料理と毎日 3月19日〜3月25日
このnoteをまとめた書籍「料理と毎日 12か月のキッチンメモ」が発売されています。
コトゴトブックスさんではこの本にちなんで作った、チャイミックスパウダー「ビリビリミックス」も販売しています。
3月19日(日)くもり
娘が出かけてしまって、私も夜に出かけるので、ランチでも行こうかと夫が言う。そんな話になった時にはもう12時を過ぎていたし、急に言われても行きたいお店も浮かばない。ケーキ屋さんに用事があったので、そこの近くの行ったことがなかった喫茶店のような外観のパスタのお店に。
レモンクリームソースを頼んだら思い切りのいい酸っぱさで、梅干しのことをずっと考えていた。やっぱり、レモンの代用でいける気がする。
夕方からnoteで行われていた有賀さんとSHIORIさんのイベントへ。発刊のお祝いにお伺いする。
久しぶりにお二人、noteのみなさんとお会いできて楽しかった。YouTubeでご活躍の食事処さくらさんにもご挨拶。チャンネル登録者数がすさまじく、すごいなあとただただ驚く。
3月20日(月)晴れ
書籍のゲラの確認。
「フライパンファンタジア」も「今井真実のときめく梅しごと」もどちらも修正があれば水曜日中に戻しと言われているので必死。
買い物も行けずだったけど、家にあるものでなんとかなりました。
3月21日(火)くもり
お彼岸なのでお墓掃除とお参りに千葉へ。
高速道路を走りながら春が来たね。と夫と話す。
「けやきの木の芽が出ていて、あーこら冬が終わったなあって思ったよ」と言うので、私はそんなふうに季節を感じたことはあまりなかったなあと思う。
窓の外を眺めていると樫の木がもふもふ、ふさふさとして巨大なパセリみたいだった。
お墓参りをして、お義母さんと一緒に分葱を抜いて、お野菜をたくさん持って帰る。春のお野菜はみずみずしくやわらかだ。
3月22日(水)晴れ
夫が、仕事先で空いた時間に食べようと、おにぎりを作ったらしいのだけど、家の中で無くしてしまったらしい。ないんだよ、ないんだよ、と大騒ぎして、ごめん!と言って出て行ってしまった。
おにぎりすっとんとんだね、と、笑っていたのだけど、夜になっても一向に見つからない。
家の中でずっと、おにぎりを探している。やだな。いつか腐って出てくるのだろうか。怖すぎる。
今日は撮影。
雑誌で甘い梅の特集ページ。なかなか良いレシピばかりできたと思う。
終わってから、「今井真実のときめく梅しごと」、「フライパンファンタジア」の原稿の調整などの連絡を取り合う。
「ときめく梅しごと」のあとがきを書き換える。ここ数日で、あれ?と心境が変わることがあったのだ。
梅を世界中に普及させることができないだろうか?アジア圏では梅に親しむ文化があるけれど、欧米でもっと梅の普及は出来ないだろうか。梅干しだけでなく、ジャムやシロップ、スパイス漬け、梅酒だって。健康的にも梅は優れたものだし、梅干しだってレモンコンフィのようなものではないだろうか。などと、思うようになってきたのだ。梅を世界に。世界中で当たり前に食べられるようになれば良いのにな、と思っている。
3月23日(木)雨
午前中に打ち合わせ。
1時間ほどだったけど、内容が濃い。
息子は今日で終業式。あっという間に帰ってきた。1年生も今日でおしまい。なんとあっという間のことだっただろうか。
とりあえずは、無事に終わって良かった。
午後から左右社の筒井さんが「今井真実のときめく梅しごと」の色校を持っていらっしゃる。
成城アルプスでケーキを買ってくてくださった。
「ショートケーキを許す」と言う本がとても面白いらしく、その本にアルプスのショートケーキが描かれているらしい。でも筒井さんが自分が食べるのに選んだのはアップルパイ。ショートケーキの本ではあるのだけど、アップルパイも登場するらしく、それがまたおいしそうなのだそう。私はレアチーズケーキをいただいた。
筒井さんとは仕事の話ももちろんするのだけど、いつも話があっちやこっちに脱線する。「今井さん、本筋に関係ない話題ををいきなり話し出すのって老化だそうですよ」とこの前言われてしまった。だって、話したいのに忘れちゃうのが嫌だからすぐ喋っちゃうんだよー。
3月24日(金)晴れのち雨
昨日預かった「今井真実のときめく梅しごと」の色校を持って、デザイナーの千葉さんの事務所へ。
千葉さんの事務所がめちゃくちゃにかわいくておしゃれで、私ここで働きたい!と言ったら、あなたにここで何の仕事ができるのですか?と夫にも筒井さんにも詰められる。
「ときめく梅しごと」の梅カレンダーの見落としなどを発見し震え上がる。写真の色の感じをみんなでイメージを統一させて、千葉さんが印刷所への指示を書き込んでいってくれた。
息子も連れて行っていたので、近くでランチを食べる。息子の頼んだカレーが久しぶりにこんなに辛いの食べた!っていうほど辛い。
私が頼んだランチと交換しようか?と言うものの、息子は水を飲みながらご飯の部分を完食。カレーソースを私と夫でパンにつけながら食べるも、辛過ぎてなんだかテンションが変になってしまうほどだった。
夜ご飯はささっと軽いもので良いねと話し、ジムに行く。終わって夫に電話したら、子供達と桜を見にドライブがてらおそば屋さんに行こうとなったらしい。お蕎麦もおいしかったし、雨に濡れた夜桜もとても綺麗だった。夫は雨に濡れたら花びらのピンクが濃くなるなあと言っていたけれど、そうなのだろうか。
3月25日(土)雨
娘は友達と3回目のスラムダンク。
息子と夫と、出光美術館「京都画壇と江戸琳派」を見に行く。
森徹山の「松に鶴図屏風」が圧巻だった。千羽鶴よりさらに多い鶴。幕府に呼ばれて未完のため、彩色されたものと、下書きのものがあり、より生々しさを感じた。穏やかな波、松の木の力強さに目を奪われ中々立ち去ることができなかった。
同じく森徹山の涅槃図も、ずっと見てられる細やかさ。
久しぶりの美術館楽しかったなあ。
帰ってきてからジムへ。体を動かすのは良いものだ。
寝る前に「グッバイリチャード」を見る。ジョニーデップがジョニーデップすぎて…。飄々としたユーモアが心地よかった。死というものは、必ず訪れるものなのに、仲良く出来ないものだ。その瞬間を心に留め、善く生きる。
夫がないない、と探していたおにぎり、まだ見つかっていない。こわい。
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掲載情報
「きょうの料理ビギナーズ」4月号で春のちいさな一皿のレシピを掲載していただいています。