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【本紹介】Tristan Gooley: The Lost Art of Reading Nature’s Signs, 失われた、自然を読む力

まずは下記のニュースを紹介する:
快晴や薄曇の記録終了 気象台、目視の観測とりやめ:日本経済新聞

このように現代は,自然をセンサーからのデータによって観察するのが主流であるが,まだ,人力で自然を観察したり,動物達の動きから,今後の天気を読み取るなどという取り組みがレガシー,伝統的に残っていた.
漁師が自然の変化を敏感に感じ取り,天候不順を見極めることも減っているのかも知れない.

私はその取り組みの本質は「人間の持つ本能的動物性」にあると感じる.
私たち人間は何もかもセンサーからのデータ,そしてその解析による結論に依存し続けていいのだろうか?
近代的人間以外のほとんど動物達はいまだに自分たちの感性を大切にしているのではないか?

そこで以下の本を紹介したい:
The Lost Art of Reading Nature’s Signs: Use Outdoor Clues to Find Your Way, Predict the Weather, Locate Water, Track Animals―and Other Forgotten Skills (Natural Navigation), 2015/7/31
[著] Tristan Gooley
The Experiment

日本語版:
失われた、自然を読む力, 2018/12/14
トリスタン・グーリー (著), 宮古地人協会 (編集), ©Shuttersstock (写真), 田淵 健太 (翻訳),
エイアンドエフ

この本は素晴らしい.
今となってはほとんどの私たちが失ってしまった
自然を読み解くための術が散りばめられていて.
サバイバル術を得ることができる.

この著者の以下の本もおすすめだ.
この本の方が,今回の記事にはより合った紹介になっている:
The Secret World of Weather: How to Read Signs in Every Cloud, Breeze, Hill, Street, Plant, Animal, and Dewdrop (English Edition), 2021/4/8
Tristan Gooley (著)
Hodder & Stoughton

様々な天候が訪れる前触れを感じるヒントを与えてくれる良書だ.
ぜひ,一度手に取ってみてほしい.

□まとめ

今後,どのようなことが起こるかわからない.
核戦争の後の世界が来るかも知れない.
現在の貨幣の役割が無意味になるかも知れない.
そんな時に,動物としての人類にとって,本当に大事なことは自然を感覚で読み取れる本能的な力なのかも知れない.
そして,それを研ぎ澄ます,禅や,瞑想など自然と一体になる東洋的思想は,近代西洋文化に染まった私たちにとって注目すべき思想だ.

#わたしの本棚

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