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映画「生きとし生けるもの」制作秘話 vol.2
さあ、再現のはじまり。
冒頭に登場するマガンを撮影した場所は美唄市の宮島沼。
数万羽が一斉に飛び立つ寝ぐら立ちは、とてつもなくスペクタクル。
そのスケール感満載の見た目に負けない程の飛び立つ轟音。
早朝4時台と時間が早いのと、真冬並みに感じる寒さのせいか、撮影者や観察する方はそれほど多くはありません。
宮島沼はラムサール条約登録地でもありますが、沼で休息するマガンへ無駄に刺激を与えないよう、一定の距離感を保てる観察場所などのエリアが設けられています。
多い時では約7万羽が集結し、一斉に飛び立った時は空がマガンで満ち溢れます。
さあ、どう再現するか。
劇場での映像は写真と違い横位置の一択ですが、広角か標準か望遠か、カメラを左右にパンするか上下にチルトするか。
ピークが1週間だとすると、全て天候に恵まれたとしても7回しかチャンスはありません。
秋にも飛来しますが春と秋では周囲の情景が違いすぎて編集で繋げられません。
結果的に、満足する画が撮れたのは、3年目でした。
(つづく)
※春の観察時期は、4月中旬〜4月末あたりです。