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無人島に持っていきたい映画5

無人島に持っていきたい映画のアップ順は、決して好きな順番ではない。常から持っていきたい映画のリストは気持ちの中にあって、その中からアップしているだけなので、悪しからず。

今日は薄曇りの、どうかすると小雨さえパラついているような、涼やかな日だったので、銀行に行くついでに1時間ばかり散歩してきた。池のある公園に行く途中、看板屋さんがあって、そこのガラス戸のシルエットを見て、今日はこれをアップしようと思い立った。そのガラス戸に描かれているのは、明らかに「七人の侍」の菊千代(三船敏郎)なのだ。

そういえば、最近、やたら三船敏郎出演の映画を見かけるような気がする。先日、NHKBSで昼間に放送されていた「グランプリ」という映画にも出演していた。出勤日だったので、録画して見た。やたら長かった。けど、ちょっとしょぼくれた感じのジェームズ・ガーナー(「大脱走」の調達係が大好き)や、イブ・モンタン(わか〜い)、フランソワーズ・アルディー(CD全持ち!)が出演していて、いうなれば、当時の人気スターぞろぞろ集めて作った映画(?)な感じがしないでもなかったけど、思いがけない顔ぶれにテンションは超あがった。

そうそう、話は世界のミフネに戻そう。なんでも今年、生誕100周年らしい。それで、いろいろと放送されているんだ。ふう〜ん。

で、無人島に持っていく映画が「七人の侍」かというと、実はそうではない。無人島でココナツジュース片手に(何故か、無人島は南国のイメージ)見たいのは、「隠し砦の三悪人」。気分的に、喉の乾く映画なのだ。

めちゃくちゃ多感な子どもの頃、雨降りまくった画面で、音声の聞き取りづらいTV放送を見て、すでに、私の好きな黒澤映画で筆頭になっていた作品。当時は三船敏郎がかっこいいなんて、微塵も思わなかったけど(子ども心に“おじさんはおじさん”だった。ゴメンなさいm(__)m)、荒々しい冒険に満ちた、宝探し的ストーリーにすっかり魅了された。この映画の冒頭が、あの有名なSF映画のスターなんちゃらにリスペクトされたことは、この時知った。

その後、何回か観る機会があったけど、やっぱりドキドキ&ハラハラ感はたまらなかった。そして比較的最近、見直す機会があって、めちゃくちゃ集中して観た。ひゃ〜、三船敏郎、若い〜、カッコイイ! 「今さらかい」と自分で突っ込んだ。子ども心に思った“おじさんはおじさん”は、もうどこかに行っていた。それって、私が年取ったってことだよねぇ(しみじみ)。それにしても、この時の彼のように、見るからに火傷しそうな、猛々しい雰囲気を持った人って、最近いる?

とはいえ、持っていく理由がミフネ押しなわけではない。狂言回しの太平と又七、できる男・三船敏郎、気の強そうなお姫様・雪姫など、訳ありでしかない登場人物。追う者と追われる者、そしてお宝、脱出とくれば、冒険活劇要素満載で、おもしろくないはずがない。

すっごい余談だけど、モノクロ画面で、正直誰が誰やらさっぱりわからない感じの映画でも、声に特徴があれば、すぐに「あ、あの人!」と分かる。そういう意味では、加藤武、めちゃ得してるよねぇ。


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