“うつトンネル”をぬけるには「入口」ではなく、「出口」へ向かう必要がある

▪️「はじめまして」のあなたへ

私のうつぬけエピソードはドラマのモデルになりました。

※第1話が私のエピソードです。

この記事を読んでいるあなたは、今、うつで休職中かもしれませんね。そして、「元気だった頃の自分に戻りたい！」そう思っているのではないでしょうか。

これは誰しもが抱く自然な感情です。もちろん私も「あの頃の自分に戻れたら、きっとまた仕事もできるし、元の生活に戻れる」——そんな風に考えていましたし、こう考えるのは決して悪いことではありません。

でも、ここで一つ、大切なことをお伝えしたいんです。それは、「うつになる前の自分に戻らない方がいい」ということなのです。

「元に戻る」のは本当にいいこと？

「元気だった頃の自分に戻りたい」という気持ちは分かります。しかし、うつになる前のあなたの状態こそが、もしかしたら、“うつの原因”になったかもしれません。

・あの時は頑張りすぎていませんでしたか？

・人の期待に応えようと無理をしていませんでしたか？

・「休む暇もない」と感じていたことはありませんか？

これは結構マジなんですが、「うつになる前の元気だった頃の自分に戻ろう」と考えない方がいいです。なぜなら、うつになる前のあなたは「うつになるに至った原因」でもあるからです。うつトンネルをぬけるには「入口」ではなく、「出口」へ向かう必要があります。結局、生きなおす必要があるんです。

— うつぬけマン (@taotien) May 25, 2024

もしその頃に戻ってしまったら、また同じ道をたどるかもしれません。再び無理をして、またうつに戻ってしまう可能性があるのです。だから、実際に10年うつを経験した私が、あなたに伝えたいのは、「元に戻る」ことを目指すのではなく、「新しい自分」として前に進む道もある、ということです。

「出口」へ向かうための一歩

では、いったい、どうすれば「出口」に向かうことができるのでしょうか？

まずは、今の自分を受け入れることが大切です。今、あなたはうつと向き合っている。つらい時期を過ごしている。だけど、それでいいのです。それは「弱い」ということではありません。むしろ、これまでの自分を見つめ直すための「大切な時間」なのです。

次に、少しずつでいいので、新しい生き方を探してみましょう。どんな小さなことでもかまいません。例えば、これまで興味がなかった趣味を試してみたり、朝の散歩を日課にしてみたり…。少しずつ、自分にとって居心地の良い生活リズムを見つけていくことが、出口に向かう一歩です。

「生きなおす」ことの大切さ

「生きなおす」という言葉を聞いたことがありますか？それは、単に元の自分に戻るのではなく、“新しい自分”として再び歩み出すということです。

これは簡単なことではありません。でも、少しずつ、あなたは新しい道を見つけられるはずです。決して大きな目標を持つ必要はありません。「今日一日を乗り越える」それで十分です。そうやって、一歩一歩進んでいくことで、あなたは必ず「出口」へ向かっているのです。

おわりに

うつのトンネルを抜けるためには、「入口」に戻るのではなく、「出口」に向かうことが大切です。

つまり、元気だった頃の自分を目指すのではなく、新しい自分として前に進むことが必要なのです。

そして、それは焦らなくていい。少しずつでいい。今日できることをやって、明日また少しだけ前に進む。

それが、うつのトンネルの出口に向かうための最大の近道なのです。

あなたは一人じゃありません。このブログを読んでくれていることが、すでに一歩前に進んでいる証拠です。これからも、一緒にゆっくり進んでいきましょうね。

うつぬけマン