Day1. 最近流行りの「IoT」ってなに?どう使うの?
※ひとりでIoTまるっとチュートリアル Advent Calendar 2018 1日目の記事です。
"Internet of Things"
日本語にすると、「モノのインターネット」です。なんだかよくわからないネーミングですね。Theory of Everythingみたいな。
今日から始まるアドベントカレンダーでは、クリスマスまでIoTについて力の限り掘り下げていこうと思います。完走したい!
目次
・IoTとは?
・IoTによって何が変わるのか
・なぜ今、IoTが人気なのか
・IoTにおける誤解と全体像
IoTとは?
「インターネットで繋がれたモノ」のことです。インターネットを介するため、様々な活用ができます。
実は、IoTは最近生まれた考えでもありません。昔から、ユビキタス/M2M、P2Pなどの時代から、こんなのあったら良いなという議論はなされていました。それが少しずつ形を変えて今のIoTという概念を形作っています。(ぶっちゃけ、ユビキタスとの違いはあまり良くわかっていません。)
非常に意味の広い言葉で、ICT、HEMS、BEMS、ウェアラブル端末、スマート〇〇、コネクティッドカー、デジタルツインなどもこの関連だと思っていいでしょう。少しずつ適用範囲が異なっているだけです。
最近では、コンシューマ向けにもいろいろなIoT端末が売られていて面白いです。ここではその一例を
・離れた場所からスイッチをオン/オフできる"Switch Bot"
・ボタンを押すだけで商品が届く"Amazon Dash Button"
・中敷きを入れるだけで靴をIoT化!"ORPHE TRACK"
※参考 : IoTとは?については、次のサイトが非常にわかりやすかったです。
IoTとは?今さら聞けないIoTの本質を15の図でスッキリ学ぼう!
IoTによって何が変わるのか
ヒトとモノが相互につながるということは、アイディア次第で様々な価値を生み出すことが出来ます。
例えば、象印は、"IoT ポット"を開発しました。ポットが使われると、ポットから自動で遠隔地の家族にメールが届き、「見守り」としての機能をなしています。
※ 参考 : 象印 みまもりぽっと
銘酒"獺祭"には、杜氏(酒蔵の監督者)がいません。酒蔵の温度など、様々なデータを管理し、また品質を上げるために活用しようとしています。
※ 参考1 : 世界最高峰の日本酒「獺祭」データを活用して酒造りをする理由
※ 参考2 : 最高の酒に杜氏はいらない 「獺祭」支えるITの技 )
我が社"iSTC"は、旭鉄工の生産性を上げるために、製造業にIoTを導入し、生産状況のモニタリングを可能にしました。データと現象を紐づけ具体的に改善ができること、改善活動の結果がすぐ見られることから、大きな効果を上げています。
※ 参考 : 1時間でスマート工場を実現!『CTモニタ』で、何が変わるのか?
このように、あらゆるものがインターネットに繋がっていることで、「物と物/ものと人の連携」、「いままでは不可能だった場所からのデータ収集/分析」が非常に容易になります。
なぜ今、IoTが人気なのか
近年、バズワードとなるくらい盛り上がっている理由はたくさんありますが、ここでは5つ挙げてみました。
【ポイント】IoTが流行っている理由
・国や地方自治体の後押し(補助金/industry 4.0/connected industries, etc...)
・無線通信技術の発達による、通信の広域化・安定化・低コスト化
・エッジ端末の発達による、処理の分散/階層化
・大手クラウドベンダによるIoTプラットフォームの発達
・データ分析の隆盛により、各企業がデータの価値を再認識
これらも詳しくは今後のアドベントカレンダーで取り上げていきます。とにかく時代の流れという面でも、そして技術の潮流という面でも、IoTというのがバシっと当てはまっています。
IoTにおける誤解と全体像
さて、お気づきの方もいるかと思いますが、IoTという単語、めちゃめちゃ取り扱う技術範囲が広いのです。ハードウェアからクラウド、そしてフロントまで。
ですので、私はIoTのことを「ITの総合格闘技」と呼んでいます。全体像と、そこに紐づく要素技術たちです。
これでも全部網羅できているわけではありません。それだけ考えることがいっぱいです。ここで、大事なことは、
IoTは技術の集合体。特定の先端技術のことではない。
ということです。様々な要素技術が集まって、IoTが完成するのです。
(もちろん、IoT用の要素技術は研究開発により日々発展していきますが、それらの要素技術自体をIoTと呼ぶわけではありません。)
すなわち、IoTは手段であって目的ではない。ということでもあります。たまに「IoT、流行っているからやりたい」という人・企業が現れますが、それはおかしいのです。そこに適用したい課題がまったく見つかっていない。
この分野はユースケースがとても大事です。抱えている問題に対して、様々な条件を勘案し、人とモノが結びつく環境を作り上げていく。そうして出来上がったものに価値が生まれるのだと思います。
ですので、AIよりももっと概念的だと、個人的には思っています。IoTは課題に対して要素技術をどうコーディネートしていくかの力がとても大事なのではないのかなと。ある種「拘束条件付きの最適化」だと思います。
まとめ
こういう背景もあり、「IoTってよく聞くけどよくわかんない」
という人が多いのかと思います。そりゃそうです、これだけ考えることがあるのですから。
これから先は、各要素技術のお話がどんどん増えていくと思います。そのとき、「あれ?どこの話をしているんだろう」となったときは、今回の全体像を思い出していただければと思います。。
この25日間でIoTについてまるっと理解できるよう、なるべく簡潔に書いていこうと思います。誤解しているところはご指摘ください!
明日は、"IoT関連の情報収集をする上で重宝する情報源"をまとめてみます。IoT情報強者になりましょう。ではではっ!
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