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(令和三年・2021/05/21〜05/31) 📚📚📚「宮崎正弘の国際情勢解題」 💕🐧

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月31日(月曜日)   通巻第6930号   
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  ♪     歴史エッセイ   『もうひとつの「葬られた王朝」』
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 蓮田善明は「故郷の駅に降り立ち眺めたる かの薄紅葉 忘られなくに」と故郷への郷愁を詠んだ。
 筆者も高齢者となり、猛然と故郷のこと、北陸の古き歴史を調べたくなった。折しもコロナ禍で巣ごもり、海外へは行けないが国内旅行は可能だ。
 「葬られた王朝」として出雲は存分に書かれた。「葛城王朝」にしても議論は進んだ。
 邪馬台国の卑弥呼も奇想天外なほど議論されたが、もう一つ、忘れられた王朝がある。
 古事記は出雲とオオクニヌシノミコトの活躍を特筆しているが、高志国に関しては殆ど叙述がない。

 越前、越中、越後が百貨店で有名な「三越」のいわれではない。越後はさらに上越、中越、下越と行政区分で分かれ、現在の新潟県の三つの越を以て「三越」、昔の越後屋である。
 古事記にでてくる高志は別名「古志」、もしくは「越」である。ちなみに新潟地震で全国区となったのは「山古志村」。名酒は「越乃寒梅」。福井県には「古志中学・高校」がある。富山の名物は「紅高志蟹」、文学館は「高志国の文学館」。金澤には「丸越」デパートがある。
 高志はもっと広範な地域を意味し、若狭、越前、加賀、能登、越中、越後、それに庄内の南部を加えた。縄文時代の高度な文明地域で、翡翠などの交易で栄え、海流の関係で出雲文化圏との交流が活発だった。信濃の黒曜石も一部は高志国まで運び、全国にもたらされた。翡翠は糸魚川が産地だが出雲に運ばれ、玉造でも加工されていた。

 近年、議論されてきたのは銅鐸が集中的に出土し、出雲大社があり、神話の題材も豊富な出雲である。
古事記に加えて出雲国風土記の解析が進み、古代に地域的な王朝があった事実は決定的となった。
ところが古事記には「高志の八俣の大蛇」と書かれ、出雲国風土記にも二ケ所、古志の地名が出雲に残るが、それだけである。高志国は歴史から消えた。

 第一に高志国風土記がないからである。考古学的には新潟の馬高遺蹟。石川県にチカモリ遺蹟。富山の北代縄文遺跡などが夥しいが、歴史学者は関連性を位置づけない。「日本海文明圏」への理解が薄いのだ。
 
第二に高志国が出雲と連合したためである。
オオクニヌシノミコトは高志の女帝ヌナカワヒメを娶った。これは出雲が高志国を組み込んだという意味である。古事記などが示唆するのは大和朝廷との国譲りでオオクニヌシノミコトがタケミカツジノミコトと最終的な話し合いで決着したため出雲と連合を組んでいた高志国もそのまま編入された。崇神天皇が将軍を派遣して征圧した経緯が記紀で語られたのち消息が途絶えた。
 
第三に、その後、高志国が歴史に登場するのは大伴家持の越中国府(高岡)赴任であり、空白期が長すぎるのである。
 北陸生まれの筆者は高志国の謎解きにこれから挑もうと思う。

  (この文章は『北国新聞』コラム『北風抄』、4月19日付の再録です)
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(編集部から)5月28日から30日午前まで、NIFTYが繋がりませんでした。再開後、この間のメールがすべて不着であること判明しました。もし投書など送信された向きは、再送をお願いします。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 宮崎さんの新著『WORLD REEST』(ビジネス社)を読了しました。相変わらず世界各国への目配りの広さに驚嘆です。
 バイデン政権のでたらめぶりとバラマキぶりには困ったものです。不法移民問題はメディアが全く報じていませんが悲惨な状況で、トランプ政策を中断した国境の「壁」の建設を再開するかもしれません。
この問題の責任者カマラ・ハリス副大統領は現場に足を運ぶ気配さえありません。バイデン政権以降、ガソリン価格も上昇で大変です。株価は上がっていますが、ばらまきのインフレに対するヘッジになっているだけです。
不正選挙の監査も続いていて民主党はなんとか投票用紙そのものに触れさせない検査に持っていったようです。本物の用紙を検査されたら偽投票用紙が大量にあることがバレるので必死です。アリゾナ、ジョージアでの今後の結果が楽しみです。
   (SW生)

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(読者の声2)来る6月4日の日本文化チャンネル桜の番組[FRONT JAPAN]はキャスター浅野久美、宮崎正弘両氏に、ゲスト芥川賞作家の楊逸さんをお迎えします。
テーマは「あの6・4天安門事件から32年」です。
6月4日午前1100-1200の生番組です。
   (日本文化チャンネル桜)

