チャット再録:年の瀬らしく時代小説をおすすめする。詳しくはない。
みなもと太郎の『風雲児たち』が超絶面白漫画です!と稲田が騒いでいるから「読んでみっか」と思った(と思われる)長峯さん。
「本屋をハシゴしてもないんだけど」と連絡が届く。
もう本屋には売ってないからネットで古本セット買いしか…と返事すると、「それマスト情報では」と。
マジすみません…
その後、「時代小説でおすすめあったら教えてください」とチャットをいただきました。この相談自体が年の瀬らしくていいですよね。
ぼくは時代小説をちゃんと読んでいないので、そもそもおすすめできる数もないのですが、長峯さんとのやりとりが面白かったのでここに再録します。
長峯さんとのチャット(再録)
長峯 Amazon全巻で1.4万円かぁ(※注:『風雲児たち』古本30巻セットのこと)
稲田 12/28(月)にJBNまできていただければ全巻お貸できますが…!
長峯 今もうカートに入ってるから買います笑
年末年始お菓子食べながら読むから汚すし。
稲田 やたー!長峯さんに読んでもらえるなんて超うれしいです!!
漫画 × お菓子、最高ですよね。
漫画 × アイス × コタツになると、天下無双です。
長峯 僕は稲田さんが良いと言う本は大抵買ってますよ。言ってないだけで笑
稲田 言おうよ!言ってよ!
そしたら、一月に入ってからでもいいので『風雲児だち 幕末編』を無理やり貸してもいいですか!
長峯 風雲児たち読んで面白かったら貸してください😂 明らかに面白そうではあるのですが…
ちなみに時代小説で何か面白いのないですか?時代小説は読まないですか?
稲田 時代小説、ちゃんと読んでなくてほとんど覚えていないのですが、ひとつだけAmazonに書いたレビューが残っていましたー。面白かったです。
カスタマーレビュー 稲田英資
何かいい青春小説ないかな?とお探しの方に。
2010年9月9日
宮本輝の『青が散る』や佐藤多佳子『しゃべれどもしゃべれども』、 村上春樹の『風の歌を聴け』『ノルウェイの森』、 村上龍の『69』、金城一紀の『GO』といった青春小説が好きなのだけど、 石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』をおもしろく読んでいた時に、 ふとその限界を感じてしまったときがありました。
青春小説では青春小説ゆえに若者ならではのまっすぐな感じや、瑞々しさ、不完全さを描くのだけど、 現代を舞台にすると彼らがまっすぐであるための目的を持たせるのが難しいと思ったのです。
だからどちらかというと『青が散る』や『風の歌を聴け 』『69』は 若者特有のもやもやした感じがメインでした。
そして、『しゃべれどもしゃべれども』や『GO』は目的は持っているのだけど、 主人公がもつ特異性(落語や在日というアイデンティティ)があって成立する青春でした。
ぼくは上に挙げた本は全部大好きだし、どれも愛しているのだけど、 もっと普通の若者が生きていく青春小説を読みたいと思ったのです。
そんなときに出会ったのが宮本昌孝さんの『藩校早春賦 』(集英社文庫) でした。
『藩校早春賦 』はスーパーヒーローではない江戸時代の普通の若者たちが 悩んだり笑ったり、でもまっすぐに生きようとしていました。
今なら清廉な若者自体が不自然に見えてしまうけど、 江戸後期の彼ら若者たちはそう生きることが当たり前なのです。
それがすごく自然に描かれていて、ぼくもそのまま読むことができた。
内容はほとんど忘れてしまったのだけれど、 「真っ当は青春小説はここにあるじゃないか!」ってすごく驚いた。
現代では描きづらい青春や恋愛や理想や正義を時代小説は正面から描けるじゃないか!って目からウロコが落ちました。
何かいい青春小説ないかな?とお探しの方にぜひおすすめしたいです。
チャンバラ的な時代小説ではありませんが、冲方丁の『天地明察』は激烈面白いです。漫画版も激烈面白いです。
あと、内容はまったく覚えていませんが、飯嶋和一の『始祖鳥記』も読み終わったときの「面白かった…!!!」とコーフンしたいう印象だけは強く覚えています。飯嶋和一はたぶんどれも面白いはずだから、あらすじを見て、自分の好みで選らんでも外れがない作家だと思います。
あと(しつこくてすみません)、宮部みゆきの『荒神』は「信じられないほど面白い」という評判で、「おおお、宮部みゆきなら間違いあるまい」と思って、勇んで買ったのに未読のまま数年たっているというていたらくです…面白かったら教えてください…
長峯 稲田さんのAmazonレビューがいちいち面白そうに書いてて憎たらしい…!(尊敬と褒めです)
ちょっと聞いたらこんだけ出てくるんだもんなぁ…稲田図書館…
飯嶋和一の本がどれも面白そう…
稲田 そうなんよ…
長峯 明日買いに行こ…Amazonだとこの読みたい気持ちを押さえられない…
稲田 わかるわあ…
チャット再録は以上です。
本についてぺちゃくちゃお喋りするのって楽しいですよね。
それが年の瀬だとなおさら。
長峯さん、お正月休みに『風雲児たち』にコーフンしてくれるかしら。楽しみです。
ここに登場した本
補足:長峯さんについて
長峯さんはライターズ&ディレクターズカンパニーのジョッガの代表であり、映像表現を用いた企画・演出・開発をしていて、劇作家&演出家でもある謎な人です。
稲田英資について
株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
BtoB企業の成果に貢献するWeb活用について、Twitterで日々ツイートしていますので、よかったらご覧ください。