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ホカホカの原稿

倉本聰先生と全国をまわっている時、たしか名古屋に入って、先生の控え室に呼ばれていくと

倉本先生が、何か直筆で書いていた。

「もうちょっとでできるから、待ってて。」と言われほんの数分待っていた。

先生は紙の上を、絵でも描くかのようにサラサラとペンを滑らせ

「かな、悪いけどこれをちょっと、急ぎでFAXで送ってきてくれないか。」とその紙を渡された。

送り先もメモにちゃんと書いて。

まだペンで書いた字が乾きたてで、触ると滲みそうだから気をつけて受け取ったのを覚えている。

「できたてほやほやですね!緊張します!」と言うと先生が笑っていた。

FAXなんて、わざわざ私を呼んで頼まなくてもいいのに、なんとなく、わざわざ、私にその宝みたいな体験をさせてくださったんじゃないかなと、都合の良いように解釈した。

FAXがある、劇場の事務所に向かう途中、その原稿をドキドキしながら運んだ。

内容はコラムか、取材への回答だったと思う。

小さい頃、両親と一緒に見た「北の国から」は、人生で大切な事を沢山教わった、バイブルみたいなドラマ。子供ながらにおいおい泣きながら見た。

その北の国からを書いた、先生の、書き立てほやほやの原稿を持っていま私は名古屋の劇場を走ってると思うと、すっごくドキドキして、感動した。



他にも数え切れないくらいの先生やカンパニーの皆さん、関係者の皆さんや北海道での思い出、

自己満かもしれないけど、また書きます。

先生に会いたくてたまらない最近。

あの頃日記をつけかけたんだけど、なんとなく言葉にしてしまうのが嫌であえて残さなかった。

先生に会いたいなぁ。。



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