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100用意して、30伝わればいい。
100用意して、30伝わればいい
「伝わる」はとても難しいことだとぼくは思っています。100用意して、30伝わればいい方だと思うくらい。
だから、100の準備をするし、30しか伝わらないことを前提にする。そして、伝える機会を3回作る。3回やれば90だから。
顧客からは「稲田さん、また同じことを。笑」とよく笑われます。でも、それが大事。
30×3回で構築する「伝わる」をすっ飛ばして、「前に言いましたよね」とかはやりたくないし、絶対やらない。
伝わるのに3回必要だとしたら、それはムダなのではなく、理解までに必要なプロセスと時間だったのだとぼくは思うようにしています。長い目で見れば、その方が理解は深まり、顧客も成長している。
顧客の理解度や成長速度に合わせてWebマーケ活動を支援することがとても大切だと思っています。
Webマーケティングの活動を1年やったら、「自分たちは1年分成長した」と顧客に実感してほしい。それは成果と同じ位のバリューだと思う。
お客様への興味・関心の重要性
結局のところ、お客様の心が一番動くのは『こんなに調べてくれたんだ…』という感情だと思います。小手先のテクニックよりも、お客様への興味・関心・貢献の姿勢が商談を前に進めます。とにかく真心。
— 今井晶也 | CEREBRIX (@M_imai_CEREBRIX) September 27, 2021
結局のところ、お客様の心が一番動くのは『こんなに調べてくれたんだ…』という感情だと思います。小手先のテクニックよりも、お客様への興味・関心・貢献の姿勢が商談を前に進めます。とにかく真心。
上記のツイートが印象的でした。
本当にそう思います。サイトリニューアルの提案時に「うちの社員よりうちのことを分かってくれていますね」と言って頂ける案件は、その後に顧客とチームになりやすい。
そのためには特別なことをしなくとも、顧客企業への興味・関心をもつことが大切で。自社への俯瞰した興味を社員さんは意外と持っていないからこそ、ぼくたちの役割があります。
「何が正しいか?」を考えるより、「どう伝わるか?」
「何が正しいか?」を考えるより、「どう伝わるか?」を考えて行動する方が性に合っています。
「何が正しいか?」で自己完結できたとしても、相手の行動が変わらなければ意味がないと思う派。また、行動変容が生まれなかった際には「向こうが悪い/理解度が浅い」と思えてしまう落とし穴がある。
人によって判断基準や価値基準は違って当前なので、一つの正しさで行動変容が起きるわけがないとも思っていて。
「どう伝わるか?」は対象が彼岸にあるので、構成をイメージしやすい。また、最初から100伝わる訳がないと思っているので、一回ずつ反応を見て調整できる。「正しさ」は調整が難しい。
「調整の難しさ」が、正しさの弱点だと思っています。思考も行動も止まってしまうリスクがある。できる人がいるかもしれないが、ぼくはできません。特に、行動が止まることが致命的と思う方で。
「どう伝わるか?」は対象への観察から始まる
ぼくも相手も互いに未完成で不安定な人間だという前提で、キャッチボールを繰り返す方が性に合っています。実際、そちらの方がチームになりやすかったりする。
「どう伝わるか?」は対象への観察から始まります。
そして、対象への興味・関心は観察のエンジンになります。
結局のところ、顧客や相手に興味関心を持っているかがコミュニケーションの肝になる。というすごく当たり前の話になるのですが。
でも、その当たり前をちゃんとできている人は意外と少ない印象です。当たり前のことができれば、コミュニケーションは変わると思っています。
「正しいか否か」より「信じられるかどうか」
たまにWebのデザインやシステムについての顧客説明で、用意したドキュメントを真面目だけど淡々と読むシーンなどがあります。どれだけ「正しさ」を信じているんだと不思議に思います。「伝える」ということにおいて、そんなに頼りにならないのに。
いくら、そこに用意されたデザイン案やシステム構成が正しかったとしても、相手の心は少ししか動きません。もちろん「正しさ」は前提だけど、それで100%伝わるなんてことはあり得ない。「正しさ」とは別の、「どう伝わるか」という別のファクターがいる。と個人的には思っています。
どのみち、「正しいか否か」なんて誰にも分からない。作った本人にすら分からない。「正しさ」とは実はそれくらい曖昧なもので。ただ、そこには「信じるに足る」何かがあるかもしれません。
少なくない費用を払って、何かしら作ろうとしている相手の心を動かすとしたら、必要なのは「信じられるかどうか」であって。
「ここまで調べてくれているなら」「ここまで考えてくれているなら」「ここまで親身になってくれているなら」という要素が加わって、初めて提示した「正しさ」を信じられるようになる。とぼくは思っています。