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(読者の声3)中国の話題から。雲南省のタイ族自治州のミャンマー国境近くの自然保護区にいた象の群れが昨年春から北進を始め、いまや昆明まで100キロほどに迫っている。
https://www.asahi.com/amp/articles/ASP5Y44MYP5YUHBI00N.html
 4年前の動画では雲南省の村や高速道路に象が出現。
https://www.youtube.com/watch?v=aPUVxwfZRQ0
 雲南省での象については昭和32年(1957年)、宮崎市定が「象の後退」という文章を書いている。
『最近新聞紙の報道によると、中國雲南省の南部、ビルマ國境に近い瀾滄江周辺の大森林中に二十頭乃至三十頭の野生の象群が棲息していることが翌見されたと言う(大阪朝日、昭和三十二年三月五日)。
中國では南北朝時代までは揚子江の線まで時々野象が出没した。(中略)それが五代宋頃になるとずっと南の五嶺の線まで下ってきた。南漢の時代、東莞縣に群象が出て稼を害したので官が之を殺し、禹餘宮使の邵某がその骨を集めて資福寺の前に石塔を建てたという(南漢春秋巻十二鎮象塔)。・・以下略』
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/145898/1/jor015_4_396.pdf
 紀元前11世紀迄、北京市付近まで生息域拡大。温暖化と寒冷化で生息域も北上と南下を繰り返す。
https://indow.hatenadiary.org/entry/20071201/p1
 小学校のころ読んだ児童文学「ハンニバルの象使い」はカルタゴ軍によるアルプス越えでしたが、当時はアルプスの氷河が現在よりはるかに後退していたローマの温暖期であり、地球温暖化と二酸化炭素濃度など関係ないのがよくわかる。
 最後にもう一つ象にかかわる話。サウジアラビアの日本好きで知られるサルマン皇太子が設立したミスク財団の子会社マンガプロダクションズと東映アニメーションが共同制作した劇場版アニメ『The Journey』。
ムハンマドが生まれる以前、エチオピアのキリスト教国であるアクスム王国軍がイエメンからメッカを攻略しようとした象軍との戦いを描く。伝統的にムハンマド生誕の年に神の奇跡でエチオピア軍を退けたことになっているらしい。
サルマン皇太子肝いりの映画なら原理主義者のイチャモンもないでしょう。
http://sow.blog.jp/archives/1078378979.html
 明治維新以降、欧米中心の歴史観を学び、あるいは植え付けられてきた日本人ですが、中東でもオマーンやイエメンなどインド洋貿易で栄えた国についてはほとんど知らない。オマーンはかつてはペルシャ湾からザンジバル(タンザニア)までの帝国であり、イエメンは植民地時代から中東戦争・イエメン内戦までエジプトがずっと関わっているのが不思議でしたがいまだによくわからない。
アメリカの歴史ですら宗教(宗派)と民族・人種が複雑でわかりにくいのに、部族社会と宗教・宗派が入り組んだ中東・アフリカはもっとわからない。わからないなりに現在勉強中といったところですね。 
 (PB生、千葉)

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(読者の声4)樋口季一郎中将顕彰会設立記念シンポジウムのお知らせです。ユダヤ人に「命のヴィザ」を出した杉原千畝さんが有名ですが、舞台裏で人道主義にもとづきユダヤ人を救った英雄は樋口中将でした。
 このほど顕彰会設立にあたり、シンポジウムを開催します。多彩なゲストを迎えます。

とき    7月9日(金曜)午後五時半~七時45分
ところ   憲政記念館講堂
参加費   2000円
式次第   開会挨拶 樋口隆一(顕彰会会長)
      来賓挨拶 加瀬英明、山田宏ほか
記念シンポジウム パネリスト
      葛城奈海(司会)
      江崎道郎、小名木善行、樋口隆一
      閉会挨拶 佐藤和夫
主催    樋口季一郎中将顕彰会(090)6709-9380
共催    日本を守る会、英霊の名誉を守り顕彰する会、二宮報告会ほか。

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(読者の声5)貴誌前号にあったエチオピアの5G問題ですが、エチオピアと言えば、WHOテドロスが【武漢共産支那テドロス・ウィルス】を支那忖度して【パンデミック】を引き起こした罪で、世界的に後ろ指を刺され不名誉極まりない【共産支那の犬を産んだ賄賂に弱い国】の汚名を着た情け無い【古い国】ですね。
   (TM生)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月30日(日曜日)弐   通巻第6929号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~エチオピアの通信網入札で敗退した中国は「裏切り」と認識した
  英米日連合が8億5000万ドルの5G通信網プロジェクトを獲得
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 ファーウェイとZTEをプロジェクトから排斥したエチオピア政府。率いるのはアビー・アーメド首相。この人、エリトリア、ジブチ、ソマリアに囲まれた内陸国家の内戦を停戦に導き、とくにエリトリアとの和平合意によって、2018年度の「ノーベル平和賞」を受賞した辣腕政治家である。

 アーメド首相は軍人あがりのスポーツマンとして知られ、首相官邸に押しかけた反乱兵士に「腕立て伏せ」競争を提案して、殺伐とした雰囲気を和ませたという逸話もある。

 さてエチオピアは国営通信が電話網を独占してきたが、経済のグローバル化にともない外国企業の参加を認めることとなって、次世代通信網建設を國際入札とした。
中国が間違いなく入札すると見られたうえ、価格も英米日コンソーシアムが提示した8・5億ドルより安い6億ドルだったという(サウスチャイナモーニングポスト、5月29日)。

 あまつさえ過去の「実績」。
中国は首都アジスアベバから沿岸のジブチへの700キロの鉄道電化を請け負い、高速道路の70%も中国が建設。このほか発電所、空港などインフラ整備に138億ドル(2018年度までの累積)を投下してきた。そのためエチオピアは「アフリカの中国」とまで呼ばれた。AU(アフリカ連合)本部ビルも中国が建てて寄付した(2億ドル)。中国の狙いは国連のアフリカ票をまとめるためである。

 「これは代理戦争ではない」とアーメド首相は言った。中国の意外な敗退を「裏切り」と認識した中国向けの発言である。
 背景には米国がファーウェイとZTEをブラックリストに載せたことが最終決断に大きく作用した。
 英米日連合は英国ファンドのCDCが英国ボーダフォン、ケニアのサファリコム、南アのボーダコム、日本の住友商事をまとめ、15年の貸し付けとする内容。エチオピアは人口大国(1億800万人)。市場は向こう十年に80億ドルのビジネスと想定している。

 さてエチオピアといえば、ソロモン王末裔が紀元前に建国したという古い歴史の国であり、近隣諸国との戦争で、エリトリア、ジブチという海への出口を、それぞれの独立によってふさがれたため、海軍を廃止したほどの内陸国家。その上、ベタ・イスラエルと呼ばれたユダヤ教信者がおよそ13万人、イスラエルへ移住した。

 民族構成はオモロ族が35%、アルハラ族27%、そのほか100以上の部族があり、宗教的分布はキリスト教(コプト)が63%、イスラムが33%。
 アーメド首相もアベベ選手もオモロ族である。

 1974年に軍部左派のクーデタが起こり、所謂「メンギスツ革命」で廃止されるまで帝政だった。
ハイレ・セラシア皇帝の時代、マラソンのアベベ選手が東京五輪で優勝した。
 エチオピア航空は成田に乗り入れ、近年は日本人のツアーが人気を集めていた。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)「奥の院・歴史講座」(第六回)のお知らせです。語られることのない、歴史、なかでもエジプトを支配し、バビロニア王朝を滅ぼしたユダヤの策謀があったと吉重丈夫氏が語る。

