短歌もどきまとめ その2
唇千切れど無味、すぐ褪せる口紅だけが知る私の呼吸
好きでした四方八方殴る君の強がり、痛む頬が熱い
化学で成る知恵の実ざらざら毎夜飲み干すだけ、つみを負った生
メーデー。ここにいる、空のボトル段ボールビニールの部屋に浮いて
ねむたい時とろり脳髄こぽこぽ肺に満ちて口から溢れる
ぶっては蹴って躾けられてた獣一人じゃ、だってこんな暗闇
人じゃないよ、ただ激情の入った器自分でも手に負えない
三秒に一度よぎる(もう無理かも)に身一つで溺れ喘ぐ夜
誰よりも心音は早くて仕事は遅い人生は早送り
人々のハート奪った顔料飲んで鮮やかな夢になりたい
遊びのルールは知らない。多分ルールは気にしたら負けってルール
百万円は欲しいけどあなたに品定めされる方が嫌です
上手く物乞いできないの。可愛いでしょ?可愛いって愚かってこと。
油絵の具染みた柔らかな手が三つ編み編めば、お日様の気配
爪の間の緑、蛇口には青、並ぶ水道は夢の残滓
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