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「リ:メタシル」って文具にワクワクした話

「リ・メタシル」という筆記具を買ってしまいました。

事前情報は全くなく、なぜだか使命感にかられて買ってしまった990円。
買った後にどんな商品かリサーチを始めるという結果に。


リ:メタシルとは

HPで調べると「廃材から作られたメタシルです」と書かれています。
その前にメタシルってなんぞや?ってところなんですが、「メタルペンシル=メタシル」ということ。「削らず書ける」ことが売りで「削らず、16キロ」がキャッチコピーのよう。

芯が黒鉛と金属を含んだ特殊芯で作られいて、筆記時に紙との摩擦で生じる黒鉛と金属の粒子が紙に付着することで筆跡となる、鉛筆のようで鉛筆とは違う筆記具。芯の濃さは2H鉛筆相当。

HPから参照したメタシルの概要

メタシルが発売されたのが2022年なので、そんなに最新の商品ってわけではないのですね。私が知らなかっただけのこと。TVCMもあったようですがそもそも私はテレビもあまり見ませんし。
その素材に再生プラスチック(廃材40%含)が使われてますよ〜、廃材の種類によって商品が選べますよ!というのが「リ:」メタシルってわけです。

私が買ったのは「噴石」。個人的に火山に馴染みがあるので選びました。そのほかには「牡蠣」「卵殻」「帆立」から選べます。

別に鉛筆を使えばいいのだけど

Googleで「鉛筆で描ける距離」と調べてみましょう。AIがこう答えてくれます。

鉛筆で描ける距離は、機械で芯を削らずにすべて使うと約50kmです。これは他の筆記具と比べて圧倒的に長距離で、経済的です。

google AIによる概要

結論。リ:メタシルは鉛筆には敵いません。経済的な面でも、実用面でも。濃さも2H程の薄さだから用途を選ぶわけですし。それに、「鉛筆削るのが面倒だな〜」という人にはシャーペンがあります。シャーペンは種類も豊富ですし。私は鉛筆派ですが削るのが苦だなと思ったことはあまりない気がします。いや、むしろ削る瞬間も割と好き。お気に入りの鉛筆削りだってあります。色鉛筆をカッターで好みの角度に削り上げるのだって好き。

でも、惹かれちゃうのはどうしてだろう?

リ:メタシル、使ってみました。

うす〜いシャドウのようなグレーがリ:メタシルの筆跡。あとは下書きに利用

うん、楽しい。気分はいい。だって、鉛筆で書けばいいものをよくわからない筆記具で書いてるんですよ?こんな時代が来るって鉛筆を持ち始めた子どもの頃には知らなかった!!!!

絵を描くのが好きです。その下絵を描くのにちょうどいいことがわかりました。クロッキー用紙との相性もまずまず。この重さもメタリックな質感もわりと好みでした。
写真には撮りませんでしたが、下書きに使ってその上から色鉛筆を塗ると、こすり出しのような感じを楽しむことができました。葉っぱの葉脈を書いておいて上から色を塗る時などに使えます。

そして私は「廃材」という言葉にどうも弱いんです。廃棄された「かもしれない」、何の価値もなかった「かもしれない」ものが、そうじゃなかった形に生まれ変わる……というのを想像してしまうと楽しくなりませんか?

もはや欲しいものは「便利」じゃなくて


世の中の文具たちの進化を見るとちょっとだけ怖くなる瞬間があります。

すごい。便利。おしゃれ。素晴らしい。感動すらある。
けれど、そこまで必要なんだろうか……?
どこに向かってるのだろうか……?などなど。

そもそもペンと紙さえあれば、いえいえ、さらにいうならば棒っきれと地面さえあれば何かを書けるわけです。
少なくとも「リ:メタシル」なんてなくていいわけです。鉛筆のほうが使い勝手もコスパもいい。

それなのにペンケースの中には常時20本くらいのペンが入っているし、普段使うノートも数冊はあります。学生でもないのに。

こんなにいるのだろうかと思う反面、このコレクションに対して「無駄」と言い放たれるとひどく傷つく私がいます。一方で、コレクションに共感してもらえる仲間がみつかるとこの上なく喜んでしまいます。そしてこんな使い方をしているんだ!この人のコレクションすごい!と新しい発見があるのもとっても楽しいもの。

文具を通してワクワクを買っているんでしょうね。
この文具にはこんなストーリーがある。それを理解している自分。
この文具を使う自分。ちょっと気分を上げて過ごせる日常。その結果待っているであろうワクワクする未来。

ま、実際のところは……と言いますと。

ワクワクするような文具を使って、ワクワクするような「何か」を生み出せる人でありたいのだけど。
所詮文具は魔法の道具ではありません。
地道に使ってきちんと使いこなして、文具がすり減った先によく見ればワクワク……できるのか?という代物が出来上がる。ワクワクする気もするし、グチャグチャにしてなきものにしたくなる衝動にも駆られる……そんな感じの日々を過ごしているわけです。

削らず、16キロ。
近いようで遠い16キロ先の光景を見たいから、今日も書いて描いて……今よりも「ちょっといいかも!」を目指そうと思います。ワクワクします。

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お読みいただきありがとうございます。このnoteはアラフォー農業専従者・2児の子育て中の私、長野県在住のimoえんぴつが農業以外で自分の看板を立てようとして始めました。ですが最近のnoteは日々の暮らしの中で「考えてしまったこと」が中心になっています。そろそろプロフィールを「エッセイ書いてます」に変えようかと悩みながら……。イラストを時々描いています。

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