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そのコーヒーは、どんな旅をしてやってきたのか
今日は、気づいたら毎日飲んでいるコーヒーのことについて、あらゆる思いを沢山書いていきたいと思います。
つい1時間程前、ある1つの広告を思い出しました。
「Follow the Frog」
WANDER(おそらく)によって制作されたRainforest Allianceの広告で、2013年に世界的広告賞であるカンヌライオンにてブロンズを受賞した作品です。
これもとっても面白いので、ぜひ一度見てみてください。
コミカルで分かりやすいストーリーなので細かな説明は不要かもしれません。
簡潔に話すと、ある善良な男が、世界でおきている森林破壊の現状を知り、その現状を変えようとすべてを捨ててニカラグアへ単身飛び立つのですが、様々なこと(動画をご覧ください)に巻き込まれ、断念。
そんなことしなくても”Follow the frog”(レインフォレスト・アライアンスの認証マークの付いた製品を探し、利用すること)で森林破壊を防ぐ方法があるんだよという内容を伝えた広告です。
検索してみると、なんとこの一連の活動はFollow the frogキャンペーンという名前で継続されているものでした。知らなかった。(WEBはこちら)
このコミカルさと「そんなことをしなくても」というメッセージ。余談ですが大和ハウスの「自給自足」篇のCMとちょっと似てますね。
"follow the frog"を7年経ったいまでも覚えているのは、やはり広告としての良いインパクトが大きかったからなのか。もしくは話題のSDGsに関連して思い出したのか。
チョコレートにも、シリアルにも、コーヒーにも。探したらひょっこり居るカエルを今度探してみてください。🐸
そのコーヒーは生産者も、提供者も、消費者もすべてを幸せにできているか
コーヒーといえば、先日「A film about Coffee」という映画を見ました。
コーヒーに情熱を注ぐ人々に焦点を当てたドキュメンタリーです。日本のコーヒーが出てくる場面が意外にも多く、終わった時にはおいしくて上質な「コーヒー」というものを飲みに行きたくなる映画でした。
ただ、私が一番印象に残ったのは生産者の方で。
映画の中でこのようなナレーションが流れます「1本のコーヒーの木から450gのコーヒーが採れます。」
思わず「えっ」と声が出てしまいました。
1本の木からとれる量はたった450g。1杯のコーヒー豆15gを使ったとして30杯分。18gだと25杯分。お店で1杯450円で売られていたとしても、1本の木から発生する金額は約8,100円~13,500円なのです。
もうちょっと考えると、その豆がお店に届くまで、多くの卸や流通が媒介しています。生産者の手元に届くお金はもっと少なく、一体どのくらいの収入で生活しているのか。かなりの労働力があっても充分な金額が入りづらい環境でありそうなことが想像できました。
だからこそ、フェアトレードのコーヒーを、ダイレクトトレード(農家直接取引)のコーヒーを。そのために生産者は非常に細かでスキルの要る工程を経て品質の高いコーヒー豆を生産することに情熱を注ぎます。
一方で、過剰に注目を浴びたコーヒーが生産者を怠惰にしてしまったという話も聞いたことがあります。「ジャコウネココーヒー」がそのいい例ですね。
目を覚ますために、集中するために、お洒落なカフェに滞在するために飲んでいたものは、果たして本当に関わる者を幸せにする形で提供できているのか。自分の飲んでいるコーヒーの解像度がグッと上がった映画でした。
コーヒーだけじゃありません。チョコレートだって、魚だって、野菜だってきっと生産者~消費者に届くまでの道のりで似たような多くの課題があると思っています。
それと同時に、人々の選択の優先度に「安さ」も重要な要素の一つになっている現状も分かります。
でもだからこそ、自分が好きな食品や生産者さん、関わるひとの分だけでも、応援していきたいですね。これからも、おいしいものを笑顔で食べていけるように。