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日本一周 5日目 【三重県 熊野】
〜ガラケー時代に公共交通機関で旅をした24歳の記録〜
2006年4月22日(土)
伊勢(三重県)→熊野(三重県)
今日は熊野へ行き、熊野古道を歩く。
とその前に、昨晩は暗くてわからなかった二見浦の様子↓
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紀伊本線に乗ると、路線バスと同じように運賃表と運賃箱があった。埼玉と東京でしか暮らしたことのない人間には、写真を撮るほど珍しい光景だ。
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熊野市駅で下車し、ロッカーに荷物を入れていざ伊勢路へ。
どんより曇り空の七里御浜を右手に進み、「熊野古道 松本峠」の道標を見つけて古道へ入って行く。
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しばらく歩くと見晴らしの良い場所に出て、ついさっきまで歩いていた道が遥か下に見えた。
松本峠にはお地蔵さんがいて、スタンプが設置されていた。
それにしても、江戸時代〜明治時代の石畳がこんなに綺麗な状態とは。とても歩きやすいし、一人ぼっちだけれど寂しさは感じない。道端の草花がやけに可愛く見えて、話しかけながら写真を撮った。(誰かに見られていたらかなり恥ずかしい)
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松本峠から鬼ヶ城城趾→鬼の見晴台→さくらの道と歩いていくと、観光バスの姿が見えた。そこは鬼ヶ城という観光地で入場無料だったので、歩いてみることに。
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鬼ヶ城センターは昭和から時が止まったままで心配になったけれど、鬼ヶ城自体は素晴らしい景勝地だった。
ここで時刻は16時前。
まだもう1ルート行けるっしょと、熊野古道に戻って今度は大吹峠道へ。
この時間から山道に入るなんてありえないことで、本当に無知だったなと思う。
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25分ほどで大吹峠に到着し松本峠同様にスタンプもゲットしたが、問題はここからだった。
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一旦車道へ出た後に私が進んだのは、泊観音への道。
しかしこれが道のような道ではないような道で…
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間違えたのだろうか。名の知れた松本峠でも誰にも合わなかったので、こんな場所に誰かいるはずもなく、かろうじて道っぽい場所を選んで進んでいく。日没まで時間がないのでとにかく急がなければと、トレイルランナーかという速さで石や木の根っこの上を駆け抜けた。
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スニーカーを濡らし、不安を抱きながらも一心不乱に進んで行くこと30分。
やっと看板を見つけることができた。
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石畳の階段の脇には何体もの石仏があり、私はその一体一体に「ありがとうございます」とお礼を言いながら下りて行った。仏様に手を合わせる習慣がない私でも、何かに見守られていると感じずにはいられなかった。
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跳ねるように下って古道を抜けると、すぐに大泊駅に到着。乗りたかった電車が来る5分前だった。
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目的地の熊野市駅まで1駅だが、歩くと40分かかるため本当に助かった。
本日の宿は、熊野市駅から徒歩10分のユースホステル。最後に獅子岩を眺めながら歩き、18時半にはチェックインすることができたのは幸運だったと思う。
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