【麦秋至】むぎのときいたる『海外旅行のマイルール』小満/末候
私は海が好きだ。
今住んでいるところも海の近く。
だから、旅行へ行くとしても、名所旧跡を巡る旅より海辺でのんびり出来ればどこでも良い感じ。
海外旅行でも然り。
誰でも第一回目の海外旅行が1番の思い出となり、そのため次回の予定も似たような所を選んでしまうとか?
やはり新婚旅行がグアムで、あの時にハワイに手が届かなかったせいか、単なる海好きが原因か?
ハワイに2度行くこととなった。
1度目ハワイは義父の還暦祝いにヨッシーさんの兄妹、子供も入れると総勢11名で行った。
こういう決め事には、兄も妹も(ヨッシーさんも含めて)素早く団結し計画実行となる家族だった。
母のためならば頑張る兄妹(義父の還暦祝いだけど)
まぁ、この時はうちの息子たちもまだ小さく紙オムツやら着替えやら、自分のことどころではなかった。
その上、まだ1歳半だった次男坊が出発前に発熱!
薬を買い込んで何とか出発したが、今みたいな感染症の時期なら即隔離となっただろう。
2回目は母の喜寿のお祝いに。
前回は兄に全部段取りをしてもらったが、旅行会社との打ち合わせからホテルのランク決定まで、今回は全部私がやらせて頂いた。
意外と、こういう段取り好きなんだよね〜♫
まずホテルは5段階のうちの1番下、工事中の格安ホテルを選んだ。
何故かというと、工事は昼間だけだし、宿泊には何の問題もなく、隣のシェラトンで朝食サービスが無料で受けられる特典付。
それから必ずやる海外旅行のマイルールがある。
それは、旅行会社から頂くガイドブックは隅から隅まで読む。
何故なら有益な情報が盛りだくさん!
無料で乗れるバスや、無料で使えるタクシーなど、調べに調べる。
無料、無料ってケチっぽいと思われるが、庶民としてはサービスがあれば、きちんと利用させて頂く。
もちろん母のお祝いパーティもクルーズディナーに直前でケーキも用意して頂き、スタッフの方や他のお客様からも祝福され母には素敵な思い出となったと思う。
お祝いさえ無事に終われば、皆それぞれに自由にしようと提案したら、兄からストップがかかり、結局は皆での大移動となった。
まぁ、私は海さえあれば満足だし、皆とワイワイだって嫌いじゃないので、それはそれで楽しい思い出となった。
でも1番の思い出は、最終日に無料バスに乗ってダイヤモンドヘッドの向こう側にあるショッピングモールまで、夫ヨッシーさんと2人で行ったこと。
無料バスなのに、めちゃくちゃ親切でおもしろい運転手さんだった。
途中の観光名所やらをカタコトの日本語で案内しつつ、段差を乗り越える時に「ヨッコラショ」と声をかけ乗客を和ませてくれる。
そのショッピングモールが終点で、全く日本語が通じなかったが、何とか買物や昼食は済ませる事ができた。
いちばん困ったのが、手持ちの現金が少なくなり、最終日だけど、ちょっとは両替しようとした時のこと。
両替をしたいと、警備のオジサンに下手な英語と身振り手振りでやっとこさ伝えたら、Sunday、Bank、Closeと、私にも分かるように単語を並べて説明された。
そうかぁ、日曜日か。
まぁ仕方ないねと残りの小銭で一杯だけ珈琲を買った。
日本と違い、バスの時刻表通りに来ない。
オマケに無料バス、文句など言えない。
気長に待とう。
もう、ホテルに帰るには、あのバスを待つしかない私たち。
でも、バス停のベンチで、一杯の珈琲をはんぶんこして飲んだあの時間が、ゆったりした旅気分を1番味わえたような気がする。
歳を重ねるとともに、何故か、あの場所と、あの時間が、愛おしく思い出される。
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