電話やFAXで注文くださる長年のお客様の価値を改めて考える。
伝統ある食品メーカー様で、「通販をオンラインに振り切りたいんだけど、未だに電話やFAXで注文くださるお年寄りがいて。これまで支えてくれた人たちなだけに切るに切れない」と葛藤されているという話を人づてに聞ききました。日本中にありそうな話です。
バッサリ切るのも経営判断の一つのだと思いますが、「切らない」と決めるのであれば、「電話・FAX受付」をやる意味と付加価値を創る必要があります。企業側がお荷物と思っていることはいずれ顧客にも伝わってしまうので、仕方なく続けるのは企業・顧客ともに悪影響です。
例えば、『40年以上お買い上げいただいているお客様方の声』というコンテンツは作れそうです。
「電話やFAXで注文くださるお年寄りは絶好の取材先である」という視点を持てれば、そのお客様たちはお荷物ではなく貴重な取材対象として意味と価値が転換します。対象の意味と価値の転換ができれば、社内リソースの無駄遣いではなく、リソースをかける意味を創出できます。
『40年以上お買い上げいただいたお客様方の声』はその企業の価値と信頼性の代弁者です。ECで買ってくださっているお客様がそのコンテンツを見て、「自分の選択はやっぱり正しい」と信頼性を深める手助けになるかもしれません。また、新規客に「これなら大丈夫そう」と安心感を与えてくれるかもしれません。
電話やFAXなどを「Webの外で起きていることだからWebとは関係ない」と思うのではなく、「どんな文脈を作ればWeb上でも価値を持てるだろうか?」と考えることが大切だと思っています。
もちろんバッサリ切るのも選択肢の一つだと思っていますが、会社として「切らない」と決めるのであれば、業務として続ける意味と価値を創造するのが重要になると考えます。
旧来の業務を続けるためには
新たな「意味と価値」が必要
そのためには新たな「文脈」が必要
文脈の創造には「視点」が必要
そんな風に考えています。視点を持てるかどうかってWeb活用にもすごく大切なんですよね。
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