とき   6月12日(土曜) 1330~
ところ  文京シビックセンター四階 会議室B
講師   吉重丈夫氏(歴史研究家。『歴代天皇で読む日本の正史』ほか多数)
演題   「ユダヤ民族の発祥とその後」
会費   1500円
主宰   皇統(父系男系)を守る国民連合(会長葛城奈海)
連絡先  (070)1516─1199(池田)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月29日(土曜日)弐   通巻第6928号   
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<< 土曜随想 >>   「ニーチェについて」
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 ニーチェはキリスト教そのものがニヒリズムだという意味のことを言い、また同時にニヒリズムとはアリストレス以来の、思想が重視されない、人間が思惟しなくなった状況を批判し、「神は死んだ」と書いた。
 その意味するところを、神仏集合の特異な宗教観を抱く日本人には理解しがたい。
 ニーチェのいう「神」はユダヤ、キリスト教の神であり、その信仰が救済になるとした教会の形骸化を意味した。キルケゴール以来、知識人、哲学者は神への反乱ではなく、教会の形骸化に怒りをぶつけたのである。
 現実に宗教改革を訴えたルターより遙か以前にチェコのフスは教会を鋭く批判して火あぶりの刑に処せられている。

 ニーチェは自らを「無神論」と規定し、アンチ・キリストを叫び、同時にインモラリストを標榜したが、自らの思想の体系を最後の著作となった『この人を見よ』で次のように予告していた。
 「真の世界と呼ばれてきたものが虚構された世界なのであり、『仮象の世界』と言われてきたものが、現実の世界なのだ。・・・理想という嘘がこれまで現実の世界の上に蔽い被さっていた呪いであった。この嘘によって人類自体がいつしか本能の一番奧底の隅々に至るまですっかり出鱈目になり、まやかしになってしまった」(『この人を見よ』、西尾幹二訳、新潮文庫)。

 「ニーチェは二千五百年に及ぶプラトン以来の形而上学の歴史が意味を失ったことともってニヒリズムとしている」(西尾『ニーチェの対話』、講談社新書)。
 
ニーチェに関心を抱いたのは、じつは三島由紀夫に触発されたからである。三島が『豊饒の海』に取り組む前までに、もっとも影響を受けた思想家はニーチェだった。
 断定的に聞こえるかもしれないが、三島の『宴のあと』『絹と明察』はまことにニーチェ的であり、『美しい星』の主人公達はディモーニッシュであり、三島がニーチェをよく読みこなしていたことは研究者のあいだでは普遍的解釈である。そして三島が好んだ音楽はワグナーだった。

 ▲『悲劇の誕生』

 ニーチェは大学で何を講じていたか。古典を読み解くギリシア文献学である。
 かれは古代ギリシアの哲学、思想に一種崇高を見出し、対照的に欧州を途中から蔽いつくしたキリスト教に否定的となった。

 ニーチェは夢と現実を以下のようにまとめている。

 「生は醒めている半分と夢見ている半分とから成っているが、醒めているほうがわれわれには比較にならぬくらい優れた、重要な、値打ちのある、生きがいのある半分と思われている。否、生きるとは、この醒めた半分だけを生きることだと思われている」(秋山英夫訳、岩波文庫版『悲劇の誕生』、59p)。

 そしてニーチェは次のように言うのだ。

 「科学の精神という言葉で理解しているのは、ソクラテスという人物においてはじめて世にあらわれた信念、自然が究明できるものであり、知識が万能薬的な力を持っているというあの信念にほかならないのである。この前進して休むことを知らない科学の精神が、さしずめどういう結果をもたらしたかと考えてみるひとは、神話がそのために滅ばされたということ、この破滅によって文学もまたその自然の理想的地盤から追い出され、故郷を失うようになった」(同秋山訳)。

 ▲『善悪の彼岸』

 ニーチェの『善悪の彼岸』は、たっぷりと塗り込まれた知的な毒素、それも既存の哲学や道徳に対しての、凄まじいほどの闊達な批判の刃である。
 「カントはかたくるしく鹿爪らしい偽善をもってわれらを弁証の邪路に誘い」、はたまたスピノザは「数学的形式によるかのスピノザの奇術」(竹山道雄訳、新潮文庫版。19p。以下同じ)
 「キリスト教はかつてありし自惚れの中の最悪のものである。高くもなくきびしくもない人間が芸術家として人間を形成したとする。強くもなく視界の狭い人間が、崇高なる自己克服をもって、千熊万様の不具と破滅の一目瞭然たる法則を認めまいとする」(109p)

 ショーペンハウアーとて、ニーチェの毒舌的総括ではこうなる。
 「ショーペンハウアーすらがほとんど尊敬に値する無邪気さをもって彼の問題を提出している」(145p)

 かくも哲学が表層的には豊饒にみえて、じつは不毛だとして次の文言が続く。
 「ヨーロッパには久しきにわたる精神の不自由の時代があった。思想の伝達には不信な拘束が加えられた。思想家は教会や宮廷の基準の内に、あるいはアリ
ストテレース的前提の下に、考える訓練を自らに課していた。また、ヨーロッパ精神の意志は、一切の現象をキリスト教の方式に従って説明し、いかなる偶然の中にもキリスト教の神を再発見し、是認しようと執拗に試みていたーーこれらすべては暴力的な、ほしいままな、きびしい、慄然たる、不条理なものであったが、これが鍛錬の具となって、ヨーロッパ精神はその力とその顧慮することなき好奇心とその動性とを育てえたのであった。もちろん、その際に力と精神の回復すべからざる多くのものが圧迫され、窒息せしめられ、腐敗せしめられた」(149p)

