顧客は少しずつ学び、少しずつ動き始める
Webマーケ支援をしている製造系BtoBのH社様。
毎月の定例MTGを開催したところ、取締役営業部長が『ハブスポット流入から受注までを追ってみた』の資料を提出してくれました。タイトルがとてもいいです。笑
流入から受注までの流れは単純で、下記の通りです。
Web訪問(休眠客)
↓
資料ダウンロード
↓
営業部にパス
↓
営業活動
↓
見積もり
↓
受注
営業部長の資料では仮説のポイントもまとめてくれていました。
・Webマーケは休眠客の掘り起こしに有効
・特に自社製品を多めに入れている既存の休眠客は良いかも
・マーケから営業の潤滑な流れが大切
正しい認識だと思います。
この資料のポイント
この資料のポイントは下記2点だと思っています。
1)このような資料が自主的に顧客から提示されたこと
2)顧客は徐々に学び、自分たちの知見にしようと努力していること
今回の資料は要請して出てきたものではありません。
ただ、受注案件はHubSpotの管理画面で把握していたので、定例MTGの事前アジェンダで「受注案件の情報共有があればお願いします」とだけは入れてありました。
また、Webマーケ支援を半年重ねていく中で、「とにかくアウトプットしてください」「資料化してください」「調べたことは書いてください」と毎回伝えて、自分でも実践してきましたので、顧客側にも「情報共有とはこういうものだ」というマインドが定着してきた感があります。
今回の資料はその実例としてわかりやすいものでした。
個人的には資料の内容よりも、顧客が自主的に資料を制作してくれたことがとても重要だと思っています。
なぜ重要なのか
今回の「Web → 受注の流れ」や、「顧客から出てきた仮説」は至極当然のことです。制作側、支援側から見たら、想定通りだし、予定通りといえる内容です。顧客にも同じことは制作前から何度も伝えています。
しかし、「教わった」と、「体験し、何が起きたか自分で考えてみた」には大きな違いがあります。
そして、Webマーケティングも、コンテンツマーケティングも、「顧客が自分で体験し、自分で考え、自分でアウトプットする」というプロセスを踏むことがとても重要だと思っています。初年度は特に。
その意味において、「顧客が自主的にコンテンツをつくる&資料をアウトプットする」を通常化する環境づくり、関係性づくりはとても大切です。特に地方のBtoB企業においては。そもそも、都市圏のBtoBとのギャップがあるので、なるべく効率的に学びを深めてもらわなくてはいけません。「コンテンツをつくる&資料をアウトプットする」が知見を深めてくれます。学習のドリルと似ています。ミニスタートでもよいので、継続が大切です。
また、顧客の営業支援担当者にコツコツと知見を深めてもらわない限り、「営業部の協力を潤滑にする」という次のステップは絵に描いた餅になると思います。社内で活動を広げてくれるのが彼らですので。
今回の営業部長の資料には「案件トスから営業・見積り・受注までの全体プロセスがスムースに行われた、間をおかずに良いタイミングで進捗できたから受注できたのかもしれない」とも書かれていましたが、大切な指摘だと思います。このスムースな関係は、H社の営業支援チームの方が自主的に学びを深めてくれたからこそ、という点はとても大きいです。
まとめ
・MAを導入したからといって顧客が動いてくれるわけではない
・顧客が動くためには「彼らが自身で獲得する学び」が必要
・顧客の学びを深めるためには「資料づくり、コンテンツづくり」をしてもらえる環境が有効
・資料づくり、コンテンツづくりは学習ドリルと似ている
・顧客は少しずつ学び、少しずつ動き始める
・顧客の知見が深まらなければ、営業チームまで届かない
当然といえば当然なまとめなのですが、Webマーケ支援側はそこをよく理解した上で、顧客チームの行動と理解が深まるような手助けをするのが重要だと改めて思いました。 遠回りのようですが、結局それが一番近道です。
そんなことを改めて思った顧客の資料でした。
追記01
アウトプットの重要性はハラヒロシさんのnote『継続のコツは「吸う」よりも「ちゃんと吐ききる」』がとても参考になるのでぜひ読んでみてください。
追記02
このnoteのタネみたいな内容を1ヶ月前に書いていました。『お客様は成長する。当たり前だけど、とても大切なこと』というnoteです。
当たり前って忘れがちになるんだなあ…と最近痛感しています。人として顧客と向き合う。当たり前をきちんとできるようになりたいです。
追記03
『【こまめな資料作成は成長に役立つ】という今さらかもしれない発見』
これも昨日書いたnoteにつながる内容でした。大切なことって何十個もない。今さらだし、当たり前だけど、大切な幾つかのことをきちんとやるのが大切だとWebマーケ支援を始めてから思うようになりました。
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