【300文字の感想文】<8>宙わたる教室|伊与原新
<8>宙わたる教室 伊与原 新
年齢も性別も、背景も関係なく、それまでの経験や、実は好きだったり得意とすることを活かすことで歯車が回り始める。
ほかの歯車とうまく噛み合うことで、それはさらに滑らかに回る。
たくさんの歯車は、それぞれに、相互に、サポートされていくし、知らずにサポートしている。
歯車がうまく噛み合わなくなったときは、決まって一方通行になっているのかもしれない。
ガタガタと回らなくなった歯車たちに、クライマックスで明かした事実。
その中のいくつかのセリフが心を掴んだ。
「私は私のままで良い」「あなたのその考え、間違ってない」と背中を推された。
人々はこの地球で、人生とはなんなのかという、自分のための仮説を検証する実験を、ずっと行っているのではないだろうか。(315文字)
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以下に心を掴まれたセリフを残しておきたい。
ネタバレを含むので、気になる方はスルーしてくださいね。
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先生から、みんなのためではなく、自分のための実験なんだと打ち明けられたときに、1人の生徒が放ったセリフだ。
優等生ではない生徒が、果たして研究活動ができるのか。
その実験に対する仮説は「どんな人間も、その気にさえなれば、必ず何かを生み出せる。」だった。
その仮説にたいしての、生徒の一言である。
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人生とは、窓のない部屋に無数にある扉を選択し続けるものだと、先生はいう。選んだ扉の先で出会った人、モノや場所。試行錯誤したり、悩んだり迷ったりして、次に進みたかったら次の扉に飛び込んだらいい。
そしていつか、心地いい人やモノ、場所に出会ったなら、きっとそこには窓ができて風が吹きこんでくるのではないだろうか。