 道徳には二つの根本的類型があるとするニーチェは、「支配者道徳と奴隷道徳」があり、「すべての高度のまた複合的な文化には、この両道徳を調停しようとする試みも見出されている』(中略)「両者がーー同一人物のなかに、同じ魂の中にすらーー頑固に併存していることすらある」
 しかるに善と悪の対照は高貴と軽蔑にあり、「臆病な人間、戦々恐々また小心翼々たる者、ただ目先の利得のみに普請する者は軽蔑される。さらに、限界の狭い猜疑者、卑下者、虐待に甘んずる犬に似た人物・物欲しげな追随者・そして何よりも虚言者は軽蔑される。下郎は詐る者、というのがすべて貴族的な人間の根本信念である。『われら廉直な者』ーー、古代ギリシアでは、貴族たちはみずからかく呼えた」(298p)
 かくも激しく近代ヨーロッパの哲学と精神を批判したニーチェは自らを「神ディオニソスの最後の使徒・秘儀へと許されし者・われは、その口授を受けた」とするのである(340p)
 ニーチェは古代ギリシアの英知に回帰したと解釈できるだろう。
 ディオニソスはいうまでもなくギリシア神話にでてくる豊饒と酩酊の神であり、ローマ時代の世界の支配地区のあちこちにはディオニソス劇場が造られ、ギリシアにあこがれて旅した三島由紀夫は、アテネの劇場跡に立って感慨にふけった。

 突如、連想したのはフスの火あぶりのことであった。
 チェコの最高学府カレン大学の総長を務めたフスがキリスト教会を批判し、対立し、異端裁判にかけられた。
 フスが火あぶりに処せられ、殉教者となったのは1415年である。コロンブスの大陸発見より早い時期で、欧州は暗い宗教の霧に包まれ、迷妄が支配していた。フスを異端と決めつけたのはローマ教皇庁であり、「異端を認めれば命乞いを許す」としたが、峻拒した。火あぶりの藁を燃やす信徒に「おお、神聖なる単純」、つまり愚か者め、と叫んだ。
 フスは「真実は勝つ」と言い残し、以後、チェコ人の胸に深く刻まれた。東西冷戦終了直後のビロード革命の主役となったヴァーツラフ・ハベルは詩人だった。民主化ののち、初代大統領となったハベルが、この言葉を用い、いまもチェコの大統領府の紋章はフスの言葉である。

▲『ツアラトストラはかく語りき』

 ニーチェが自ら代表作といった『ツアラトストラはかく語りき』は明確に「神」を否定した書物である。
 ツアラトストラはゾロアスターのドイツ語読みである。ニーチェは古代のペルシア人が信仰したこの神に仮託して、それ以後の宗教の怪しさを鋭利な刃物で切るように次々と否定してゆく。かといってニーチェは、この本のなかでゾロアスターの教義、教典、教祖について何も触れていない。
 紀元前六世紀、ペルシア「アケメネス朝」の時代からアーリア系の人々にひろく信仰をあつめ、ゾロアスター教が「拝火教」とも言われるように、偶像の代わりに光りをあらわす火を崇め、火が闇と戦うのだから絶対に火を消してはならない。善悪の二元論に基づき、天国と地獄があり、最後は善が悪に勝つが、そこには「最後の審判」があるとする基本の教典『アヴェスター』が成立した。
 西からヘレニズムが入ってくると、寺院建立の必要性に迫られ、拝火教神殿を建て始める。イランからジョージア(グルジア)にかけて、その寺院跡が残るのだが、筆者が目撃したイラン南部の拝火教神殿の刻印は明らかにナチスのハーケン・クロイスの原型だった。アーリア民族の象徴でもあるとされる。
 サザン朝ペルシアでは国王の権威を高めるためにもゾロアスター教が国教になり、インド洋を行き来するペルシア商人らがインド、パキスタンへ布教した。
 この二十一世紀にも、パキスタンのカラチ、インドはグジャラート州とムンバイに依然として多くの信者がいるのは、布教ルートと関係が深い。グジャラート州は現在ヒンズー原理主義が盛んで、モディ首相の出身地でもあり、ムンバイはインド最大の商都にしてタタ財閥の本拠地でもある。
 ゾロアスター教が火を絶やさないとすることは、今日の「聖火」がオリンピックでも伝統として残っているように古代ギリシアにまで影響が広がっていたと考えられている。
 つまりゾロアスターの教典は、最後の審判があるユダヤ教「旧約聖書」の原理であり、さらにキリストの誕生以後、預言者の「復活」があるとしたのが「新約聖書」、つまりキリスト教となった。紀元六世紀頃にアラビア半島に生まれたイスラム教は、このゾロアスター、ユダヤ、キリストの教典を基礎に、新しい教えを成立させたわけで、こうした文脈から言ってもゾロアスター教こそは世界三大宗教の原点である。
 ゾロアスター教の異端とされるのがマニ教で、やはり強烈な二元論、光りと闇、善と悪。しかしヘレニズムの影響も強く、キリスト教の影響もあったため中東からイベリア半島まで西進し、東に目を転ずれば、中央アジアを経て中国に入ってマニ教は即天武功によって保護され荘厳な寺院も造られた。ギリシアではアウグスチヌスが一時期信者だったともいわれる。
 しかし宗教はカルト性をもつために分派に対しては激しい憎しみを抱く。ユダヤ教の分派とみられたイエス・キリストが磔刑に処せられたようにマニ教はゾロアスター教から憎まれ、教祖のマニは処刑された。以後、急速に下火となって教典も宗教画も焼かれ、完全に消滅した。現在は教典も確認されず、寺院の残骸が1箇所残る場所は福建省泉州である。

 『ツアラトストラはかく語りき』には何が書かれているのか。
 日本で最初に『ツアラトストラはかく語りき』が完訳されたのは明治44年で、生田長江がなした。その十年後の登張竹風訳はじつに名調子、次のような書き出しである。

 「光炎菩薩、御年三十にして、その故郷を去り、故郷の湖辺を去りて、遠く山へ入りたまヘリ。山に住して禅定に入り、孤独寂寛を楽しみたまふこと、ここに十年なるに、未だ嘗て倦みたまふことなかりき。十年の後、心機遂に一転、その明、曙光をあおいで立ち、登る大日輪を仰いで語って曰く。。。。。」
 
 光の神ツアラトストラは「光炎菩薩」と表現され、思考は「禅定」、太陽は「大日輪」と仏教用語に翻案し、映画のトーキー風、いや講談風だったから日本人には分かりやすかったのである。
 ともかく或る日、山から下りてきたツアラトストラは森の中で聖者とであう。論争を挑まれるが、嗤いつつ別離する。

