うつになる人は「真面目」ではなく、「真面目じゃないと生きられなかった」という話
「うつになる人の特徴に真面目な人が多い」と、よく耳にしますね。でもこれ、少し違うんです。
真面目であることがその人の「特徴」ではなく、「真面目じゃないと生きられなかった」という背景があることを忘れないでください。
例えば、幼い頃から「一流になれ」「もっと頑張れ」「お前は家族の誇りだ」と言われ続けて育ったとしましょう。周りからの期待は大きく、自分自身にもプレッシャーをかけてしまいます。
そうすると、「自分はもっと努力しないといけない」「休んではいけない」という考え方が当たり前になってしまいます。こうして、知らず知らずのうちに真面目に生きるしか道がないように感じてしまうんです。
真面目さは「武器」でもあり「鎧」でもある
「真面目さ」は確かに、社会で評価されやすい性格です。仕事ができる人、責任感が強い人として見られたりします。でも、その真面目さは、実は「鎧」のようなものかもしれません。
なぜなら、本当は心の中では「もう少し休みたい」「もっと自由に生きたい」と思っていても、その気持ちを隠してしまうために、真面目さを前面に出してしまうからです。
あなたも、これまで頑張りすぎていませんでしたか?
「休みたいけど、休んじゃダメだ」「もっと結果を出さないと」って、自分に言い聞かせていませんでしたか?
それは、もしかしたら、あなたが「真面目」だからではなく、「真面目じゃないと周りに認められない」「愛されない」と感じていたからかもしれません。
「真面目じゃなくてもいい」って考えてみる
もし、「自分は真面目じゃないといけない」と思っているなら、一度その考えを手放してみませんか?
あなたは決して真面目じゃなくてもいいんです。誰かの期待に応えるために自分を追い込む必要はありません。自分が楽に生きられる方法を見つけてもいいんです。
もちろん、すぐに「真面目さ」を捨てるのは難しいかもしれません。真面目に生きてきた人にとって、それは自分を守るための大切な手段だったのですから。
でも、少しずつでも「自分のペースで生きていいんだ」と思えるようになると、少し心が軽くなるかもしれません。
休むことは「真面目の否定」ではない
うつで休職しているあなたは、きっと「自分はダメだ」「もっと頑張らないといけない」と感じているかもしれません。
でも、休むことは決して「真面目さ」を否定することではありません。むしろ、これまで真面目に頑張ってきたからこそ、今は少し立ち止まる時期が必要なのです。
例えば、スポーツ選手だって、試合の合間に休む時間があるからこそ、次の試合で全力を出せますよね。
それと同じように、あなたも今は「次に進むための準備期間」として、しっかり休んでもいいんです。
自分を大切にすることが、真の「強さ」
本当の「強さ」とは、無理して頑張ることではありません。自分の心と体の声を聞いて、必要なときに休むこと、それが本当の意味での「強さ」です。
真面目であり続けることが「強さ」だと教えられてきたかもしれませんが、自分を大切にすることこそが、あなたがこれからの人生で本当に必要な「強さ」なのかもしれません。
「うつになったから」といって、自分を責める必要はありません。むしろ、これまでの自分をしっかりと褒めてあげてください。
これまで真面目に頑張ってきたことは、あなたの「強さの一部」です。でも、今は「真面目さ」だけに頼るのではなく、「自分を大切にする新しい生き方」を見つけていく時期なのかもしれません。
まとめ
うつになる人は「真面目な人」ではなく、「真面目じゃないと生きられなかった人」です。
その真面目さは、あなたが生きるために必要なものでしたが、今は少し肩の力を抜いて、自分を大切にすることを考えてもいい時期かもしれません。
あなたのペースで、少しずつでいいです。焦らず、心と体の声を聞きながら、新しい一歩を踏み出してみましょうね。
※この記事で表現する「真面目」とは、人の期待に応えようと必死に頑張り続け、大切な自分を置き去りにしてきたことをさします。
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