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【書評】R.P.Feynman: 科学は不確かだ!

今回も,ノーベル物理学賞を受賞し,物理学の講義を広くわかりやすく,面白く伝えた,リチャード・ファインマンの本を紹介します.
科学はどこまで確かなもので,どこから説明できないものになるのでしょうか?

□今回紹介する本

科学は不確かだ!
著:R.P.ファインマン
訳:大貫昌子

□キーワード

人類は、自分たちが無知であることを認め、
何事に対しても疑問を抱かなければならない。
それが科学の発展、人類の発展を生む。

知らないことを認め、
進むべき方向さえわからないという態度を、
いつも保ち続けること。
それがあれば、たとえ、何が欲しいのかを知らなくとも、
結局はそれを達成する方法を育てるのに必要な
思考の変革、知識への新しい貢献と発見が可能になるのです。

歴史的に生じた災厄を振り返ると、
疑問を持たず、信念を貫き通すことが、災厄を生んでいる。
その信念を証明するために、独裁的に大虐殺や戦争などを行ってきた。

難問に的確な何か答えをすぐにあげる政治家は
結局うまくいかないマニフェストをあげて失敗する。
→そして多くの国民が政治に対して不信感を抱く。
難問に的確な答えはないが、堅実に周囲と相談して、進めていく政治家は、
優秀で、何か成果を出す可能性があるが、
国民は答えられないなら、ダメだという。
→結局、国を率いるリーダーにはなれない。
このような矛盾が政治には存在している。

ある人が自分の考えを話している。
その本人がそれをどれだけ把握して話しているかは、
理性的な質問、子供のように純粋に興味あることを聞いていけば、
本人がどれだけ把握しているか、すぐにわかることだ。
ナイーブだが、適切な問いかけをすると、
正直な人はすぐに答えられなくなる。
その正直さは認めるべきだ。

周囲の状況をきちんと把握した上で、
その事象がなぜ生じたかを考えること。
そうでなければ、自分の住む世界がさっぱりわからない連中の仲間入りを
果たすことになる。

□考えたこと

子供は我々が教えたことなど学ばない。
自分で学んでいくものなのである。

科学は常に更新されるものだ。
自分で求めた結果や、他の結果が常に正しいのかを、
様々な方法、観点で検証していかねばならない。
それを通じて、その理論が正しい確率が上がっていくのである。

臨死体験などの信じられないような事柄でも、
それを確かめる実験を様々な観点で行い、
実証されれば、認めるべき事柄になる。

# 読了日
17/09/05

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