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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.148 映画 ジェイ・ローチ「スキャンダル」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ジェイ・ローチ「スキャンダル」(2019/米)についてです。

実際にアメリカのテレビ局であったCEOによる女性キャスターへのセクハラ騒動についての話。

2016年トランプが大統領選挙に出ている頃に起こった話だから、ほんのつい最近の出来事を実名を出して映画化するハリウッドの凄さ。

今のMeeto運動に繋がる社会派のテーマだが、そこはハリウッド、3人の主演級の豪華なスター女優、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー、を揃えて完全にエンターテインメントに仕上げている。

自由と平等があるようなアメリカでさえも、保守的なテレビ局ではこんなひどいセクハラがあるなんて、日本のテレビ局ではどうなっているのでしょう。



物語は、2016年アメリカ大統領選が始まる頃、アメリカの視聴率ナンバー1の保守系テレビ局FOXニュースの元人気キャスター(ニコール・キッドマン)が、そのテレビ局のCEOを訴えた。

セクシャルハラスメントとそれを拒否したので左遷にあったことを。

元人気キャスターによるテレビ界の帝王に反旗を振り上げるニュースに世界中のメディアに激震が走る。

CEOはその権力を使って、部下や記者にそんなことは嘘っぱちだと揉み消そうとする。

そんな騒動の中FOXニュースの現在の看板キャスター(シャーリーズ・セロン)は、平静でいられなくなっていた。

ここまで人気キャスターに上り詰めるためにしてきた過去のことを。

同時にメインキャスターの地位を狙う若手マーゴット・ロビーにそのCEOと対面するチャンスが巡ってくる。2人きりの面接のとき、そのCEOは若手に・・・。

沈黙を貫いていた看板キャスターはついに動き出す。

女性たちの逆襲が始まる。



ライバル同士の女性キャスターたちのサクセスストーリーでもあるし、
CEOにセクハラされてその復讐の戦いでもあります。
3人のキャスターを人気女優シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーで演じとっても画面は華やか。

本当に社会派エンターテインメント。

3人の女優を交互に描いていくことで、テレビ局の中の広さ多重性を表し、女性たちの多様性も。

面白いのはその3人ほとんど絡まず、エレベーターのシーンだけ唯一3人一緒になるんです。

そのシーンのライバル同士のバチバチした花火は見ものです。

揃うのはそこエレベーターの中しかないんです!

3人が絡めばドラマ自体は盛り上がりそうですが、けどそれでは普通で、やはりエレベーターだけという方が面白いですね。

シャーリーズ・セロンのメイクを担当したのはカズ・ヒロさんで
実在するキャスターメーガンケリーそっくりに変身させたのも驚きでした。

十分面白い作品ですが、”面白さ”が前面に出てしまい、女性の権利を踏み躙るセクハラがいかにひどいことかと言うテーマが、単に悪いやつをやっつけたスッキリ、と終わってしまったのは残念ですね。

ただセクハラのひどさを胸糞悪くまで描くと、怒りが沸々湧きそれはまた違った映画になってしまい、あまり人気が出ず見られることも少なくなってしまうのでエンターテインメントで正解ですね。

今日はここまで。



「兵士が同じ服装なのは、交換可能を示すため。私は交換可能でないことを示す」
/「スキャンダル」より













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