スポーツを通じた多世代交流を目指す部活動改革に/NPO法人アビースポーツクラブ|イマチャレコンベンション2024SPRINGイベントレポ#3
※本記事は3月28日に開催されたイマチャレコンベンション2024SPRINGのSESSION1「地域で生まれる新たな文化・スポーツ活動」からご紹介します。
北海道安平町にあるNPO法人アビースポーツクラブでは部活動改革のポイントを下記の3つ(成果・課題)として挙げています。
デッドラインを決める (成果)
多世代交流へのシフトチェンジ (成果)
移動問題の解決 (課題)
■安平町のビジョンとアビースポーツクラブの目指す方向性
北海道安平町は、人口7300人のまちで小学校・中学校・高校・義務教育学校が1校ずつある地域です。
安平町では『日本一の公教育を目指すまち』をビジョンに掲げておりCFCI(日本ユニセフ)の「子どもにやさしいまちづくり事業」の実践自治体として認定されたり、2023年4月に開校した安平町立義務教育学校「早来学園」やあびら教育プランによる全ての世代に教育機会を提供していたりと、教育を通したまちづくりを大切にしていると鳥實(とりみ)氏。
アビースポーツクラブは、会員数300名、12種目・16団体が所属する総合型地域スポーツクラブです。多種目・多世代・多志向の活動を展開して生涯スポーツ社会の実現を目指しています。
■安平町における部活動改革の背景と課題
安平町では少子化・人口減少がすでに顕在化している地域であることが鳥實氏から述べられました。そのうえで教員の働き方改革やニーズの多様化によって下記の3つの課題について言及。
学校単位の活動が困難
教員の成り手不足
従来の部活動では対応が困難
上記の課題解決に向けて、アビースポーツクラブでは「地域の持続可能で多様な環境を一体的に整備して、子どもたちの多様な体験機会を確保し、スポーツ・文化活動によるまちづくりを図ることを目的として学校部活動の課題解決に取組んでいます。」と紹介されました。
■部活動改革を地域クラブとして推進するNPO法人アビースポーツクラブ
実際の取組みとしては、部活動を学校から切り離すのではなく、令和7年度で部活動を廃止する方向性を打ち出していると鳥實氏。そんなアビースポーツクラブの活動には大きく分けて下記の4つの活動があります。
チームサポート事業
スポーツ事業
指導者育成事業
各種団体と連携した活動
チームサポート事業では、地域クラブとして保険登録を一元化することによる「クラブ化の支援」や新規クラブ設立の伴走支援をする「事務局支援」、マイクロバスによる「送迎サポート」などがあります。
くわえて指導者育成し質と量の担保をクラブの取り組みとして行うことで「活動の継続」に向けた施策も実施。部活動地域移行では指導者の量の確保と質の担保の両立が課題になることが多いですが、さまざまなステークホルダーと連携していることも特徴ですね。
■部活動地域移行の現状と今後について
2024年3月28日時点では、安平町内にある2校(早来学園、追分中学校)の13部活動のうち7部活動は地域移行が完了していると鳥實氏。
安平町では、令和7年度に部活動を廃止することが方針として決定している現状があり、2024年度から文化部でも部活動地域移行を本格的に進めることも報告されました。
今後における課題としては、移動問題をどのように解決するかがあることが述べられました。子どもたちを送迎するためには、バスと運転手が必要であるため地域の方々にとっても活用しやすいバス運用について考える必要があると鳥實氏は述べ、部活動改革の今後の進め方について紹介してくださいました。
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