笑い飯哲夫のサタデー・ナイト仏教まとめ(2020年4月・松島龍戒住職)
FM大阪で毎週土曜日の夜に放送されている「笑い飯哲夫のサタデーナイト仏教」Podcast版をいつも聴いています。
現在はシーズン4ということで毎月お坊さんや芸人、タレントさんなどが月替わりでゲストで登場するスタイルになっています。
このマンスリーゲストスタイルは2020年の4月から始まっており、良いお話をまとめてみようと思います。
まずはシーズン4の第一回目からです。
(この記事は非公式で個人的に勝手にまとめたものです。問題があればご連絡をいただければ対処いたします。)
2020年4月 マンスリーゲスト
高野山真言宗功徳院 松島龍戒住職
【4/4放送】
<一分間のフリースタイル説法>
「天上天下唯我独尊」
人は皆、心に自分だけの花を咲かせているんですよというお釈迦様がお生まれになったときのお言葉。
今順風満帆な方はおおきなひまわりを咲かせているのかもしれません。何かをやり遂げたという方は風に舞う桜の花びらかもしれません。また、いずれ大輪の花を咲かせる準備をしているそんな力強い小さな蕾を秘めている人もいるでしょう。
だれもがかけがいなくそれぞれの役割を持って生きている。そんな心に咲かせている自分だけの花に気づくといいですね。
【4/11放送】
<方便>
お釈迦様に対していろいろな人が尋ねてくる人に応じて説法していたそれを方便といいます。
お医者さんに例えられていて、患者さんそれぞれに応じた処方箋を出していた。この教さえ守っていけば万人がみんな安心であるということはしなかったのです。
松島龍戒住職が、この方便のようにお釈迦様が人それぞれに違う悩みに対して説いた教えを物語形式で19紹介してた本を出版されています。
番組内で紹介されました。
<一分間のフリースタイル説法>
仏教にはとっておきの人間関係潤滑剤があります。それは「笑う」ということなんですね。
仏教ではみんなが円満に暮らすコツは相手の出方に関係なく、まず自分のほうから良い行い、布施行をしましょうと勧めています。といってもお金をかける必要はなく、笑うということはお金のかからない布施行の中でももっともコスパにすぐれた修行なのです。
「笑う」たったそれだけのことで職場や教室の和みの和が広がります。
それだけではなく免疫力も高め、なによりも自分をもっとも美しくみえる一石三鳥の修行です。
【4/18放送】
<一分間のフリースタイル説法>
仏教の教えの真髄は「こだわらない」ということ。
例えば新しいコーチに今まで慣れ親しんだシングフォームをを直されてしまった。こんな時、頑なに今までの自分のフォームが絶対だ・・・では更なる気づきや成長はありません。
仏教では、赤から青に変わりなさいではなく、赤に青をどんどん塗り重ねてあなたにしか表せない紫になっても良いんですよと。これを中道、真ん中の道を勧めています。
【4/25放送】
<諸行無常>
「嫌い」という気持ちについて。
嫌いだうという気持ちもいつかは消えてしまうかもしれない。
いつかは良くなるかもしれない、悲しみも無くなるかもしれない。
いつかに期待したい。
よくならなくてもそこから拾っていくしかない。
<懺悔>
懺悔したいということが多いということは、それだけ成長度合いが大きいということ。成長したからこそあの時はしっぱいしたと気付いたわけです。
懺悔の度合いが大きいほど、成長が大きいと比例している。
<若い人への喝>
「欲を持て」
若い人は欲が少ない。物欲、出世欲、結婚欲が少ない。そういう生き方もありですが、世の中はよりよく生きたいということが根源になっています。
小さい欲は無くさなくてはいけない場面もありますが、真言宗では愛欲でさえ正しく使えば美しいもので、大切なものでぜひ持ちなさいといいます。
正しく使うとは、社会、人の為に役立つ欲です。
出世したい、発明したい、本を出したいでも自分のための欲でも、結果としてに人を助けることになるというきちんとした思いをもっていることによってより社会はより発展していく。こういう欲を若い人に持ってもらいたい。
「頭を柔らかくしろ」
ニュースなどでしくじったり、悪いことなどの話題があった場合、単に攻撃するのではなくあっても、どんな事情があったのか、どんな環境だったのか、社会全体に責任はなかったのかなどの第三の原因(因縁、因果)を感じことが苦手だと感じる。
右左どちらかを決めつけるのではなく、前後の因果関係を大切にするという思考を持つようにすると、自分が失敗したときにこれがすべてじゃないと自分にも思えるようになる。
けなしたりする能力があるなら社会のためになる良い言葉をその人は生み出せる、紡げる人と思うので社会の為になる、貢献できるということに繋がっていくといいと思います。(哲夫)
※以下加筆
(感想)
こうしてまとめてみると知っていても日常生活では忘れてしまう事が多いことに気づくので良い復習になります。
「天上天下唯我独尊」はラジオで言われていることが一般的ですが、違う解釈もあります。
パーリ仏典「マハーパダーナ・スッタ」では「わたしは世界の第一人者である。わたしは世界の最長年者である。わたしは世界の最勝者である。これは最後の生まれである。もはや二度と生存はない」とあるそうです。
<若い人への喝>の「欲を持て」というのは間違いでは無いと思うが、取り扱い注意事項だと思いました。
考え方次第で「欲」をなんでも正当化できてしまうので、まだ「夢を持て」「ビジョンを持て」とかの方が良い気もするのですが・・・