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imyme.
2014年10月27日 19:42
その小さなガラス瓶は、陽にかざすとキラキラと光を反射した。その中を、無色透明の液体がとぷとぷと波を立てて、瓶を満たしている。『これが一人分だよ』たしかに、あの人はそう言った。私の小さな手にも簡単に忍ばせることができる、これが"一人分だ"と。あの人に出会ったのは本当に偶然だった。前期レポートを提出するために行った教授の元で、あの人は静かに笑っていたのだ。「人畜無害」という言葉を具