 「かの老いたる聖者は森の中にあって、いまだついに耳にしたことがないのである、──神は死んだ!と」(竹山道雄訳、新潮文庫版、上巻、17p。以下訳文の引用は同じ)。
 
 ニーチェは「精神の三熊の変化を説く。精神が駱駝となり、駱駝が獅子となり、かくて最後に獅子が小児となる」、これを竹山道雄は「精神」が「超人──創造的天才」、「駱駝」は「誠実な忍従」、「獅子」を「力強き積極的自主性」、そして「小児」を「善悪の彼岸にある自由な想像精神」と解釈した(同上巻、55p)
 ツアラトストラとて、「あらゆる背世界物らのごとくに、人間の彼岸に妄想を馳せた。そのとき、われはこの世界を、苦悩し呵責せらるる神の業と思考した」のだが、「苦悩と無力とがすべての背世界を造ったのである。さらに、苦悩の底に沈めん(さんずいに面)する者が経験するところの、かのしゅつこつの間の幸福の妄想、之を与って背世界を造ったのである」、即ちこれらが「すべての神々を造り、背世界を造った」(65p)
 だが、真理に目覚めた者は戦闘を開始する。ニーチェは虚無的敗北的ではなく、戦闘的である。
 「一切の神々は死んだ。いまやわれらは、超人が生きんことをねがう」(185p)
 神に仮託しなくとも自立して生きる人こそ、ニーシェは超人と名付けた。

 「万物は永遠の泉によって洗礼され、善悪の彼岸において洗礼さる。しかるに、善と悪とは、ただ中韓に射す影であり、湿りある悲哀であり、行く雲に過ぎない」。
 「永遠のなかに生滅する万有は、倫理的目的に従って動いているのではない。宇宙は合理的道徳的な計画にしたがって秩序づけられている、というごときは迷走である。宇宙の法則に従うと称する道徳的判断は架空のものである。しかもツアラトストラに従えばーーこれは人間の自発的倫理意思を妨げ弱めるものである」(下巻、45p)
 
 かくして「古き神々は、すでに昔に最後を遂げた」「古き神々は、死にまで『黄昏』することがなかった。したというは虚構である」(83p)。ここでニーチェのいう「古き神々」とは古代ギリシャの神々である。
 この著は「語録」というより、ニーチェの『ツアラトストラはかく語りき』は全編が長編の散文詩のごとくである。研ぎ澄まされた語彙を選びながらも、それは哲学的であり、幾重もの解釈が成立するように仕組まれている。
「永劫回帰」というニーチェの思想的根幹が、描かれているからに他ならず、結末でツアラトストラは「高人」に巡り会って曰く。

 「いざ! 獅子はきた。我が子たちは近い。ツアラトストラは熟した。我が時はきた。これぞ我が朝である(中略)。ツアラトストラはかく語って、その洞窟を去った。そのさま、あたかも、暗き山より昇り来たる暁の太陽に似て、強くかつ炎えていた」(竹山訳。下巻430p)。

▲最後の作品は『この人を見よ』

 ニーチェの最後の著作は『この人を見よ』である。
 自伝とも取れるように自己の人生を振り返りつつ、過去の作品がいかに卓越したレベルにあって自己の偉大さを自らが語り、従来の哲学の不毛などと罵倒しつつ、きわめて高いところから傲慢に強引に居丈高に語る。
 全体のトーンがあまりにも高飛車ゆえに、ニーチェ・ファンでも不快な気持を抱くかも知れない。だが、これこそはニーチェ一流のアフォリズムであり自己韜晦のスタイルであるかもしれず、加えてこの晩年にあってニーチェは狂気を明らかに帯びていた。
 ニーチェはこの本を1888年に仕上げていた。校正刷りが手間取る内にあらたなメモが加筆されたりして、関係者との間で大いに揉め、けっきょく『この人を見よ』の刊行はニーチェの死後八年を経た1908年だった。

 『この人を見よ』では出自から履歴を語り、「私は一個のデカダンなのであるが、それとはまた別に、私はデカダンの正反対の者でもある」と謂ったかと思えば、「内攻的復讐感情(ルビ ルサンチマン)に私が左右されない」と自己規定する。
 ルサンチマンか、なるほど。ニーチェはキリスト教を強大なルサンチマンの体系と見立てたのである。 
 ニーチェはソクラテス、プラトン時代を評価した。紀元前五世紀のギリシアは、むろんキリスト教成立以前。原始的宗教、アニミズム、そして道徳的神話の世界だった。ソクラテスは「哲学者は賢明であり、戦士は勇気に満ち、市民には節度があり、国家は正義が優先するという意味のことを解いた。プラトンは、このソクラテスを演繹したかたちで「知恵、勇気、節制」そして「正義」を力説する。
 そしてブッダを語った。

 「仏陀の『宗教』は、むしろ一種の衛生学と呼んだ方が、キリスト教のようなあんな哀れむべきものとの混同を避けるためにもかえって良いのだが、この『宗教』はルサンチマンに打ち勝つことをもってその功徳としていた。つまり、魂がルサンチマンによって左右されないようにすることーーこれが病気からの回復への第一歩なのである。『敵意によって敵意は終結しない。友愛によって敵意は終結する』。これは仏陀の教えの劈頭を飾る言葉だ」(西尾訳、新潮文庫版。32p)

 ニーチェは無神論だと主張して次のように宣言している。

 「無神論は私の場合に、本能的に自明のことなのである。私は余りにも好奇心が盛んで、余りに疑問好きで、おまけに余りに据傲であるがゆえに、一つの大づかみな答えに甘んじてしまうわけにはいかないのだ。つまり神とはわれわれ思索者にとっては一つの大づかみな答えであり、何とも不味い料理なのである。ーーそれどころか、神はとどのつまり、『貴方がたは考えてはならない」とわれわれに向け発せられた一つの大づかみな禁止令に過ぎない」(西尾訳、44p)
 
 すなわち「キリスト教はアポロン的でもなければ、ディオニソス的でもない。キリスト教はあらゆる美的価値ーー『悲劇の誕生』が承認している唯一の価値ーーを否認している。言い換えればキリスト教は最も深い意味においてニヒリズム的なのである」

 (なお詳しくは拙著『青空の下で読むニーチェ』(勉誠出版)を参照。 
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号「AI戦争」ですが、もっと詳しく知りたいのですが、適当な参考文献を紹介して貰えませんか?
  (DJ生、茨城)

