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sign

彼の首の後ろにはサインがあった。
何の根拠もないままにわたしは
この人だと思った。
この人だ。間違いない。きっとそうだ。
小さい頃から見つめてきたもの。
付き合う人が変わっても
いつも探してしまうもの。
あると何故か安心するもの。

でも違った。違ったようだ。
いや違わなかったのか。
今ではよくわからない。

人間は時々間違える。
間違えたからこそ気づけたものもある。
そういう意味ではあながち間違いではなかった
のかもしれない。

くだらない戯言だ。
それでもいまだに考える。
馬鹿だななんて呟きながら。

sign。

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