通勤読書「名称未設定ファイル」
品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山)の小説と聞いて読んでみた
ネットの人気者がどんな感じの小説を書くんだろう
言葉で笑いを取る場をネットにしてるだけに新しいのかな?
タイトルの「名称未設定ファイル」なんかも
うまいトコロから拾ってくるよなー
短編と超短編が並んでいてオヤツ感覚
サクッと楽しく読めた
内容は星新一みたい
現代的で皮肉とシャレが効いてる
イケてない青年の描写がちょうど良い湯加減で
全体的に思った以上にちゃんとしてた
(もっと無茶苦茶だと勝手に思ってた 笑)
全ての話にネットやモバイルデバイスが出てくるのが今っぽい
今っぽいんだけど、作中のTwitterがノンビリしてたりする
TwitterもXになって狂人立ち寄り所になってる2025年
2017年の本なので、アレから随分変わったもんだなー
話を読むのにこの気分が邪魔になった
2ちゃんねるのスレッド風のスタイルで書いた
セコいトゥルーマン・ショーみたい話があって
「懐かしいな」が先に出てくるんだけど
このスタイルじゃないと話にならないし、面白さが加速している
(この話が一番好きだった)
昔から作家は当時の流行りを盛り込んでいて
未来の読者は「なんか新しがってる気がするなー」程度に
好意的な解釈できるけど
ネットを盛り込むと解釈や気分が違ってきちゃうかも
小説に残しておくには流行り廃りが早すぎる
ドラマや映画のネットの使い方がハッキングと検索ばっかりなのは
そういう「後で見返した時に価値が変わる」が理由なのかもしれんなー