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グランシェフが手掛けるモダンフレンチNY Michelin体験「Jean-Georges Tokyo」

今回は番外編☆名店でのお酒体験をレポート致します^^

はじめに

ハイエンドな街、六本木。
そんな六本木ヒルズの中心、森ビル施設内けやき坂通りの路面で、個別のエントランスを構えるのが上質メゾン「JG」だ。

けやき坂
外観

あれは5年前・・珍しくルーティンに観ていたドラマがあった。
ちょうど飲食店勤めをしており、大好きな日本ワインも登場するらしいと聞いて、今か今かと待ちわびて観ていたのを覚えている。
その後のまさかのコロナ。
こんな世界が来るなんて、誰が想像できただろう。
しばらく綺羅びやかな飲食業界を思ってはいけないような、脳に強制終了がかかり、忘却させられていた。
そんなこんなでコロナも落ち着き、世界は戻ったようで明らかな変化を遂げた飲食界隈に昨年末、突如スペシャルドラマ、そして映画へとカムバックしたのが、「グランメゾン東京」だ。
ああ、こんな世界もあったな・・と脳へ鮮烈な記憶の帰還があったここ最近で、そんなタイムリーなところに「ジャン・ジョルジュ  トウキョウ」への訪問のお誘い!
最近のイベント活動にも役立てるべく、ブランドコミニケーション本部松本眞理子がレポート致します。

ジャン・ジョルジュ トウキョウ

ジャン・ジョルジュは世界各地のスパイスや風味を取り入れたユニークで刺激的なモダンフレンチとして、ミシュランガイドニューヨーク版創刊以来、19年連続して星を獲得し食通の舌を魅了してきました。
そしてそんな彼が世界に展開するレストランの中で、最もコンパクトな店がジャン・ジョルジュ トウキョウ。
まず眼を見張るのが席数を絞った店内です。
100席以上もあるニューヨーク本店に比べ、東京店は1階カウンター14席、2階テーブル6席のみ。
そして拘りのカウンター席眼の前に広がるのはフレンチでは珍しいオープンキッチンで、そこはまるで舞台を観ているかのようなLIVE感を演出します。
それは作りたての料理をふるまう日本の割烹スタイルに感銘を受け、料理人がゲストの目の前で調理し、振る舞う姿を体現したい、という想いからだそう。

フレンチならテーブル席で・・という概念が崩されます。

【Menu】

本日のメニューJanuary 
お皿ごとにピックアップされた一文字で形成されるメニューはシンプルでわかりやすく美しい。


Parsnip
パースニップ、ライム、ミント

Rice
クリスピー寿司、チポートレマヨネーズ、ミント、イナダ

Scrambled Egg, Caviar 
スクランブルエッグキャビア 

Tuna
本マグロ、ジンジャーソイソース、ラディッシュ

Mushroom
マッシュルーム、松の実、マスタード

Sea Bass
ヒラスズキ、ポテト、アサリのジュ

Beef
福岡県産ふるの牛、赤味噌グレーズ、ブロッコリー

Kumquat
金柑、タイム

Strawberry
ストロベリー、ゆず、ココナッツ、ブルーポピーシード

Mignardises
小菓子

Coffee, Tea, Infusions
コーヒー または 紅茶


乾杯

少しミステリなメニューにワクワクしながら、
乾杯に出していただいたのは、名入シャンパーニュ、
Billecart Salmon Jean-Georges Brut Reserve NV

テーブルセットにお箸があるのもポイント。
ニューヨークの本店でもお箸を用意しており、お箸が使えるということが、ニューヨーカーにとってはステイタスだそうです。


お食事スタート!

Parsnip
白い人参のポタージュに最後にミントとライムの皮を削って。
ほんのりと甘く優しい味のポタージュに、きりっとミントとライムの酸味が引き締めます。


Rice
今回メニューで一番楽しみにしていたのは実はこのお皿。酢飯を揚げる趣向、その上に鮮魚、間にメキシコの辛味入りマヨネーズを忍ばせて。口に入れた途端、様々な温度と食感が素材同士のマリアージュを完成させていく。チポトレの辛味が仄かに余韻を引き締めフィニッシュ。
シャンパーニュとのマリアージュが妙。


Paul Ginglinger Alsace Riesling Grand Cru Pfersigberg
エギスハイムを愛するヴィニュロンが造り出す、限りなくピュアなアルザス。
訪れたことはないけれど、美しいワイン村が浮かんだ、なんのストレスもなく心地よい味わい。