(宮崎正弘のコメント)英文の研究書は沢山でていますので、近く翻訳がどっと出ると思います。そのときに、まとめて。。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月29日(土曜日) 通巻第6927号 <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ガザ地区の過激派との11日間戦争は「初のAI戦争」とイスラエル軍
   暗号名「錬金術」「ゴスペル」「賢明の深さ」という作戦の全容
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 5月10日、ロケット弾が、ガザから1000発以上打ち込まれ、イスラエル側の市民に犠牲者がでた。イスラエルはただちに「自衛権の行使」として軍事的反撃に出た。
ハマス軍司令官やジハードの幹部らが集中して犠牲となり、やおら米国が仲介に乗り出して停戦に到った。

 この戦争は「初のAI戦争だった。基盤はAIによるデータをスパコンが処理したことが大きい」とイスラエル軍が評価していることが分かった(『エルサレム・ポスト』、2020年5月27日)。

「戦法の革新はテクノロジーの改良による」と評価され、ハマスやジハード幹部の特定、拠点移動の情報がGPSによりリアルタイムで把握され、イスラエル軍の出撃を効果的なものとした。

 暗号名「錬金術」『ゴスペル』「賢明の深さ」という作戦はいかなるものであったかと言えば、イスラエル軍は下記四つの情報を統合して、敵を割り出し攻撃する処理が可能となっていたとする。

すなわち
 デジタル処理インテリジェンスが[SIGINT]。
ビジュアル処理は「VISINT」。
従来の人間による情報収集と評価を「HUMINT」。
地理的データ情報が「GEOINT」としてスパコンで瞬間的に処理された。

 暗号名『ゴスペル』は、具体的にはテロリスト拠点の割り出し、幹部の特定、そして移動情報のリアルタイムでの伝達、軍へ攻撃目標と、使用する兵器の選別も示唆が可能なAIが機能した。
 
ガザ沿岸部から洞窟陣地へ武器がイランなどから密輸、陸揚げされ、トンネルを運搬される兵站ルートなどは、何年も前から情報が集められていた。トンネルも空爆でイスラエルは破壊した。

とりわけハマス幹部の拠点は学校近くが多く、戦闘時間の短縮のためには30キロ爆弾が使用されたという。ガザ市民の犠牲を回避するために、テロリスト選別が重要だが、これをAIが処理したことになる。

 テロリストの移動もリアルタイムに掌握されていたので、日頃からの情報重視がイザ鎌倉で大いに役に立ったことを証明する戦争となった。
 わが自衛隊、この戦争を如何に総括したのだろう?

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~反中言辞を吐くとつるし上げ、糾弾集会、抗議デモ。反動教員だと喚かれる。
日本人教授が辞職に追い込まれた。早稲田大学に2500名の中国人留学生がいる。

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桜井よしこ 楊逸 楊海英『中国の暴虐』(ワック)
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 楊逸さんは外国人ではじめて日本語で書いた小説で芥川賞受賞の作家である。
楊海英・静岡教授は中国を告発し続ける夥しい著作活動で知られる。モンゴルの悲劇を描いた『墓標なき草原』(岩波現代文胡)などの翻訳でも知られる。
 まずはこの二人の日本留学までの過程と葛藤。精神の来歴と、それまでに如何に中国国内で虐待されたかを赤裸々に語る。司会進行は桜井よしこ女史で、話の進め方、切り口は鮮やかである。
 楊逸女史は家族が迫害され、しかも下放された。死ぬ寸前にまで追い込まれた文革時代の迫害の原体験者ゆえに、その凄まじさを聞くと身の毛がよだつ。友人で行方不明になった者もいるという。
 中国共産党の弾圧のおぞましさ、人間とは思えない残酷さが、ひしひしと語られる。
 ウィグル問題が国際世論で集中砲火を浴びているが、嘗ては南モンゴル、チベット、そして昨今の香港における自由の弾圧と植民地化。根は同じである。
その侵略の牙の脅威がつぎは台湾と尖閣諸島に迫る。
未曽有の危機が目の前にあるというのに、日本はのほほんとして、まるで他人事である。バイデンが尖閣は日米安保条約第五条が適用されると発言したら、それだけで安心しているほどに、戦後の日本人から武士道精神どころか、肝要な自律性も失われた。
 そればかりではない。楊逸女史も楊海英氏も、おふたりとも日本の大学で教鞭を執るが、大学キャンパスで中国人留学生がどれほど謀略的であるか。大使館命令に従って、講義中の教授が、反中言辞でもちょっと吐こうなら、集団でつるし上げ、糾弾集会、抗議デモまで展開される。反動教員だと喚かれる。
 現実に何人かの日本人教授が辞職に追い込まれた。
 日本の大学なのに、まるで中国のキャンパスではないか。立命館もすごいが、早稲田大学には2500名もの中国人留学生がいる。その組織力。その暴走が日本国内でおきているにもかかわらず、日本には対抗できる手段もなければ、日本の若者はまるで無関心で、全体主義と闘おうとしないお花畑にいる。
 「若者の怯懦は国を滅ぼす」と言ったチャーチルの箴言を思い出すのだ。 

 さて、言葉の統一の問題で、楊海英教授は次の発言をしている。
 「北京語は本来、漢民族の言葉ではありません。あれは『ピジン語』なんです。ピジン語というのは、現地を話す現地人と、現地語を話せない外国人などと
の間で意思の疎通をはかるために互換性のある単語で構成された言葉です。共通言語を持たない集団同士がコミュニケーションをするための便利な手段です。つまり北京語は、満州人が三百年間、中国を支配している間に、満州人が、被支配者の漢民族と話すために造った言葉。漢民族にもいろんな地域の人がいて、北京人だけでなく、広東人、上海人たちともしゃべるときには、共通語が必要です。これが北京語で、いわゆる『官話』なんです」(61p)
 ということはマンダリンは「満大人」(マンターレン)の意味だ。当時は満州人が偉く、清王朝の三百年でゆるりと合成されて「官話」になったのである。
 そして中国語のなかに民主、議会、自由など日本からの輸入語彙も多いが、日本語になり語彙で豊富なのは罵倒語である。乱暴な言葉は「相手を打倒してさらに踏みつけろ」「相手を臭くなるまで批判しろ」(名誉が地に落ちることを臭くなると中国語は言う)などが『毛沢東語録』にもあるという。
 楊逸さんは「中国語には他言語になり毒々しさ」が多数にあって「世界一多い。中国人のおばさんたちが、町のど真ん中で口げんかを始めると、永遠に停まりません。速射砲のように汚い言葉が出てきた、怖いぐらいです」(147p)

