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言われた通りやったから何だっていうんでしょう

伴走支援をしていると、「前、こう言いましたよね?その通りにやっても反応がないんですけど?」とか、「言われた通り情報を集めたのですけど、次どうしたいいですか?」など、少し挑んでくる感じでコミュニケーションしてくる職員の方がいます。私は、その挑む意識の源泉が、停滞の一因だと思っています。

言われた通りやったから何だっていうんでしょう。

人から言われたことを実施して反応がなかったとして、そこからどんな意味づけをあなたはしているのですか?

それを聞きたくて耳を澄まして待っているのに、どうしてそれについては何も言わず、自分に責任はないという無駄な言葉を重ねていくのでしょうか。

専門家が言った通りのことを手足となってやる → 寄付が集まる

という単純な流れが脳内であったとしたら、怒る理由はわからないではないですが、そんな単純なことだったら、世の中のNPOがファンドレイジングで困ることはありません。

事業で取り組んでいる社会問題は様々なことが関連して複雑なのに、どうしてファンドレイジングに限ってそんな単純視できるのでしょうか。

複雑でなぜ寄付が増えるか明らかではないから、他の組織で成功している事例や、方法論から行動案を示しているにすぎなくて、それはあくまで成果につながる確率が高いアイデアを伝えたにすぎません。

そのアイデアを実施して成果につなげて、自団体の成功事例にして、誰でも成果につなげられるようにノウハウ化していくのが、ファンドレイジングの営みです。

方向を見失ったり、自信がなくなったり、振り返る余裕がなかったりするから複数の人たちと一緒に考えながらやるものなのに、考えることを放棄したあげくに成果がでないことを批判して何が生まれるのでしょう。

成果がでないこと(一般的に言う”失敗”)に寛容でなくて、成果がでないことについて意味づけをしない行動パターンが「ファンドレイジングがいまいちな団体の共通点」であることを知った方がいいです。

という思いをぐっとこらえて

「前、こう言いましたよね?その通りにやっても反応がないんですけど?」

と言われたら、

「あらら、そうなんですねー、反応がないということが示す、あなたの団体の寄付者が持たれている感覚ってなんだと思いますか?」

「反応を示すようにするには、どんなはたらきかけが有効だと思いますか?」

と笑顔でお伺いするようにしています。


私はNPOの伴走支援をしています。今回のnoteを読んで関心を持った方は公式LINEのチャットや、ホームページのお問い合わせからご連絡ください。


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今給黎 辰郎(いまきゅうれい たつお)
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