『文脈』を使いこなしたい。
Spotifyで独占配信されているポッドキャスト、『奇奇怪怪明解事典』を毎日のように聴いている。
1ヶ月ほど前、僕のnoteを読んで気に入ってくださったという方からDMを頂戴する機会があった。
本当に有難いことである。
励みになるDMのやり取りの中で、その方から『奇奇怪怪明解事典』の存在を教えていただいた。
(このポッドキャストは2年前に開始されているから、僕は相当な時代遅れだ。挽回するために過去のアーカイブも聴き漁っている笑。)
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『奇奇怪怪明解事典』は、世に溢れる謎にあるあるな現象に名前をつけることに始まり、今では言葉という漠然としたテーマで日々を取り巻くカルチャーについて取り扱っている。
2人のパーソナリティの会話で番組は進行するのだが、このパーソナリティは言語の専門家や評論家といった類いではない。
バンドマンとラッパーによってこのポッドキャストは我々の耳にお届けされているのだ。
「知性に溢れた人って素敵だなぁ。」とつくづく思う。
彼らの対話は、四方八方に蛇行しながら膨らみ続ける。"知の底なし沼"とでも言うべきだろうか。
会話の展開が速くてこちらの理解が追いつかないときもある。
それだけ彼らの言語に対する造詣は深く、日常的な思考レベルも高みにあるのだろう。
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そんな彼らが度々用いる言葉、それが『文脈』だ。
彼らは何の気もなしに使っているが、僕はこの『文脈』という言葉を使うことに憧れる。
あらゆる発言には、その言葉を用いるに至った背景が必ず存在する。
同じ言葉を使ったとしても、そこに隠された背景が異なれば発言の意味合いは変わってくる。
言うなれば言葉の生い立ち。
それが『文脈』。
とてもコスパのよい単語だと思う。
この単語ひとつで言葉に込められたバックグラウンドや、表現しにくい微妙な空気感を包括することができる。
頭の回転が遅い僕にとっては難しいチャレンジかもしれないけれど、この『文脈』という単語を使いこなせるようになりたい。
何よりも『文脈』という単語からは、洗練された佇まいが感じられるではないか。