名付けと777文字

僕の名前の由来は、ペナントレース やまだたいちの奇蹟より。
奇しくもあの人気芸人、トムブラウンと同じ構図だ。
名付けの親は父。
ジャンプ作品なのでまあそうだろう。
父はこの作品に、ひいてはこのキャラクターに並々ならぬ強いナニカがあるはず。
初めて生まれた子供の名付けにつかうからには。
この名前の由来についてを知ってから、はや15年。
漫画アプリで配信しているのを見かけたので読んでみた。

名前の由来である「太一」は主人公だった。
そして、とてつもなくブサイクだった。

体型は小学生。
精神年齢は小学生。
人の気持ちがわからなければ、
大好きな野球も好きなだけ。
才能もなく、
誰にも期待されていない、
恥ずかしいお兄ちゃん。
それが、「僕」。

たしかに勤勉な努力家の一面はある。
でもそれも、努力の方針も定まっておらず、ただただ無鉄砲に描れる。
みんなに殴られ、
笑いものにされ、
いじめられる。
持ち前の強引さとギャグ漫画の匂いでバカみたいなプロ入り。
それが、「僕」。

プロ入りからはとんとん拍子で活躍するし、
周りに良い影響を与えたりするけどね。

とはいえ、これは大きくおかしい。
あんな子供になられたら困るから。

父を問い詰めるとおかしなことを言い出した。
エコー写真などから生まれてくるまでずっと、
女の子だと思っていたらしい。

女の子としての名前の候補は目一杯あったらしい。
僕はしおりちゃんだったかもしれない。

ポンっと生まれたときに、
初めて男だと気づいた。
困りに困った結果、
生まれた日の車にたまたま積んであった漫画から名付けた。
それが「僕」。

少しだけ腑に落ちた。
そうでもないとあのキャラからは頂かないだろう。

次は他のところに大変納得がいかないが。

最近、家の奥底から写真がたくさん出てきた。
自分の幼児時代の写真を初めて見た。
幼児時代、僕のおちんちんは埋まっていてなかった。
ほとんど女の子。

全てを許しました。