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【300文字の感想文】<6>終末のフール|伊坂幸太郎

<6>終末のフール 伊坂幸太郎

物語の中の大きな集合住宅の住人たちは、それぞれのスタイルで残りの人生を生きようとしている人たちだ。
世界が終わるまであと3年。
そう言われたら、私はどんな生活を過ごすのだろうか。

我先にいいものをゲットしてやる!というようなセール会場を思わせる、人の醜さは感じたくない。
だけど、おなかが空いたらイライラしちゃうし、すごい人混みでも食料を求めるのだろうか。盗みを働くのだろうか。
それとも喧騒から離れ、自給自足のような生活を始めるだろうか。
そんなことを考えながら読み進めた。

小惑星衝突を数年も前から言い当てるのは難しいと知った上で、このフィクションを楽しんでほしいという巻末の謝辞に書かれた筆者の想い。幸せに生きるとは当たり前ではないんだよね。(317文字)

17文字の字余りは許されるのか……。
「幸せに」「生きる」
その感想を伝えようと思うと、300文字よりも1000文字くらい書きたい。
ついでにその書きたいことを少し書いてしまうのならば、

「もう生きられない」と感じたとき初めて、「生きたい」って思うものなのかもしれない。
それだけ、「生きる」ことが「当たり前」になってしまっているのだろう。

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