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【300文字の感想文】<4>すいかの匂い|江國香織

<4>すいかの匂い 江國香織

夏を題材にした短編集がないかなと、たまたま見つけて読了したけれど、11話からなるどのお話も、どうもすっきりしない、素直な言葉で吐き出せば、読後感が微妙な1冊だった。

昭和の時代背景のなかにいる物語の主人公たちはみな、重い影の部分が見える。それでも、少し空が低く感じるような時代のなかでは、人と人との距離感が、良くも悪くも近かったことを思い出せる。
途中で離脱もできるはずなのに、次はどうだろう、次は……と読み進めてしまうものの読後は気持ちがすっきりせず。

ペットボトルではなくて壜。エアコンではなく扇風機が当たり前で、かつて学校の裏手に必ずあった焼却炉もあったあった!と昭和のノスタルジーを端々に感じた1冊となった。(305文字)

こんな感想文でいいのか……と、人の感想が気になる本でした。
自分の感想がするりと出たあとで、人はどう書いているのだろうかと拝見してみると、「あ、そういうこと??」と自分の想像力や読解力が乏しいんだな、と……。
本を読むって、想像力や読解力が磨かれていくものなんだと思える。
もちろん、こうして書くこともまたその力になると信じている!


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