あとしまつが手軽な「茹でサバ」は、ほくほくと癖になる味。
サバを茹でると美味しいのでは、と思ったのは偶然の事でした。「船場汁」と言う、サバと大根の美味しいお汁ものもありますし、茹でて食べてみたいなあと、試してみるとなかなかに美味しい。
その頃の私は一人暮らしだったもので、とことん洗い物を減らし、どうお魚を美味しく食べるかと執念めいた食欲に燃えていたのです。
さて、現在の食卓で作ると子供達も結構な勢いで食べるではありませんか。それにお財布にも優しい。和風にも洋風にもいかようにもなる。これは家庭料理としても利便性が高いのでは、と密かに思っています。
材料(4人分)
サバの干物(塩サバ) 大2枚(生鯖でも可、その場合塩をして30分ほど置く)
にんにく 1かけ
塩 3g
白ワイン(和風にしたい時は日本酒)50ml
(付け合わせ)
玉ねぎ 1/2個 みじん切り(90g)
塩 2g
酢漬けケイパー
レモン 1/2こ(絞り汁、皮)/ノーワックスのものをよく洗う
オリーブオイル
サバは余分な水分を拭き取ります。
骨ごと、半分に切ります。
全ての身に、皮が破裂しないようバッテンに浅く切目を入れます。
フライパンにサバが浸かるほどのお湯を沸かします。潰したにんにくを一欠片、ワイン50ml、塩3gを入れます。(サバの匂いが気になる方は更にお酢を大さじ2ほど入れると良いでしょう)
皮目を上に静かにサバをフライパンへ入れて、7分タイマーをかけます。皮が水面より浮いていたら、時折おさじでお湯をかけてあげましょう。裏返すとボロボロになるので、このままで結構です。
弱火でゆったりと火を入れてあげます。
その間に玉ねぎを1/2こをみじん切り(約90g)にして、塩2gを混ぜておきます。レモンも洗って、カットしましょう。
鯖が茹で上がったら、フライ返し等で、そおっとお皿にサバをよそい、お皿に一緒に入ってしまった水気をキッチンペーパーで拭いておきます。
オリーブオイルをふんだんにかけて、玉ねぎ、ケイパー、レモンの絞り汁もたっぷり、レモンの皮を擦りおろします。
皮目のつるるとした所、ホカホカとふっくらとした身、驚くほどさっぱり鯖が食べれます。
ここに茹でたジャガイモを添えても。サバを茹でるお湯にローズマリーの枝を入れても香り高くなるでしょう。
干物なので塩味はありますが、粒子の粗いお塩や、フレーク状のお塩をかけてあげると、アクセントになりとても合います。アルル塩とレモンの組み合わせもおすすめです。
今回は洋風に仕上げましたが、大根おろしとお醤油、柑橘類をぎゅっと絞っても美味しいです。合わせるおかずによって味付けを変えれば良い事です。
新鮮な生のサバの切り身だと、更にお味に驚く事でしょう。しみじみとサバの美味しさがわかります。
何より、あとしまつがとても楽でしょう?これは、お魚料理をする上でとても嬉しい事です。
焼いた塩サバもたまらなく美味しいですが、たまには茹でてみては?知っているけれども新しいお味に出会える事でしょう。