#5 しくじりワーホリ ここが地獄じゃあるめえし
おはようございます。
世界一急な坂道があるニュージーランドでワーホリ中のケントです。
人口4000人の小さな港街でバリスタとして働いています。
明日は祝日なのでホリデーペイ(時給1.5倍)
忙しい分、頑張りどころ。
先日気になるヘッドラインが。
お隣オーストラリアで日本人ワーホリビザ発給件数が過去最多というニュース。
まとめると…今現在も発給数は前例を見ないペースで増加傾向、現地での仕事探しに難航するケースやトラブルに巻き込まれることも。
事前の準備が大事という内容。
社会現象にもなりつつある近年のワーホリ事情、円安の今こそといったところか。
筆者も9年前の2015年(20歳)当時から1番人気のオーストラリアへ。
この際、しくじり先生としてはっきり言わせていただきたい。
ワーホリは甘くない。
オーストラリアで心の底から挫折を味わった。
ハートはもうバキバキの粉砕骨折。
まずは英語。
ある程度独学で勉強して行ったものの一切歯が立たず。
喋ってないので聞き取れないのは当然。
自分の思っていることが相手に伝わらない。
高額なエージェントに紹介してもらったホームステイもハズレ。
食べ盛り、ご飯の量を増やして欲しいとリクエストした2日目の夜。
『これ以上は無理、空腹ならマクドナルドでも食べてから帰って来い』
2週間の短期ステイだったが気分はホームレス、家が味方でなくなった瞬間。
反論したいのに…言葉がスッと出てこないもどかしさと苛立ち。
1人泣いたこの夜を忘れない。
都心から少し離れた豪邸に暮らすおばあさん(ヘビースモーカー)とその妹のおばあさん。
ベッドだけは必要以上に立派だった。
この件から口を聞かなくなり、連絡はチャットのみ。
その間通った語学学校もハズレというよりかは特段何か得るものはなく。
さらに追い討ちをかけたのが天候。
6月のメルボルンは肌寒い冬、日中は基本曇りでとにかく夜が長い。
これがボロボロの精神状態にダメ押し。
今いる南半球が信じられないほど遠いところに思えた。
異国の地、知り合いなどいなければ、友人も作る努力をしないとできないのは普遍の事実。
胸に秘めた悩みや不安は全て書き出したノートがある(封印を解かれたのは最近のこと)。
こうしてメルボルンが大嫌いになった筆者は離れたい一心で北へ逃亡。
ダーウィンから稼げるファームがあると噂の西オーストラリア州、カナナラへ引越し。
しかしそこでも悲劇は続く。
ヨーロピアンで溢れかえるバックパッカー(安宿)嫌な予感…。
全豪から人が殺到、仕事がない。
連絡は仕事を斡旋する会社からのみ。
直接ファームへ行くのは禁止だと。
悲惨なことに現地の電話会社テルストラの電波が田舎すぎて入らず。
連絡手段を失いった赤道に近い灼熱地獄。
赤土の大地での1週間、果てしない無力感。
アボリジニが木の下で寝ていてしばしば声をかけてきた。
彼らは政府から助成金をもらっているので収入があると聞き複雑な気持ちに。
何もできなかった。
幸いここカナナラでは宿にいたハーフヒッピーの陽キャラたちと時間を共に。
丘の上までハイキング、延々と続く畑に沈む夕陽に心が泣いた。
食べ物を恵んでくれる人はみな幸せになってほしい。
フルーツやソーセージ…。
なぜならこの間、食パンにイチゴジャムとピーナツジャムで飢えを凌いでいたから。
やめとけ、死ぬぞ。今でこそそう言いたい。
そうして1ヶ月で帰国を決心したのが初めてのワーホリだ。
過去から学ぶことでしか成長はない。
その後、東京ドームでバイトして1ヶ月分の生活費を作り再挑戦するのだった。
あるのはたっぷりの時間。
消えていくお金。
見つからない仕事。
あまりにもリアルな現実に目を背けたくなるだろう。
悪夢のような時間を経験しているワーホリメーカーはもちろん、もし今苦しい時期を過ごしている読者がいたら。
ある曲を最後に紹介させてほしい。
This for anybody going throuh tough times,
Belive me, been there, done that.
Pitbull / Time Of Our Lives
今きつい人〜嘘じゃない、おれにも困難があってそれを乗り越えて今があるんだとあのピットブルだってそう言っている。
勇気づけるように歌詞はこう続く。
But every day above ground is a great day, remember that.
毎日生きてるだけで素晴らしいことを忘れるな。
強いお酒でも飲んで忘れてぐっすり寝よう。
それが例え10人部屋の二段ベッドだとしても。
ここは地獄じゃあるめえし、死にそうな顔すんなよ。
負けそうなルフィに対してかけたウソップの言葉が今回のタイトルでした。
明日が良い1日になりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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