Scramble Egg Caviar 
ジャン・ジョルジュの時代を超えたシグニチャー。 ブリーニの上に刻みゆで卵、サワークリーム、キャヴィアをのせてウォッカとあわせる、ロシア宮廷以来のコンビネーションのアレンジ。
少量のバターを使った軽い口当たりのスクランブルエッグにウォッカとレモンジュースを加えたクリーム、キャヴィアをトッピングし、エレガントに表現しています。 スクランブルエッグの温かさとクリームの冷たさ、フワッととろけるようなクリームとプチプチと弾力があるキャヴィア。
温度と口当たりの違いを楽しめる、25年もの間人気を誇っています。


Tuna
ジャン・ジョルジュのクラシックで代表的な一皿です。 本マグロをヌードルに見立てカットし、アボカド、複数のスパイスを組み合わせたチリオイル。目の前で酸味の効いた香り高い醤油ソースを注いで提供されます。アジア勤務の経験で得たスパイスのインスピレーションと日本文化を愛するジャン・ジョルジュの世界観が楽しめる一品。


こちらに合わせていただいたのが、98WINEs 芒 NOGI 2023。
味わいは勿論、ワインと食事の食感(輪郭)が合わさるマリアージュ。


RIDGE 2022 GRENACHE BLANC
いわずもがな、パリ対決30周年記念テイスティング第一位,カリフォルニアワインのブランド。
グルナッシュ・ブランの美味しさに開眼しました笑。


Mushroom
箸休め的な野菜料理ではなく、松の実、マスタードの演出が素晴らしく光る一品。
少し残してあったリースリングと鼻に抜ける松の実のオイル感が個人的には擽りました。


Sea Bass
シーバスというのは通称で、一般的にはスズキ。 シーバスの皮目をカリッとローストし、レモンの香りで炊いたフェンネル、スパイスミックスを合わせて。ソースは、自家製のグリーンチリのファーメンテーションで、底には、グリーンハーブのピュレを忍ばせて。 スパイスを纏わせた皮目は香ばしく焼かれ、しっとりとした白身とのバランスが絶妙です。ソースは優しいココッツミルクの味わいに、グリーンチリの辛味が合わさり、多層遣いのリッチな味わいにしてまとめ上げています。


そしてここにきての日本酒!田中六五とマネージャーの中里さん
エグゼクティブシェフ 望月さんも田中六五のファンのようで、キッチンから「ボクも好きです!」との声が・・^^。料理人を虜にする銘酒ですね。


からの、MGVsワイナリー B521 G.I.YAMANASHI 2023 ロゼ!
今日は日本のお酒もふんだんに取り入れていただきましたm(_ _)m
アサリの出汁とハーブのニュアンスと軽快なロゼが心地よく纏め上げてくれます。


Beef
福岡県産ふるの牛に赤味噌グレーズ、お肉の上には中里さんの計らいでトリュフがたっぷり・・。
ブロッコリーのソースとともに。


Virginie de Valandraud 2016
2012年に第1特別級Bに昇格したヴァランドローは驚異的なスピードでトップワインに登りつめたシンデレラワインと呼ばれます。凝縮度の高さと、果実味の豊富さが特徴。
タンニンのギシギシ感が無く、和牛の柔らかい脂と溶け合います。


Kumquat
お口直し。口に頬張ると金柑、タイムのひんやりとしたジュースが弾けます。
かわいいサプライズ。


Strawberry
ふんだんに盛り付けられたストロベリーに、ゆず、ココナッツ、ブルーポピーシードのアクセントが効いていていくらでも食べられそう。


Folium Vineyard Sauvignon Blanc Late Harvest Marlborough
フォリウム・ヴィンヤードは、岡田岳樹氏が2010年6月にニュージーランドの南島マールボロのブランコット・ヴァレーに設立したワイナリー。
貴腐になったソーヴィニヨン・ブランを使用したエレガントな甘口スタイル。


ここから何故か私達は蒸留酒の流れに・・
左から、貴州茅台酒、SirDavis Whisky、Cachaça C double wood。


中国を代表する国酒、マオタイ酒で乾杯!


ワイン、マオタイ、ウィスキー、カシャッサが並ぶ異彩なテーブル・・・


どうにか小菓子&コーヒーフィニッシュ^^;


おわりに

ジャン・ジョルジュ トウキョウでは、一般的なフレンチとは異なり、野菜やフルーツのエキス、ハーブの風味や質感、それぞれの温度にフィーチャーしたモダンフレンチが味わえます。
そこにジャンジョルジュ氏が何よりも大切にする季節感と自身の体験の一雫が何よりのスパイスとして料理に溶け込み、まるで異国を旅したような疑似体験をさせていただきました。

そして今回お世話になった中里さんセレクトのお酒からおもてなしの心が伝わります。

JGが日本の文化と融合し、東京店ならではの楽しみ方をシェフと表現していきたい、そんな中里さんの聡明な意思がお店に漂い、すっかり気分良く満たされた夜となりました。



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