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Day4. ゼロから作りながら学ぶ電子回路

ひとりでIoTまるっとチュートリアル Advent Calendar 2018
4日目の記事です。

ハードウェアを扱う以上、まず電子回路の基礎知識を知っておいたほうが良いです。

電源を入れると、なぜLEDが光るのか。
電池を逆にすると、なぜ光らないのか?

オームの法則やキルヒホッフの法則、ダイオードの性質について、中学の理科・高校の物理で計算させられた方は非常に多いですが、実際に回路を作ってみたという方はその中でも数%しかいないのではないでしょうか。

実際はマイコンに置き換えられる部分も多いですが、一度「抵抗が変わると本当にLEDの明るさが変わる」経験をするのはいいことだと思います。

【目次】
・部品を入手せよ
・オームの法則を理解せよ
・回路Lv.1
・回路Lv.2~Lv.4
・それより複雑なLv.nはどうする?

部品を入手せよ

電子回路工作、まずは部品が必要です。Day3. のセンサのときと同じく、インターネットでも部品を変えます。部品は、秋月電子が充実のラインナップなので、間違いないでしょう。はじめに、下記のものを買ってみてください。それぞれオススメの部品例のリンクも張っておきます。

買っておくべき商品
抵抗
LED
電池ボックス
ブレッドボード
ジャンパ線
テスター(導通確認や電圧測定に使用します)
パーツケース(部品が増えてくると必要になります)

オームの法則を理解せよ!

まずは基本中の基本「オームの法則」です。と言っても、全然難しくありません。

・電圧 = 抵抗×電流

しかし、どうやらあまりわかっていない人も多いようです。抵抗が減ると電流は増える!基本中の基本なので、意識しておきましょう。理解できるヒトはキルヒホッフの法則も知っておくと、直列並列で合成抵抗が~とか言わなくて済みます。楽です

 回路の超基本から、少しずつ追加していく

レベルを5段階に分けて、回路図を作っていきます。

・LV.1 LEDをとりあえず光らせる
・LV.2 LEDの動作を安定させる
・LV.3 LEDのON/OFFをする
・LV.4 LEDの明るさを変える
・LV.n LEDを使ってもっと複雑な動作をする

LV1. LEDをとりあえず光らせる

まずはめちゃめちゃ一般的な、LEDライトの回路を組んでみます。
回路図と、実際の配線を並べてみます。

以下、各部品の説明。

☑ 電源:駆動の源
☑ 抵抗は、電流値を制御するために用いる。通常、ダイオードに必要な電流は数十mAなので、オームの法則を用いながら抵抗値を選ぶ。なお、抵抗はわかりにくいが模様(カラーコード)があり、それにより何Ωかが決まる

(赤羽電具製作所より引用)

☑ LED
電流が流れると光る性質を持つ。ただし電流の方向が決まっており、逆向きにしちゃうと流れない(極性という。参考 : LEDの極性 アノードとカソードの見分け方

LEDは、長い方(アノード)を電源側、短い方(カソード)をGND側につなぎましょう。


☑ ブレッドボードとジャンパ線
簡単に回路を組めるように、これらの道具を使うのが一般的です。
ブスブスと指していくだけで、回路が組めちゃいます。
ブレッドボードを使う際は、うらでこういう配線になっていることを覚えておきましょう。黒色の線上はつながっています。ジャンパ線などで黒色の線をまたぐとそこが接続されるといった具合です。

ここまでがLv1.です。続いてLv2からLv.4を回路図で一気に行きましょう

Lv.2~Lv.4まで

それぞれ、以下の機能を付与しています。

☑ 電源動作の安定
☑ スイッチによるON/OFF
☑ 光量の調整

コンデンサ 
電気を貯めることができる。が、用途としては、「回路の安定性を上げる」ときに使う(バイパスコンデンサ:パスコンという。参考
スイッチ
ON/OFFをしたいときに使います。day3で出てきたリードスイッチなども、ここのON/OFFに使えます
☑ 可変抵抗
ボリュームですね。抵抗値を変えられるので、自由に明るさの調整が出来ます。

こうして作られたLv. 4の回路がこちらです。

スイッチによって光り、つまみによって調整が効く回路が作れました!こうやって、意味を理解しながら少しずつ追加していくとわかりやすいですよね!

Lv. n

さて、これ以上複雑にしたいとき。例えばタイマー機能をもたせたりだとか、点滅させたりだとか。他のセンサを読み取って光量を変えるだとか、WiFiを使ってデータをクラウド上に飛ばすだとか...

物理的な回路だけでは難しくなってきます。こうなってくると、マイコンの出番なわけです!さっきと同じように回路が組めるので、要領は一緒です。

GPIOとかいう単語が出てきましたね。これは明日説明します。とにかく、マイコンを使えば様々な処理が可能になってくるわけです。

まとめ

いかがでしたか?
私も高校、大学と電子回路の知識を学んできましたが、実際に自分でブレッドボード上で回路を作って、本当に動くと、かなり感動します。ものづくりは、自分で実際に作ってみるのが一番定着が早いですね。

さて、明日はマイコンです。ここを抑えておけば、バラエティに富んだ動作を好きに設計できるようになるはずです!楽しみですね。ではではっ!

前の日 : Day3. ハードウェアエンジニアに聞く、センサー選びの要所
次の日 : Day5. IoTのバリエーションの源泉『マイコン』のキホン

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