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趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.361 映画 ジョナサン・モストウ「ブレーキ・ダウン」

こんにちは、カメラマンの稲垣です。

今日は映画 ジョナサン・モストウの「ブレーキ・ダウン」(1997/米)についてです。



90年代、カートラッセル出演、サスペンスアクションと言えば、

観る前からこれはB級低予算映画の匂いがプンプンすると思いながら見始めました。

最初、車が故障してトラック運転手に奥さんを修理工場まで運んでもらったがその奥さんは行方不明になってしまう展開。

スピルバーグの「激突」を思い出すほど、サスペンスフルでドキドキしました。

もしかしてこの映画は拾い物なのではと期待が高まります。

でもあれよこれよと犯人の正体がわかり、悪と戦うアクション映画にシフト。

ラストシーンはまた「激突」を彷彿させる感じに。

結局、嗚呼やっぱりカートラッセル映画だったと、残念なような、安心したような、微妙な気分に。

まあ暇つぶしにはぴったりの1時間半のB級映画でした。



物語は、カルフォニアに引っ越しするために長距離ドライブをしている夫婦。

夫(カート・ラッセル)と妻(キャスリーン・クインラン)

突然車が故障して砂漠で立ち往生してしまう。

そこへトラックの運転手(J・T・ウォルシュ )が通りがかり、妻を修理屋を呼ぶために近くのダイナーまで連れて行ってもらう。

夫は車を見張るためにその場で待っているが、いつまでたっても妻は戻ってこない。

車の電気配線が抜けていたことに気がついた夫は、配線を直して車でそのダイナーへ向かう。

ダイナーの目撃者によると妻はトラックに乗り、また次の休憩所に向かったと聞く。

急いで追いかけると、途中で妻を乗せたトラックを発見する。

無理やりトラックを止めて、運転手に聞くが、妻のことは知らないと言う。

確かに先ほど妻を乗せた運転手だが、夫のことを初対面だという。

そこへ保安官が来て、事情を話し、トラックを検査するが妻の姿はなかった。

この付近では何十人もの行方不明者が出ているらしい。

一体妻はどこへ行ったのか・・・・。



上記のあらすじは前半部分。人がいなくなるパターンの映画でとてもサスペンスフルで面白い。

けどやはりそこはカートラッセル。

そんな激突やヒッチコックのようなミステリアスなままではありません。

後半は、妻の失踪の謎がわかり、妻を救うためにアクション映画に大変身。

ここからはもうB級アクション映画だが、特筆すべきところは犯人役のトラック運転手役のJ・T・ウォルシュの魅力だ。

演技派で妙に気持ちが悪い感じの悪役させたらピカイチ。

今回は犯罪者だが、家庭を持っているところがより不気味さを増幅させている。

もう一つはこの映画の上映時間だ。映画の神様ゴダールが90分前後の作品が多いように、

監督のジョナサン・モストウはしっかりとこの内容で93分に収めている。

シンプルな脚本だが、結構色々と詰め込んでいて、この短さにアクションの技量を感じます。

今回は長編映画デビュー作。この後にU-571やターミネータ3を監督します。



映画の中でアメリカでは行方不明者が年間10万人いると言いますが、

調べてみると正確な数字は出ていなく、最近の数字で年間80万人のニュースが出たり、またそのニュースが誤報だと出たり、どうもわかりません。

それも離婚した片親が連れ去る場合も多いので、本当に誘拐か他の犯罪かはわからないそうです。

ただ、銃社会で、広いアメリカの田舎で、誰もいない道で車が故障したらって、アメリカ人にとっては身近な怖さなんでしょうね。

今日はここまで。



「時に、とても小さな決断が、あなたの人生を永遠に変えてしまうことがある」
/カート・ラッセル この映画とは関係ないが彼の名言








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