#147【技あり1本!!介護技術編】体重差30kgの要介護者を腕一本で床から椅子へ移動させるスゴ技。~体位変換を学ぶ~
2023年1月14日、父がとうとう新型コロナウィルスに感染した。利用していたディサービスのPTさんからもらって来たものだ。(その時の模様はまた後日UP予定w)
この時、何が一番困ったかって・・・、
私が1階に保冷剤を取りに行っている間、トイレに行こうと、自力で敷き布団から這いずり出た父。ところが、高熱による極度の脱力状態で、自分の体重すら四股で支えきれず、父は、うつ伏せのまま、畳みに倒れ込んで動けなくなっていた。
その父の身体を、1mmも動かせなかったことだった。
2023年1月15日午前1時30分。
新しい保冷剤を持って、部屋に戻ってきた私は、襖を開けてビックリだ。
「お父さん!! 大丈夫か?! 死んだかっ??!!!!💦」
「あぁ・・・う・・・ん・・・」(意識はあるな。)
触った父の身体は、異様に熱い。
1時間程前、38度台前半まで、一旦下がっていた熱が、またぶり返している。
「Ilsaだよ?わかるか?!」
「あぁ・・・うん・・・うご・・・か・・・ない・・・からだ・・・。」
「うん。わかってる。でも、うつ伏せはよくないから、とりあえず、上、向こう!!お父さん、ひっくり返らないと・・・。」
「あぁ・・・。」
「いいかい?!お父さん、ひっくり返ってくれ・・・1,2,3・・・ソレっ!!」
仰向けに体位を変えようと、父の身体の下に両腕を差し込んで起こそうとしたが、これが、全く、歯が立たない。
”ヤバい・・・うつ伏せのままじゃ、呼吸が苦しくなってしまう・・・。”
私は焦った。
「お父さん!!しっかりしてくれ!! 息が出来なくなるぞ?! もう一回!!、身体、返すぞ?! イチ、ニィ、サンっ!!」
「うぅぅぅぅ・・・!!!」
父のうなり声が上がる。
父もひっくり返ろうと、身体に力を入れようとしてるのが伝わるものの、全く、身体を持ち上げる事が出来なかった。
泥酔した酔っ払いを介抱した経験がある人なら、よくご存知と思うが、「脱力状態」の人間の身体は、ハンパなく重くなる。そして、介抱者が焦れば、焦る程、その身体を持ち上げる事は出来なくなる。
父の指に付けておいたパルスオキシメーターの酸素濃度は、レッドゾーンの「90」を切り、「87」まで数値が下がっている。
”ダメだ・・・コレはヤバい。救急車を要請するしかない!!!”
もちろん、また「せん妄」発生+「身体拘束」覚悟で・・・。
慌ただしく救急車の要請が終わるやいなや、異変に気がついたパパが部屋に飛び込んで来た。
「お義父さんっ?!意識はあるのか?!」
「ある。だけど、脱力が酷くて、仰向けに出来ない!! 今、救急車呼んだ!!」
「よし!! ilsa! 座布団4枚とクッション、持って来い!!」
「え?!(なんですと?!💦)」
「俺に考えがある!! 早く持って来い!!💢」
慌てて1階のコタツブースにある座布団とクッションを持って2階に上がると、パパが父の身体と畳の間に腕を入れて、今、まさに持ち上げようとしていた。
「俺が、お義父さんの身体を持ち上げるから、少し上がったら、胸の隙間に座布団を挟み込め。そこから、もう少し上がったら、もう1枚座布団を挟み、もっと上がったら、クッションを挟み込むんだ!」
「わかった!!(なるほど!!✨)」
父の指のパルスオキシメーターは、もう「80」を切り出している・・・。
「いいですか?お義父さん?持ち上げますよ?イチ、ニイ、サンッ!! よし!!(座布団)入れろ!!押し込め!!」
父の胸元に座布団を押し込むと、父の身体がうまい具合に傾いた。
パパと二人で、この作業を繰り返しながら、何とか、父の身体を90度近く(横向き)にまで、起こした所で、救急車のサイレンが聞こえてきた。
2023年1月15日午前2時5分。
二人の救急隊員が酸素ボンベを持って、父の部屋へ上がった時、パルスオキシメーターの酸素濃度は、「86」まで回復していた。
座布団とクッションを抱える様にして、ほぼ横向き体勢になっていた父を見て、救急隊員の一人が、「おお!! これは、いいアイデアでしたね!!よく気づきました!もう、大丈夫ですよ!!」と、言いながら、もう一人の救急救命士と声を掛け合い、父の身体は速やかに仰向けにされ、布団へ移され、無事に気道が確保された ―――。
前振りが長くなったがw
この時の経験から、私は、家内においても、いざという時の為に、要介護者の【体位変換】の技術を体得しておく必然性を強く感じ、もっぱら、youtubeなど動画サイトを漁っている。(今の時代、ネットで何でも勉強できるのは助かる🩷。)
今、体得しようとしている【体位変換】の技術は、コレだ!!😍。⬇️⬇️⬇️
父やパパに練習相手になってもらうのだが、まだ、一回も成功していない・・・・・・・💧
担ぐ所で、父もパパも、どうしても怖がって、自身の身体に力を入れてしまうので、よろめく。(ま、私の脚力のなさも身に沁みている・・・。)
【体位変換】にも、要介護者との信頼関係が大事なんだなと痛感している。
( いや、その前に、「体幹」鍛えろっ!!自分っ!!💢という話なんだが・・・。)