 「中華民族」なる新造語がまったくのフィクションであることに言を俟たないが、楊逸女史はこう言う。
 「中華民族」だの「中華帝国」だのと言うが、「外国から入ってきた共産主義と伝統的な中国の王民思想がひとつに混ざって、『怪物化』してしまっています。(中略)誰が銃を手にするかなんですね。技術開発にしろワクチンにしろ、悪人が手にすると、人類全体が脅かされる。いまはその分岐点に差し掛かっている。それほどの危機感を覚えたのは、わたしの人生で初めての体験です」(76p)
 かつて中国の自由、民主、法治、人権を主張して立ち上がった「中国の春」の王丙章博士は、ベトナムから広西チワン自治区へ潜入したところで逮捕され、無期懲役。現在も獄中にあって欧米では釈放運動が起きているが、日本は関心さえない。
 自らを吊すロープを敵に売っている日本の実態はこうだ。
 室蘭工業大学副学長は福建省出身の中国人で顔認証の専門家、ここに漢族の博士課程が複数、全員が監視カメラ製造企業に就職した。
 静岡大学工学部は80%以上が中国人で、毎月20万円前後が日本政府の奨学金。スパイ養成を日本政府が金を出している。日本人の苦学生にはこの特権はない。中国人留学生には要注意である。
 それにしてもスパイ天国ニッポン、中国工作員の暗躍をいつまで放置するのか
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌に先週あたりでしたか、モンテネグロの高速道路を中国が一帯一路絡みで建設し、汚職が堪えず、そのうえ借金で首が回らなくなって、EUに救済を申し入れたら、EUは「援助はするが。。。。。。。。。。」と言葉を濁した由。
 EUに、こういう破産状態の国を加盟させて、どうするつもりなのか、他人事とはいえ心配です。
   (DJ生、神奈川)

(宮崎正弘のコメント)中欧諸国の中で、いまも中国べったりは少なくなって、リトアニアは明確に「17+1」から脱退しました。同時に「17+1」の首脳会議を「欠席」したのはラトビア、スロベニア、ルーマニア、ブルガリアです。ポーランドは中国のスパイを摘発し、チェコは国会議員団が台湾を訪問。いまも中国よりはセルビア、スロバキア、ハンガリーくらいですか。
 イタリアは中国のカネにまだ期待しているようですが、チャイナタウンだったプラトから半分、中国人が消えて、帰国したというニュースもあります。

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(読者の声2)ビットコインはテスラが購入代金に充ててきたことを取りやめたため、大暴落しましたが、この暗号通貨は、先生の新刊『WORLD RESET』ではどのような予測なのでしょうか?
   (UI生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)予測については拙著をご覧下さい(苦笑)。
 ビットコインは、いまや主要国の中央銀行が完全否定という状態になったとみて良いでしょう。
 ラガルドECB総裁は「投機的な資産でしかなく、世界的規模で規制しなければならない」とし、またECB幹部は「決済に多くは使われていない。ユーロ圏の金融機関も殆どは暗号通貨を保有していない」
 つまりECBは介入するほどのものではないのであり、暗号通貨投資者は『自分で始末しろ』という。
 ゲンスラー米SEC委員長は「投資家保護が市場健全化に必要」としてはいるが、FRBには通貨発行権が脅かされるという杞憂がのこる。パウエルFRB議長は「リクを抱えているので監視を強める」。連銀幹部のひとりは「経済に浸透するほどには普及していない」と現状に楽観的である。
 中国中銀、人民銀行は「ビットコインの決済取引を認めない」
 ベイリー英国中銀総裁は「暗号通貨には本質的な価値がない。投資すると資金を失う可能性を認識せよ」 
 どうやらビットコインの未来はみえたのではありませんか。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月28日(金曜日)   通巻第6926号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ネット錬金術でのし上がった坊主頭、ぎょろ目男のぺゾスが引退
   アマゾン、今度はMGMを84・5億ドルで買収する目的は?
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 メトロ・ゴールドウィン・メイヤーズ(MGM)はハリウッド映画の象徴だった。大ヒットは「007シリーズ」、ロッキー、そしてピンク・パンサー。映画は斜陽産業と言われたのに、過去のライブラリーのヴィデオ化、キャラクターの知財のロイヤリティ収入などで延命してきた。

 昨今はハリウッドにチャイナマネーが流れ込み、反中映画が作られなくなったうえ、映画製作のスタジオ、映画館チェーンも中国企業が買収してきた。ダライラマ支援の映画に出たリチャード・ギアらは干されてきた。
 このMGMをアマゾンが84・5億ドルで買収するという。系列のケーブルtvやtvショーも含まれるが、いったい目的は何か?
ネットフリックスへの対抗だけが目的だろうか。

 アマゾンは驚異の急成長で、第一四半期だけでも70億ドルの純利益を上げていると言われ、さきにも高級食材チェーンの「ホールブーズ」社を137億ドルで買収、またピルパック(オンライン薬局)とリング(セキュリティ器具)をそれぞれ10億ドルで買収し、アマゾンの販売ルートに載せ、靴販売のザッポスを12億ドルで、自動運転技術のズークスを13億ドルで買収した。
 通販の主力となるような商品メーカーを資本力で傘下にしれ、ビジネスを短時日裡に拡大した背景は、こうした強引とも言えるM&A(企業買収、合併)戦略があった。

しかもCEOのペゾスが名門ワシントンポストを買収したため、トランプ前大統領が目の敵に批判し続けた。ワシントンポスト紙は民主党支持できわめてリベラル色が強い。

 筆者が最初にペゾスを認識したのは1990年代後半、米週刊誌『ビジネスウィーク』にでた写真で、大きなぬいぐるみを抱えて街を歩く、ぎょろめ、丸坊主の異様な風体の男がアメリカの産業界に旋風を起こしているという記事だった。
筆者には『ビジネスウィークの読み方』(ダイヤモンド社、絶版)を書いていたので、この週刊誌は愛読誌である。

