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忘れられない会社名を作る。

【100日後にスタートアップ起業日記その32】


明けましておめでとうございます。
しまゆずです。
現在、医療×AIテクノロジーのスタートアップ起業準備を行なっています。
今日も起業日記を訪問していただきありがとうございます。

前回記事はこちら。

なぜこの連載記事を書くのか?

「始動」の目的は、Thinker to Doer - つまり、考えるだけの人から、実際に行動を起こす人を育てること。

私自身、これまで「いつか起業したい」と思いながらも、結局行動に移せなかった経験があります。きっと、この記事を読んでいるあなたも同じような経験をお持ちではないでしょうか?

  • 「どの分野で起業すべきか分からない」

  • 「失敗が怖くて一歩を踏み出せない」

  • 「アイデアはあるけど、実現可能性に自信が持てない」

起業や独立の意思に関わらず、行動してみたい人向けの連載記事です。


はじめに

「会社名って、どうやって決めればいいんだろう...」

以前も触れましたが、いまだに会社名の決定に頭を悩ませる日々。でも、この過程で学んだ【秘訣】を皆さんと共有できればと思います。

というのも、AIと相談しながら社名を決めているから(笑)。

なぜ、会社名が重要なのか?

会社名は、あなたのビジネスの顔です。

特に今、私たちが目指すスタートアップの世界では、第一印象で勝負が決まることも。実は、調査によると投資家の87%が、会社名の印象を投資判断の一つの要素として考慮しているそうです。

社名は、単なる記号ではなく、企業のアイデンティティを体現し、顧客やパートナーに与える第一印象を大きく左右する要素です。ありきたりな社名では、他の企業に埋もれてしまい、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまう可能性も。

優れた社名は、ブランド認知度を高め、マーケティングツールとしても機能します。 そこで今回は、独自性があり、記憶に残りやすく、かつ法的に問題のない、魅力的な社名を作成するためのコツを、実際の事例やリサーチ結果を交えながら解説していきます。

AIに聞いた会社名作りの7つの秘訣

1. 既存の社名・商標調査でオリジナリティを確保

魅力的な社名を考案する第一歩は、徹底的なリサーチからスタートします。
まず、既存の会社名データベースを活用し、類似する社名や既に使用されている社名がないかを確認しましょう。

  • ユーソナー、日経テレコンなど、様々な企業データベースサービスが存在します。これらのサービスを利用することで、効率的に既存の社名を調べることができます。

  • 特に、国税庁の「法人番号公表サイト」は、無料で利用できるデータベースであり、会社名だけでなく、所在地や法人番号などの情報も確認できます。 

さらに、特許庁が提供する商標登録データベースも活用し、候補となる社名が既に商標登録されていないかを確認しましょう。

  • 商標登録されている場合、その社名を使用することはできません。

  • 特許庁のデータベース「J-PlatPat」では、商標だけでなく、特許や意匠などの情報も検索できます。 

2. 会社の魅力を言語化する

社名は、会社の魅力を一言で表現する看板のようなものです。そのため、社名を決める前に、以下の要素を明確化しておきましょう。

  • 理念・ビジョン: 会社が目指す方向性や社会に提供する価値を明確化します。

  • 事業内容: 具体的な事業内容を明確化し、顧客にどのようなサービスや商品を提供するのかを明確にします。

  • ターゲット: どのような顧客層をターゲットにしているのかを明確化します。

これらの要素を洗い出すことで、社名に込めるべきメッセージやイメージが明確になります。

私の場合、「医療×AI」という事業領域。でも、単純に「MedAI」とするわけにはいきません。なぜなら、

果たしてこの社名は10年後も通用するか?

この視点は結構重要です。

特にAIをドメインで使うならまだしも、この先将来AIは普遍的となり目新しさは無くなっていくからです。

3. キーワードを抽出

ステップ2で明確にした理念、ビジョン、事業内容を基に、社名にふさわしいキーワードを抽出します。
例えば、

  • 「革新的な技術で社会に貢献する」という理念であれば、「革新」「技術」「未来」「社会」といったキーワードが考えられます。

  • 「健康的な食生活をサポートする」というビジョンであれば、「健康」「食」「自然」「生命」といったキーワードが考えられます。

  • 「オーガニックコスメの販売」という事業内容であれば、「オーガニック」「自然」「美」「化粧品」といったキーワードが考えられます。

4. 言葉の力で社名を創造する

抽出したキーワードを組み合わせたり、類語辞典や連想ゲームなどを活用することで、ユニークで印象的な言葉を創り出しましょう。言葉遊びや造語を効果的に取り入れることで、さらにオリジナリティを高めることができます。

例えば、「情報」と「航海」を組み合わせた「インフォナビ」のように、既存の言葉を組み合わせることで新しい意味を生み出すことができます。 また、「インターネット」と「映画」を組み合わせた「Netflix」のように、2つの単語を組み合わせることで、覚えやすく、かつ事業内容を想起させる社名を作ることも可能です。

