月桂樹

月夜の大樹に寄り掛かり
青く淡い源の泉に指を浸す
脈を撫でた先の苔に
雫を垂らして湿らせて
滲む景色に杯を取り
汲んだ源を飲み浴びる
流れ落ちる水の景色
満たされぬまま
冠を手に髪を絞る
幹を登って枝を伝い
大樹に立って臨んでいるよ
月の明かりは忘れない
大樹の雫に月を浮かべて
源の水は月の味かな




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