どのみち、「正しいか否か」なんて誰にも分からない。そこで判断しようとすると迷路に陥る。でも、「こいつらを信じてやってみよう」には行動が伴う。もちろん、提示した側には信じてもらった分の責任が伴う。
仕事のチームになる上で、それが健全な関係だと思っています。
そして、信じてもらうためには「伝え方」「伝わり方」の努力がとても大切だと思っていて。
「正しければ伝わる」なんて1mmも信じていない。それがぼくの特徴かもしれません。極端かもしれませんが。
「こいつらを信じてみよう」と思ってもらう努力
Webマーケ支援の仕事をしていると、たまにお客様から「コンサルみたいですね」と言われることがありますが、全力で否定しています。
コンサルを学んだことはないし、やっていることはコンサルティングでもないと思っています。顧客企業に興味を持ち、観察し、現状の問題を分解して、整理した課題を提示しているだけです。そして、「こいつらを信じてみよう」と思ってもらう努力をする。
特別なことではなく、興味関心を持っていればできることだと思います。ただ、自社への俯瞰した興味を社員さんは意外と持っていないからこそ、ぼくたちのような外部パートナーの役割があります。
そして、「対象に興味を持ち、観察し、現状の問題を分解して、整理した課題を提示すること」「信じてもらうための努力」はコンサルティングの独壇場だとは少しも思っていません。
世の中の仕事の多くはそれで回っているし、営業職の方や管理職の方、大工さん、職人さん、看護師さん、保育士さん、医師、コックさん、運転手さん、政治家、などなど、どのジャンルにおいても優れた仕事人の皆さんが同じことをしているはずです。
「ぼくもそんな風になりたい」と思いながら仕事をしています。
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「どう伝わるか?」についての具体例
TVプロデューサーの佐久間宣行さんと、さらば青春の光の森田哲矢さんが、仕事について・働くことについてトークする『グッバイもやもや!佐久間宣行と“はたらく”トーク』がとても参考になります。
フリーの人も会社員も、20〜40代の働く人に超おすすめしたい動画です。1時間半の尺でどこを取っても実のあることばかり。しかも面白い。ちょっとこれはすごい。
特に、1時間17分頃から始まる「自分はよい企画を出しているのに、社内で通らない」という悩み相談への佐久間さんの回答。
「どう伝わるか?」についてのとても具体的な回答になっていると思いました。興味ある方はぜひご覧ください。
顧客の成長について
顧客の成長についてnoteに書いています。よかったらこちらもご覧ください。
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追記:NOBROCKTVの『ティモンディ高岸に励まされたら誰でも元気になるのか選手権』
「伝わるをふやす」を毎日ぐるぐると考えているぼくにとって、NOBROCKTVの『ティモンディ高岸に励まされたら誰でも元気になるのか選手権』はかなり衝撃的だった。
ティモンディ高岸の愚直かつ本気100%な言葉と身体表現が大島由香里さんに深く響いているのがわかる。すごい。
すごい。これを神回といわずにどうする。#出勤前のおすすめYouTubeトップ3 に個人的ランクインだと思います。それにしても、ティモンディ高岸すごいなあ…
— 稲田エイジ(BtoB/Web戦略・Webマーケティング・HubSpot) (@inada_h) September 26, 2021
『ティモンディ高岸に励まされたら誰でも元気になるのか選手権』#NOBROCKTV #佐久間宣行 #トンツカタン #大島由香里https://t.co/ghpVb0s2It pic.twitter.com/80b062B0Oc
非言語コミュニケーションスキルの高さ
ティモンディ高岸はそのポジティブさが注目されているが、本当にすごいのはそれを伝える非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)のスキルがずば抜けて高いのだと思う。
「ロジックで人は動かない」がぼくの口癖だけども、NOBROCKTVの高岸は本当にすごい。
メラビアンの法則
言語・聴覚・視覚から受け取る情報が異なった際、受け手への影響は言語が7%、聴覚が38%、視覚が55%とした『メラビアンの法則』でも、非言語コミュニケーションの重要性を指摘されているそうで。
その点からもティモンディ高岸の「伝える力」はすごそう…と思ったのでした。
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稲田英資について
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Web制作/Webマーケティングについて
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