#32 ポケットにロマン新年クルーズ
新年明けましておめでとうございます㊗️
クルーズ船クルー歴5年目を迎えた筆者のケントです。
現在の船でバーウエイターとして働きもうすぐ2ヶ月。
大盛況のチャーターホリデークルーズが無事終わり神戸に帰還した先日。
着港は早朝、朝7時から下船開始し一息つくまもなくお昼には新たなゲストが乗船。
夕方には次の目的地へ向かい出港する私たちであった。
気持ちの切り替えが爆速のクルーライフにおいてここまで何か特別な感情を抱いたのはいつぶりだろうか。
チャーターかつ年末年始が大型連休だったこともありゲストの数は過去最高を記録、本当に素敵な方々と航海を楽しんだラストクルーズ。
自信を持って作り続けたコーヒーの集大成、そして新たに吸収してきたワインの小ネタとペアリングの引き出し。
ドリンクパッケージも20組以上、船中のお酒がなくなるのでないかと思うほどみなよく食べよく飲む。
船内のバー、ラウンジ、レストランを駆け回り力足らずではあるが今やれることは全てやった、そんな気分で年を越した。
28日からのクルーズはまず30日がプサン。
この船で再会を果たした元Pクルーズの3人が集結し南浦の焼肉屋さんで過ごす楽しいひと時。
お互い知り合って早5年、泣けるほど美味しいカルビとソメク。
懐かしい話に花が咲く。
港の周りには巨大な軍艦数隻が鎮座。
日本語が上手なインドネシアのクルーは基地があることを知らずエマージェンシー(国の緊急事態)ですか?とジョーク混じりにボケる(その感覚が正しいのかもしれない)。
整備され歩きやすい港周り。
徒歩圏内に大型ショッピングモールにはTSUTAYA、スタバ、GU、JR佐世保駅、長い商店街があるクルーにとってありがたいお買い物ポート。
Googleマップをぼんやり眺めていると(クセ)近くの米軍基地内にマクドナルドを発見。
メニューは米ドル表記でこの店限定ブリトーもあるとか。
ご当地グルメの佐世保バーガーより気になる米軍マクドナルド。
正面入り口のいかついセキュリティにあいさつ。
船のHGMを彷彿とさせる覇気が出ているガードマン。
パスポートを見せマクドナルドに行きたいと伝える(英語)。
スポンサーはいるのか?と聞かれ凍りつく空気。
スポンサー???
マクドナルドへの道は途絶えた。
解散。
もう一度レビューを読み返したら一般人立ち入り禁止であった。船と同じシステムか。
商店街に戻り人気店C&Bバーガーで仕切り直し。
ハンバーガー、お肉と厚切りベーコンに黒胡椒フライドポテトの組み合わせ。
これに合わせるワインはなんだろうと考えながら中途半端に冷えた瓶のコーラを飲み干す。
テイクアウト祭りだった大晦日の店内、退店の際にはハンバーガーが45分待ちに。
マクドナルドを早々後にして正解か。
船に戻ればいよいよ年越しモード。
ディナーが終わり数千個のバルーンが天井にセットアップされたアトリウム、人が続々集まる夜11時半。
用意したスパークリングワインとジュース(クラインベリージュース&スプライト)を全員に振る舞い乾杯の準備完了。
思い起こせば一昨年の年越しはメキシコで船の上。
またコロナ前は船で香港の花火を見た(あんまりお覚えていないのはなぜ)、、あの時はフォトグラファーで撮影のためにパーティの場にいたのだなと感傷に浸る。
いつも静かな船内はこの夜だけ劇変。
ムーディーな雰囲気を演出するポテンシャルを隠し持っていたとは驚き。
LEDスクリーンは今までにない色を放ちネオンカラーのスポットライトが煌めく。
イギリスから来たボーカリスト2人、そして船長&オフィサー陣が歌うABBA、Thank you for the musicを仕事の傍3階から鑑賞。
この後スクリーンで流れるのはクルー制作のカウントダウンビデオ。
みなみに私はなぜか選ばれし22秒役(トップ画)を担当させていただきました。
気分はTaylor Swiftの22
3,2,1(最後は船長がオオトリ)✨✨✨
HAPPY
NEW YEAR
2025!!!!!!!
後先考えず全部の風船を一気に落としとてもカオス。
これぞ船年越し!!!
これぞ外資系クルーズの楽しさよ!!!
歓喜に沸く船内。
風船、風の船。なんかいい言葉ではないか。
そして近くにいるクルーたちとハグ(これが海外のスタンダードと思われる)。
今年もいっしょに仕事がんばろうという意味を込めて。
写真を頼まれれば本気を出すのが元船フォトグラファー。
ポージングを促し構図を決めて何枚もアングルを変えて撮ってあげる。
ニュージーランドで年越すと去年の今頃は軽井沢で意気込んでいたけれど現実はわからないものである。
発注を手伝った鏡開きも無事に終わり一安心。
木槌に巻いた紅白テープは神戸の寄港時間にユザワヤで購入。
このためにオーダーした菊正宗の升はみなさんお土産として持って帰っていただけだろうか?
会社において初の日本シーズン、初の日本年越し。その力に少しでも慣れたらそれが働きがいなのだろう。
ゲスト、クルーにとって大変記憶に残るものとなったのほ間違いない。
その後も天気にも恵まれ、広島そして高知と寄港し神戸へカムバック。
一喜一憂した波乱の2024年にさようなら。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも船で働くクルー目線で船旅情報、寄港地の話そしてコーヒーとワインのことを書いていきます。
今年の目標はワインエキスパートの資格を取ること。
今年もよろしくお願いします!