夢や挑戦の溢れるまちづくりへの貢献を目指して／一般社団法人福知山ユナイテッド｜イマチャレコンベンション2024SPRINGイベントレポ#４
※本記事は3月28日に開催されたイマチャレコンベンション2024SPRINGのSESSION１「地域で生まれる新たな文化・スポーツ活動」からご紹介します。
片野 翔大 氏
一般社団法人福知山ユナイテッド
福知山ユナイテッドは「スポーツの町・福地山」の実現と夢や挑戦の溢れるまちづくりへの貢献というミッションを掲げ2022年７月に設立され、部活動の地域移行に向けたクラブ事業のほか、スポーツイベントやスポンサー事業など様々な事業に取り組んでいます。
イマチャレコンベンション2024SPRINGのセッション１「地域で生まれる新たな文化・スポーツ活動」の3団体目は、京都府福知山市にある福知山ユナイテッドの片野翔大氏。
福知山ユナイテッドにおける部活動改革の取組みのポイントとして下記の3つの点が挙げられました。
官民”理解”
「どぶ板」営業
その街の「スポーツ・文化」振興＝部署連携
■教員の働き方改革を2軸で考える
官民”理解”を促進するために、福知山ユナイテッドでは、教員の働き方改革を2軸で考えているという特徴があります。「時間外の活動を本業の時間に費やしたい人への選択肢である」ことと「スポーツ文化活動に関わりたい先生たちの受け皿としての選択肢である」ことの両側面です。
こうした取組みの結果、現役の教職員も福知山ユナイテッドの立ち上げメンバーとして参画しているのも特徴の1つです。
■子どもの選択肢が広がるマルチスポーツへの取組み
人口８万人弱の福知山市には９つの中学校がありますが、学校規模によって部活動数に差が生じ、生徒の機会格差が生まれています。そこで、福知山ユナイテッドでは、子どもたちがやりたい競技を選択できるよう５つの競技で受け皿を整えています。特にスポーツパフォーマンス向上のトレーニングでは、様々な競技に活かせるマルチスポーツ向けのレッスンを提供しています。
更に、単に複数種目をクラブとして扱っているだけではなく、トップアスリートと地元で交流できる機会もつくっています。
関わってもらったトップアスリートには、福知山ユナイテッドのアンバサダーとしても活動してもらい、スポーツをする意義について子どもや保護者などに伝えてもらう機会にもなっていると片野氏は述べます。
多様な選択肢が地域クラブに用意されているだけではなく、プロフェッショナル人材と交流機会を持てることも、福知山ユナイテッドの魅力ですね。
■地元の企業から支えられる地域クラブに向けたどぶ板営業
福知山ユナイテッドは、現在、多くの地元企業から支えられていることでも注目されています。2023年夏に20社だったスポンサー企業は、半年ほどで30社近くに増加しました。地元企業だけでなく、全国規模で活動する企業との提携も控えており、その広がりは目覚ましいものがあります。
スポンサーを1社獲得するだけでも困難な中、30社近くにまでスポンサーを増やせた背景には「どぶ板営業」の努力があったと片野氏は述べます。地元での講演を実施したり、企業向けの説明を繰り返したりすることで、企業との信頼関係を構築し、スポーツ環境の改革に取り組んでいます。
■まちづくりとスポーツを掛け合わせ行政の部署をまたぐプロジェクトに
福知山ユナイテッドでは、まちづくりとスポーツの両側面に取り組むプロジェクトとしてクラブ運営を位置づけています。
教育委員会との連携には、2023年度は2名のコーディネーター（ビジネスサイド経験のある人と校長経験のある人）を配置。コーディネーターとしてサッカー、ソフトボールの実証事業のサポートを担当しています。
また地元企業（スポンサー）の関わりは、2023年夏のコンベンション実施時20社だったところから、現時点（2024年春）で約30社ほどに広がったと片野氏。
最後に「スポーツ文化活動の持続可能な形を模索しながら、部活動改革に取り組んでいることが、福知山ユナイテッドの取り組みの根底にあります」と発表を締めくくりました。
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