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2度目の大掃除

2年前にお店をやめた時、退去の際にかなりたくさんのものを処分した。

コーヒーカップあれこれ、椅子やショウケースなどの什器類、集めに集めた天井照明から謎のガラクタ(に見えると思うもの)まで、本当にたくさんのアイテム。

すべてが私にとっては思い入れのあるものだったから、捨てられずに相当悩みに悩んで。半年くらいかけて少しずつ、人にあげたり、ネットで売ったり、古道具屋さんに買取してもらったり。いろんな方法でほとんど捨てずに片付けることができたときは随分ホッとしたっけ・・・と思い返したのは、その時の第2弾のような感じで、2年前に私の手元に残したものを処分したから。

この1ヶ月ほど、時間を見つけてはずっとその整理をしていた。2年前と同じ、ウジウジグダグダ・・・かなり悩みながら片付けした後は、身体というより脳疲労?がひどくて相当消耗するんだよなあ。

どれも気に入っていて愛着があるから、捨てるのは忍びない。こんなに素敵なのに?って思うと、それが捨てられている様が頭に浮かんできて、何ともモヤモヤっとしてしまう。うっかりすると「できれば手元に残したい。」と思って、ぜんぶ元通りになってしまいそうなくらい。「思い切りが大事なんだよ!」ってわかっていながら、なおグズグズ・・・繰り返すたびに、ものに溢れたハウルの(動く城の)小部屋を思い出した。

でも、私はこの数年の間に「これからどう生きたいか?」あらためて見直したのだから。

いままで「これ!」って選んで大事にしてきたものも、時とともに少しずつ変わっていって、いま、「自分が望んでる」とハッキリわかるのは「身軽でいたい」ということ。そして、色んな場所に行って、いろんな経験をして、いろんな人や文化に触れて学びたい。ずーっとカスカスでしぼみ切っていた自分、あまりにも狭い自分を、拡げたい。

そんな感じで、「身軽」を考えれば、どうしたって思い切る必要があるってわかるから、脳疲労でグルグルとわけがわからなくなりかけながら、そのたび「身軽になりたい」を確認しなおして、混乱したらとにかく処分!の方向で作業を進めた。

だけどやっぱりできるだけ捨てたくないから、最後まであれこれ。そしてきょう、ギリギリ見つけたお店に全て買取してもらった。誰かに使ってもらえると思うと、ほんとありがたい!って気持ちが沸々・・・帰り道、ホッとした気持ちがぶわっとやってきて、ちょっと泣けた。

物を持つということや、処分するということについて、あらためていろんなことを感じた一日。

2年前から時が経ち、タイムマシンみたいにもう一度。それが、「これでよかった。」と思えた一日で、いい日だったな。

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