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rakugaki_127「美術展へ行こう!【東京編】教文館」


教文館

私には「美術鑑賞」という唯一の趣味があります。
その「趣味」にもブームがありまして、第一次ブームが1985年〜1987年。
第二次ブームが2009年〜2018年。
第一次ブームの1987年から第二次ブームがはじまる2009年まで20年以上の月日が経っていますが、その間にも何回かは美術観賞をしています。
この「ブーム」の期間には、「美術館」だけでなく美術展を開催している百貨店やギャラリー、本屋や特設会場などにも出かけています。
このブログでは、私の大好きな「美術展」の感想と共にアートの魅力が一緒に伝えられればなぁと思っています。

教文館は書店でありながらアートギャラリーとしても力を入れています。
「株式会社教文館」は創業1885年、現在は東京都中央区銀座4丁目、松屋通りに所在する銀座で唯一の老舗書店です。
私の現存する記録の中で、現在まで「教文館」の企画展に出かけたのは3回です。
これは今まで鑑賞してきた「教文館」の感想ブログとなります。


1)2012年7/20-8/26「フェリクス・ホフマン絵本原画展 父から子への贈りものー」

フェリクス・ホフマン絵本原画展 父から子への贈りものー

今日は銀座、教文館9Fの本屋さんで、ちいさなちいさな美術展を観てきました。
昨日に引き続いて絵本展。

今週末はスペシャル絵本ウィークになりました。

昨年(2011年)が生誕100年だったみたいですね。
昨日のクライドルフと同じく、スイスの方です。
ロングセラーのグリム童話絵本『ねむりひめ』『おおかみと七ひきのこやぎ』(ともに福音館書店)は、もともとフェリクス・ホフマンが父親として、わが子や孫のために愛情を込めて描き、贈った手作りの絵本でした。
その後、石版画による絵本となり世界中に出版されました。

本展では絵本原画と、世界でたった1冊の手作りの絵本10点をそろえて公開。
くわえて仕事の一部を、版画・素描・ペン画・水彩画やスケッチブック等で紹介されていました。

赤ずきんちゃん、おおかみと七匹のこやぎなど、毎度お馴染みのグリム童話とホフマンの絵本、とても味のあるイラストですね。
おかあさんやぎがおおかみの腹を切り、こやぎたちを助けたあと石を詰めます。
そして腹を縫合するのに、こやぎが糸を持って針を口にくわえているイラストも可愛らしくユニークですね。

こういう本屋さんでの絵本展も、面白いものですね。
そのあとも、いろいろな絵本を立ち読みしてから帰りました。


2)2012年9/1-10/21「藤城清治 光と影 88(米寿記念)展」

藤城清治 光と影 88(米寿記念)展

藤城清治さんの美術展は、2009年9月に京都文化博物館に行って以来です。
あの時はご本人のサイン会もあり、凄い人混みで人に酔ったぐらいです。
今、日記を見直しても疲れが蘇ってくるような(笑)
でも、大掛かりな美術展で見応えはたっぷりでした。

今回は開催場所が、教文館9Fウェンライトホールということもあり、そこまで大掛かりではないんだろうな、大作もないんだろうなとは思っていました。
小作品がチラホラなら、混み具合もさほどではないんじゃなかろうかと、昨日行こうと思っていました。
で、念のためHPで確認したら、ゲゲゲッ!
ご本人のサイン会がありますよ!
悪夢が蘇ってきました。
こちらの美術展も21日、つまり来週には終了なので余り日をずらせないなと、1日ずらした本日観に行くことにしました。

え~、お昼過ぎまでゆったりして出かけました。
昨日と打って変わって、天気が芳しくないですね。
着いてみますと、あれれ??
階段に長い列が出来てますよ?
おややや???
って、どうやら今日もサイン会があるみたい!?
どんだけ元気な88歳!

取り敢えず展示会場の9Fに。
サイン待ちの階段の列にビビリましたが、中はさほど混んでいません。
思っていたよりちゃんとした展示会です(って、失礼か!)。
本当に小さな作品が吊られているだけかと思ったら、京都で観たのと同じ。
展示数こそ少ないものの、電飾で下には水を浸して映しこんでいる展示方法も同じでした。
カシャッ、カシャッって音に思わず反応すると、どうやら中は撮影OKらしくて、皆さん撮影されています。
私も何点か写真を撮りました。

展示作品

全部観終わって、これはと思って図録を購入しました。
すると「今、サイン会をしていますので、良ければサインはいかがですか?」と「ご一緒にポテトはいかがですか?」ばりに聞かれました。
思わず「はい」と答えると、サイン会の整理券を頂きました。
ええ、ええ、もうこの際、サインを頂いちゃいますよ♪

並んでいる間に整理券の記入欄に書き込んでいると、係の方が来られて「手を消毒します」と手に消毒スプレーをかけて頂きました。
握手会もあるのか?
AKB48か!?
いや、藤城清治88だ。
思ったよりあっと言う間に順番が来ました。

藤城清治さん直筆サイン

図録にサインをして頂き、力強い握手!
結構、感激ものです。

AKB48の握手会に並ぶファンの方達の気持ちが、少しだけ分かった美術展でした。


3)2013年7/13-8/25「こねこのぴっち絵本原画展」

こねこのぴっち絵本原画展

ハンス・フィッシャーはスイスのベルン生まれ。
ジュネーブとチューリッヒの美術学校に学んだ後、パウル・クレー、フェルナン・レジェに教えを受け、壁画、版画、教科書の挿絵、舞台美術を手がけた気鋭の芸術家でした。
三人の子どもを持ち、長女のために『ブレーメンのおんがくたい』、長男のために『いたずらもの』、次女のために『たんじょうび』『こねこのぴっち』の絵本を描き、それらが後に出版され、世界中の子どもたちに愛されることになりました。
日本では1954年に出版された『こねこのぴっち』(岩波書店)をはじめ『ブレーメンのおんがくたい』『長ぐつをはいたねこ』(福音館書店)等の絵本が息長く親しまれています。

展示作品は「こねこのぴっち」「たんじょうび」「ブレーメンのおんがくたい」「長ぐつをはいたねこ」「メルヘンビルダー」「るんぷんぷん」「チューリッヒ州教科書の挿し絵」などのオリジナル原画、あわせて約100点を展示しています。
それぞれの原画の下には絵本が添えられており、閲覧可能となっています。
こういうところが、教文館での展示らしいですね。

私は「ブレーメンのおんがくたい」の中の、満点の星が輝く中、家を覗く動物たちのシルエットの原画が綺麗だと思いました。
もちろん、こねこのぴっちはとても可愛らしかったですよ。


以上、美術館というよりは本屋で本を楽しむついでに、こういった美術に触れるのも素敵なのではないでしょうか。
特に歩行者天国となる週末の銀座で、散歩のついでに寄られるのをお勧めいたします。
教文館での美術鑑賞でした。

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