インデックス能力とコンテクストのリンク能力
Web制作での戦略策定やマーケ支援ではヒアリングをよくしますが、それと同じかそれ以上に「観察」が大切だとぼくは思っています。
観察 →考察 →仮説 →実行→検証
この流れを作り続けるのが重要で。ヒアリングは恣意的な仮説に導きやすいし、聞かれる側も自分の行動を全て言語化できるわけではないのであまり信用していません。インプットとしては大切だけど。
観察についての個人的な感覚
観察については個人的な感覚があって、ぼくの場合は「ただひたすら見る/インプットする」が該当します。そこでは目的や結論をほぼ意識することせず、対象者や製品情報やコンテンツやユーザーアクションのデータをひたすら入れる感覚です。
そんな風にひたすらインプットしていると、アジェンダを作っているときや、MTGでのお客様からの会話がトリガーになって、「黒の箱に入っていたAと、白の箱に入っていたBは、◯◯という文脈で繋がるんじゃないか?」「あのとき言っていたCはユーザーDのことなんじゃないか?」といった新しい視点がふと出てきたりします。
それで、Webマーケ支援をしている顧客にその仮説を話して、「試してみよう」となったり、「ちょっと違うんじゃないだろうか。それは◯◯が△で…」と意見をもらったりします。
その中からWeb用の施策になったりするので、実際に試して、ユーザーの反応を見たりします。ふつうのやり方ですね。
インデックス能力とコンテクストのリンク能力
顧客との実際のやりとりに入ると普通なのですが、自分としては「箱の中にバラバラに入っていたものが、あるときインデックスされて、紐づく」という感覚があります。
その箱の中に色々な物を収集して入れておく作業がぼくにとっての観察で。これって皆はどうしているんだろう?と思った次第です。
インデックスについてもう少し説明すると、全く別々に収まっていたコンテクストAとBがあるとき急に紐づくという感覚です。
ほとんどの方が経験あると思いますが、漫画や小説、映画、音楽、演劇、芸術といった表現作品に触れているときにこの体験をすることがぼくも多いです。
例えば、ナウシカ漫画版を再読しているときに、十年前に読んだ詩人の一節がふと浮かんできて、「こういうことだったのか!」と思うと同時に、ナウシカの解像度も上がったり。よくありますよね。
別々に収まっていたコンテクストAとBがあるとき急に紐づいて、新しい視野や文脈を発見するという感覚です。
要点
長々と書いてきましたが、要点は下記になります。
・Web制作での戦略策定やマーケ支援では観察が大切
・観察 →考察 →仮説 →実行→検証の流れを作る
・観察は情報の収集
・ストックした情報のAとBがあるとき紐づく
・コンテクストAとBから新しいコンテクストの可能性
・考察が生まれる
・施策を検討する
・実行する
・検証する
つまり、「漫画や小説や映画や演劇に沢山触れておくと、インデックス能力とコンテクストのリンク能力が養われて、ゆくゆくはWebの戦略策定やマーケ支援に役立つかもしれないぞ!」という結論なのですが、だめでしょうか。
同僚の阿部さんにプレゼンしたら、「強引。笑」と笑われました。さもありなん…
Webマーケ支援のワークフロー
Webマーケ支援のワークフローでずっと悩んでいます。現時点でのフローを書けないこともないですが、上記で書いたようにフローの外にあるコンテクストをどれだけ採集して、ストックして、新しい視点や文脈を発見できるかが大切だと体感しているので。それはフローには落としづらい。というか、できない。
その感覚やマインドを取得していないのに、ワークフロー通りにやっても顧客にバリューが提供できるとは思えない。バリューを提供できてないのに、フローがあることで「やった」ということになってしまう弊害も生まれそうで。うーむ…と長らく悩んでいます。
皆さんどうやっているのかしら。
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長野県BtoB企業の皆さまへ
ぼくが所属している株式会社JBNでは「BtoB企業への成果貢献」を目的とした戦略策定・Webサイト制作・Web運用支援・Webマーケティング支援を一気通貫で行なっています。
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稲田英資について
株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
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Web制作/Webマーケティングについて
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