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料理の素人だけど、『月刊 専門料理』が好きすぎる

 私、永山の個人的な趣味をシェアしているこのnote。美術展レビューや編み物が主となっているが、実は食ネタも好きである。

 といっても、私の料理の腕前はいたって普通。キッコーマンと白ごはん.comにいつも大変お世話になっている。デザイナーのくせに、映える盛り付けもできない。

 正確に言うと、料理そのものではなく、「レシピ本を見ること」「食に関するトピックスを知ること」が好きだ。特に、レシピ本をパラパラと眺めることは、大事なリフレッシュ手段でもある。きれいでおいしそうな写真、「作り方」をコレクトする楽しさ。続きも気にならず自分のタイミングで本を閉じれるところも良い。

 「食の総合出版社」と銘打つ柴田書店から出版されている『月刊 専門料理』は、私のお気に入りの雑誌のひとつ。ど素人の私にとっては、宝箱の中をのぞかせてもらっているような気持ちになる情報が盛りだくさんだ。

日本料理、イタリア料理、フランス料理、中国料理、デザート、その他各国料理の技術と情報を満載。近年、関心が高まっている素材の動向、食材生産地の現状もフォローします。「専門性の高さ」をキーワードに一流の調理技術を惜しみなく解説

柴田書店公式サイトより

という公式説明のとおり、非常に濃い内容となっている。『dancyu』が好きな人は絶対に好きだと思う。

 3月号が発売されたので、ひとつ前の号になってしまったが、2月号の特集「プロの自家製」がすごかったのでぜひ紹介したい。大型書店であればバックナンバーを置いているところも多いので、チェックしてみてほしい。

 『専門料理』では、毎回ガチプロのレシピが公開されていて、素人
からすると「えっ教えちゃっていいの!?」と心配になってしまう。「プロの自家製」特集も例に漏れずで、調味料やスパイス、乾物、発酵食材など、「ああ、これが味の決め手になるんだろうなぁ」と思うもののレシピが満載だった。以下の画像は、柴田書店公式サイトで見られる立ち読みページから抜粋したものだ。これだけ見ても、素晴らしさがわかると思う。

 通常の雑誌の「プロが教えるレシピ」と違うのは、材料でちょいちょい、「○○産」という産地の指定だったり収穫された季節の指定があるところだ。聞いたことがない材料も普通に出てくる。

 そうそう、こういうのが見たいんだよ。

 素人の私には真似ができない、プロのこだわりと誇りが詰まったレシピたち。これを使って、どんなお料理を出しているんだろう。ワクワクする。いつかお店に行って、実際に味わってみたい。私は「プロの仕事」が好きなのだ。

●『月刊 専門料理』バックナンバー

 柴田書店の企業サイトを見てみたら、トップに「プロの仕事を伝えるために。プロの仕事を支えるために。」というスローガンが掲げられていた。なんて素晴らしい会社だろう。株を買って応援するべきか。

●柴田書店企業サイト

 「プロ向け実用書と業界専門誌を出版」と記載されているが、私のような食の素人も、プロの情報を知ることで、プロをリスペクトし、応援したくなったりお店に行ったりすることも、立派な「支える」行動になると思う。

 自分が好きなジャンルに関する業界誌を見てみると、また違った視点での気づきがあるからおすすめだ。もっと好きになると思うし、提供してくれる側へのリスペクトも高まるはず。

 嫌いなものを叩くのではなく、好きなものを応援することに力を注ぐ人が増えていけば、世界はもっと住みやすく素敵な場所になっていけるはずだ。

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