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#34 船と人、ラグジュアリーシップとは何か


おはようございます。

縦長の長方形になってしまったインスタグラムが気に入らない外資系クルーズ船クルーのケントです。

正方形でどういう風に見えるかを考えて投稿していたのに…突然フラれた感覚。

ただ変化を恐れていては成長なし。

今後の展開に期待しましょう。

新年が明けて2回目の船旅は神戸から別府、プサン、高知、名古屋そして久しぶりの横浜へ。

いつもに比べるとややショートクルーズ、というのも船上での5日間はあっという間だからだ。

停泊したのは横浜新港、通称ハンマーヘッド

客船ターミナル、インターコンチネンタルホテル、そして数多くのレストランでグルメが楽しめる複合施設は一般の方達で賑わっていた。

いつもとは違うハイソな雰囲気に落ち着かない筆者。

当の大さん橋には飛鳥IIの姿があり横浜の街がよく似合うななどと呟いてみたり。

あれは2017年夏、、、安室奈美恵さんが引退を発表した頃。

銀座でバイトをしながらバックパッカーをしていた頃、初めて船会社に応募した年。
その船は飛鳥IIの日本郵船だった。

結果は書類審査で落選

何がいけないのか、面接にすら進めない現実に心が折れかけた当時23歳。

旅行を仕事に、そのためにも英語を使う仕事がしたい。
船で働くとはどういう感覚なのか気になって眠れないほどに。

それくらいの熱量があったからか願い叶ってインディード経由で香港のクルーズ船に採用され初乗船した2018年2月。

そんなこんなで横浜ハーバーのお菓子そして飛鳥の船を見ると思い出す苦い思い出であった、、。

⚓️

その後プリンセスクルーズでフォトグラファーの仕事をし昨年ニュージーランドでワーキングホリデー

大型クルーズ船が寄港する小さな街のカフェでバリスタとして働き街の観光、経済にどのような影響を及ぼすか身を持って体感した。

身の回りにはいつも船があり満を持して飛鳥IIと同じ(と言っていいのかはわからないが)ラグジュアリークラスの船で昨年の11月から乗船とになった筆者。

🐏

小さい船、新しい船に乗れたなら

良いサービスを提供するには小さい船がいいのでは?
今のところこの考えは間違っていないように思う。

もう少し突き詰めたい気持ちもあるが現状この船、この船会社で働けて嬉しく思っている。

これからお話しするのはあくまで主観、およそ3ヶ月間の実体験をそのまま書きたい。

🏊

クルーはファミリー、ゲストもファミリー

そもそもラグジュアリーシップとは何か?

これは正直わからない。

要因としては船のサイズ、定員それに対するクルーの数と質といったところ。

これまで乗ってきた船と今の船との大きな違いはクルーとオフィサーの距離感にある。

通常オフィサーは現場にあまり顔を出さない(オフィスにいるからオフィサーと呼ばれるのかもしれないけれど)。

食事も一般的なクルーとは一緒にとらないし、船内ですれ違ってもまず話しかけない、話しかけづらい雰囲気の人が多い印象。

ただ今の船は船長をはじめ、ホテル部門のマネージャー、各セクションのリーダーが信じられないくらいフレンドリー

👠

シアターのエントランス、レストラン、イベント事、下船口のギャングウェイなどなどゲストが集まるスポットには必ず彼らが率先してフロントラインに立つのがこの船。

我々クルーとのあいさつはもちろん、自然と会話が生まれる。
何より笑顔なのがいい。 

ほどよい緊張感、プラス親しげな距離感の絶妙なバランス。

🇰🇷

特にホテルゼネラルマネージャー、通称HGM

クルーズ船で30年間働いてきた彼の立ち姿、言葉遣い、声量、質…文字通り一挙手一投足の全てが見本。そして絵になる。

彼もまた挨拶する時に名前を呼ぶ。

「Hello Kento-san」

背中を見て人が育つとはまさにこのこと。

見習えるポイントは数えきれない。

💫

さらに特筆すべきは船内のきれいさ。

もちろん船が新しいということもあるけれど、掃除が徹底している。

こんなに掃除するのかというくらい、クルーエリアに至るまで隅々みんなよく掃除する。

フローリングもピカピカであります。

趣味が洗濯の筆者にとって心配の種だったランドリーは快適そのもの。

4台のうち正常に動いてるのが2台だけの時も多々あった前の船に比べるとものすごくストレスフリー。

洗濯機、乾燥機を待つことも今のところ一度もなく治安の良さが目立つ。

タイミングが良いだけかもしれないがこれも船にクルーが少ないメリットの一つ。

🎹

清潔感のある空間にてリラックスした状態で船旅を楽しんでほしい。
清掃への意識がどのクルーも本当に高い。

船に乗り1週間、2週間と時間を共にするゲスト。
そして半年間入れ替わりながらも共に汗水流すクルーとそれを支える船そのもの。

キャプテン、オフィサー、クルー全員が一体となって家族のようにゲストに接する、それが私たちのホスピタリティスタイル

船は人、といつのはあながち嘘ではないよう。

このサイクルがアットホームな雰囲気を演出し船内の開放的かつ快適な内装とマリアージュ。

リピーターが早くも続出するのも納得だ。

🧖

北欧スタイルの船だけあってスパは最高。
サウナはお見逃しなく。

それではシンガポールへ向かって出航!!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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