5. 社名候補の絞り込み

複数の社名候補を作成したら、以下の点に注意しながら絞り込みを行いましょう。

  • 響き: 声に出して読み、耳に心地よい響きかどうか、覚えやすいかどうかを確認します。

    • 実は、音には不思議な力があります。例えば、

      • /k/(カ行):力強さ、信頼感

      • /m/(マ行):優しさ、親しみやすさ

      • /r/(ラ行):スピード感、革新性

といったことを意識的に取り入れることで、より印象的な名前が作れます。

  • 視覚的なバランス: 文字のバランスや見た目の印象を確認します。

  • 意味: 社名に込められた意味が、会社の方向性と合致しているかを確認します。

  • ドメイン取得: 将来的なウェブサイト開設を考慮し、希望するドメイン名が取得可能かどうかを確認しましょう。

6. 客観的な意見を取り入れる

また、知人・友人などに意見を聞くことで、客観的な評価を得ることも重要です。

  • 自分たちでは気づかなかった問題点や改善点が見つかることがあります。

  • さまざまな意見を取り入れることで、より洗練された社名に近づけることができます。

7. 最終決定

上記のステップを踏まえ、最終的な社名を決定します。最終決定は、慎重に行いましょう。なぜなら登記後の変更には手間とコストが発生するからです。最初に行った既存情報のチェックをもう一度行い以下の点を再確認しましょう。

  1. 商標検索

  2. ドメイン確認

  3. SNSアカウント確認

  4. 類似社名チェック

  5. 海外での意味確認

特に、グローバルを目指す場合、この海外での意味も重要になります。日本では何の問題のない言葉でもグローバルでは全然違った卑猥な意味を持つ言葉も(笑)

ボーダレスの時代だからこそ、重要ですね。

成功事例から学ぶ:ユニークな社名の効果

ここでは、ユニークで成功している社名を持つ企業の事例を紹介します。

  • 株式会社一休: 宿泊やレストランの予約事業を展開する同社は、創業者が飼っていた犬の名前から社名を取っています。このユニークな社名は、顧客に親しみやすさと印象的な記憶を与え、ブランド認知度向上に貢献しています。

  • アート引越センター株式会社: 電話帳の最初に掲載されるように、「あ」から始まる社名にしたというユニークな発想が特徴です。また、「アート」という言葉によって、芸術的な引っ越しサービスを提供するというイメージを顧客に与えています。

  • キヤノン株式会社: 観音様にあやかりカメラを作る想いから、「カンノン」という試作カメラが誕生し、そこから社名が生まれたという歴史があります。このように、社名に込められたストーリーは、顧客の共感を呼び、ブランドへの愛着を高める効果があります。

データで見る効果的な社名の特徴

社名に関する調査データによると、効果的な社名には以下のような特徴があります。

  • 覚えやすい: シンプルで、発音しやすい社名は、顧客の記憶に残りやすく、口コミや紹介による広がりも期待できます。

  • 響きが良い: リズム感があり、耳に心地よい響きの社名は、顧客に好印象を与えます。

  • 事業内容を反映: 社名から事業内容がイメージできることで、顧客は企業の提供するサービスや商品を理解しやすくなります。

  • ポジティブなイメージ: 明るく、前向きなイメージの言葉は、顧客に安心感と信頼感を与えます。

まとめ:完璧な名前を求めすぎない

完璧な会社名は存在しません。大切なのは、あなたのビジョンと情熱を表現できる名前を見つけること。

そして何より、会社名はスタート地点だということ。その後の努力と成果が、その名前に新しい意味と価値を付け加えていくのです。

最後に、私からのアドバイスを一つ。

「この名前でいこう!」と直感的に感じた瞬間を大切にしましょう。論理的な検討は必要ですが、最後の決め手となるのは多くの場合、あなたの直感なのです。

みなさんの会社名決めの道のりが、実り多きものとなりますように。


フォローとフィードバックのお願い

というわけで、32回目、いかがでしたでしょうか?

このペースではおそらく最後はシリコンバレーで更新することになりそうです。お楽しみに。

連載となりますので、ぜひフォローいただき、通知をONにしていただけると嬉しいです。

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それではまた!

過去回(数がかさんできたのでまとめました。)

https://shine-arrow-e51.notion.site/note-151b2209c729800db0eaf49c3627b7ff

著者プロフィール

医療×テクノロジーのスタートアップを目指すDoer。2023年3月からChatGPTに出会い、AIにのめり込み、そのAIを活かした事業アイデアが採択され、経産省主催「始動」10期生として活動、100名の起業家の中から選抜された20名のシリコンバレー派遣メンバーの一人。この記事は、実際に起業を目指す中で学んだ知見を、同じ志を持つ仲間と共有したいという思いで書いています。

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