趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.241 映画 平川雄一朗「約束のネバーランド」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は映画 平川雄一朗「約束のネバーランド」(2020/日)についてです。
人気漫画が原作の脱獄ファンタジー映画。
漫画は読んでいませんので、新鮮な気持ちで観れました。
確かにカツラを被ったつたない演技の子役たちを見ると
まあリアリティは置いておいて、これはミュージカルと思えるほど。
ヨーロッパの孤児院の世界を日本人が演じるだけでちょっと違和感が出てしまいます。
まあ漫画原作に忠実であろうという姿勢が、カツラをかぶることになったのでしょうか。
ただ北川景子さんと渡辺直美さんの演技や存在感は、その違和感を払拭するほど素晴らしくとても印象に残りました。
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物語は、自然がいっぱいで幸せに包まれたような孤児院。そこで母親代わりのように優しく接してくれるイザベラ(北川景子)をママと呼んでいた。
皆はいつか里親に引き取られる日を待ち侘びていた。
年長者の3人も外の世界で幸せに暮らすことを信じていた。
ある日里親が見つかり孤児院を去ることになった女の子、彼女の大切にしていた人形が忘れられていて、年長者の2人が近づくのを禁止されていた門へ行くと、
無惨にも殺されて食糧として出荷される女の子を姿を見てしまう。
楽園だと信じていた孤児院は実は鬼に食糧として献上するための農園で、ママは食料の子供を育てる飼育係だった。
年長者の3人は孤児全員を連れて脱獄計画を考える。
ただその時にママの協力者(渡辺直美)が着任してきた。
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北川景子さんはもちろん美しい女優として有名で、
なんとなくテレビドラマの近寄り難いほど美しい女優さんという印象。
それが映画「花のあと」で美しい女剣豪を観てから、
印象が変わりました。
剣を持ったら凛とした力強さと大和撫子のような品のある優しい雰囲気。
クールさと優しさのギャップが凄いんです。
クールな美しさは変わりませんが、まさに”そのクールさ”を使えば、
その役柄にハマると。
今回の優しい孤児院の”ママ”、実は冷静な怖い飼育係。
笑わない冷徹な飼育係の時の北川さんの怖さはお見事です。
そして渡辺直美さん。さすが芸人さん、ビヨンセのモノマネで培った見事なデフォルメした顔の芸を見せてくれます。
もうこの2人が悪役として、グイグイと映画を引っ張っていきます。
そう映画って悪役が悪いほど面白いんです。
この二人にしかできないほどの存在感。
今日はここまで。
「最終的には以前一度ご一緒した平川監督とまた現場を踏んでみたいという思いと、イザベラの年齢設定やキャラクター含め原作の設定を一つも変えないという確約をいただけましたので、思い切ってお受けしようと決めました。私たちのイザベラとクローネをどうぞお楽しみに!」
/北川景子
「あの表情や感情が豊かなクローネを実写でしっかり表現出来る様に、監督と相談しながら全力でチャレンジしました! そんな激しいクローネに現場の小さな子供たちは軽く引いてましたが…笑」
/渡辺直美