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連載(70):人類の夜明|人類は何処へ行く「奉仕世界は必然性の原理がとる終局の姿である」

この記事は『かとうはかる(著)「人類の夜明」』を連載しています。

奉仕世界は必然性の原理がとる終局の姿である

「なぜ私の提唱する奉仕世界が必然性の産物かといえば、地球環境が有限で、資源もエネルギーも有限なら、当然人類の生き方は制限されてくるでしょう。

したがって欲望の内に展開される今日の資本主義社会は、進化の途中には必要であっても究極の仕組みとはなりえない。

右肩上がりで成長しなければやっていけない資本主義社会は、有限の壁を破ろうとする愚かな挑戦であり、それは人類の滅亡を意味します。

もし、地球という生き物が我が身の安全を考えるなら、自分を害するものを排除するか、害しない生き方を強要するかのどちらかでしょう。

もし地球にとって人類が必要ならば、地球は必ず後者を選ぶはずです。

よって、『奉仕世界は必然性の原理がとる終局の姿である』という考えが成り立つのです。」


「なぜ地球は、人類を必要とするのでしょうか?。」


「それは地球の進化と人類の進化は、相身互いの関係にあるからです。

つまり地球と人類は、シロアリとシロアリの腸内に共生する原生動物であるトリコニンファのような、共利共生の関係にあるということです。

いや本当は、人類を進化させる舞台として用意されたのが地球なのです。

その証拠に、地球には水・空気・資源など、人類が生きるに必要なすべての物が用意されているではありませんか。

その物を無駄なく有効に使えば、飢餓で苦しむ人など一人もいなくなるのです。

こうみますと、配分を競争原理に委ねるか理性原理(良心)に委ねるかは、必然性の原理を持ち出すまでもなく当然のことなのです。」

(つづく)

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