昨今のヴィジュアルメディア業界は、ディズニーがFOXを買収、バイアコムがCBSを合併、AT&Tがタイムワーナーを買収という戦国時代を迎えており、三年前まではチャイナマネーが巨額買収物件を探しているとするニュースにあふれたものだった。

アマゾンは1994年に書籍の三割引き販売で注目され、のし上がってきた新興企業だが、すでにペゾスはイーロン・マスクに次ぐ世界富豪第二位。
アマゾンのプライム会員は世界19ケ国に1億5000万人がいる。

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~知られざる現代史の舞台裏で展開された米国共産党の諜報戦争
  日本はFDR政権中枢がソ連スパイで操縦されている実態を把握していた

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江崎道朗編訳『米国共産党調書』(育鵬社)
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 戦前、日本の外務省の情報活動がいかに優れていたかは戦後のだらしなさに比較すると、じつに対照的である。
 第二次世界大戦前夜、フランクリン・ルーズベルト政権の側近たちにソ連のスパイがうようよといた真実は、多くの歴史家によって既にあきらかにされた。旧ソ連コミンテルンが、米国の共産党を煽動し、操縦し、そして日米対立を?きたてたのだ。
 その反日プロパガンダ工作の全貌を把握していたのがニューヨークの日本領事館だった。 
昭和十四年にニューヨークの日本総領事館がまとめた機密文書が、この『米国共産党調書』で、昭和十六年に外務省アメリカ局第一課によって上梓された。
本書は、その現代語訳である。
まさに、これは「日本版ヴェノナ文書」とも言える。いま現在、日本で、アメリカで、世界中で繰り広げられている共産主義の陰謀に立ち向かうためには、大いなる教訓を含む、必読の書である。
とくに本書は現代中国の諜報活動と重ね合わせて読み進めると、いかにソ連コミンテルンの戦術が、中国の諜報工作パターンに酷似しているかを読み取れる。
若杉要という領事が中心となった報告書をまとめ、近衛内閣に提示した。
米国共産党は二十年前後の激しい内紛の末に、おそらく年間百万ドルの資金援助をコミンテルンに仰ぎながら、反日鼓吹という戦術でまとまり、政権に影響力を発揮するほどに組織を増強していた過程が最初から詳しく述べられる。
そのあとに、「ルーズベルト政府の好意をつなぐことが得策であることを認識し、1936年の大統領選挙にあたり、共産主義者および彼らの支配下にある一切の労働団体にルーズベルトを支持させた」(32p)。
「共産党全国委員会委員の絶対多数を占めているのはユダヤ人」だった。
 つまり「ファシズム排撃、デモクラシー擁護のスローガンでは、もはやソ連防衛の目的を達せない米国共産党は、ソ連の主たる敵国──おそらく日本一国となるーーに対して攻撃を集中し、対日経済制裁運動交錯に専心する」(45p)
そのうえ、影響力のある有名人、作家、ジャーナリスト、俳優らに近づき、米国作家同盟を唆して「宣伝的筆致」をするように工作した。
その中には自覚するとしないとに、かかわらず次の有名作家が含まれていると、この調書は把握していた。
パールバック、ヘミングウェイ、セオドル・ドライザー、スタインベック、ジョン・ドス・パソス。。。。。。(140p-143p)。何人かはノーベル文学賞受賞作家である。

ならばいかなる報告を若杉は松岡洋右外相に提出したのか?
 ●米国における反日、中国支援運動は大統領や議会に対して強力なロビー活動を展開し効果を挙げているだけではなく、新聞雑誌やラジオ、そして中国支援集会の開催などによって一般民衆に反日感情を鼓吹している。
 ●この反日運動の大部分は、米国共産党、ひいてはコミンテルンが唆した
 ●目的は中国救済を名目に、民衆を反日戦線に巻き込み、極東における日本の行動を牽制することによってコミンテルンによるアジア共産化の陰謀を助成する
●この「トロイの木馬」の成功例は日本軍の残虐行為を非難する米国著名団体で、共産党の名前を隠してヘレン・ケラーら著名人を前面に出した。
●一般的に反日感情が拡がり、冷静な批判が出来ない雰囲気があった。
 
歴史のアイロニーとは、この若杉報告の翌日に、近衛内閣は、「反米親ソの対外方針を決定する。ソ連のスパイ組織である『ゾルゲ・グループ』の尾崎秀実が参加していた昭和研究会の影響もあって、アジアから英米勢力排除を目指す『大東亜新秩序建設』を国是とする『基本國策要綱』を閣議決定した」。
 近衛という人物がいかに愚かであったかを本書は同時に示唆している。
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~社会の新しい方向を探索する新作
「新疆ウイグル自治区」はウイグル人が平和の為に戦争を放棄した結果だ

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宮崎正弘『WORLD REEST 2021』(ビジネス社)
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 日本、中国、そして世界の国々の最先端の変化をほぼ半世紀にわたって観察し、著書は200冊以上、生前の三島由紀夫とも付き合いがあって、常に社会の新しい方向を探索し続ける著者の最新作です。
まずEV(電気自動車)については、その将来は明るいものではない。テスラEVが中国で軍と公務員の使用規制がなされたのはテスラに内蔵されたカメラの収録するデータが米国に漏洩していると考えた中国の猜疑からであるとし、今後はハイブリッド戦争(サイバー攻撃を含む)に備える必要があるが、日本はこの領域は大幅に遅れている。
# ロシアには戦争請負会社は20社近くあり アフリカ各地へ派遣されている。
# 2020年度、世界の富豪者に: 中国;1058人、 米国;696人
# 今後10年以内に日本のGDPはインドに抜かれ世界の5位になる。
などなど、が世界における動きで、以下は日本国内の問題です。
# 日本の独居老人は2019年で736万人。
# 学習雑誌の専門書店 学研がいま老人ホームの会社に転換を図っている。
# 外食産業はその37%が閉店または休業を考慮している。
# 産業の中核に日本では介護が踊り出た。
# 日本に廃屋は200万~300万戸ある。
# 日本には資金(=貯蓄)は極めて潤沢にあった。根拠なき悲観の為アニマルスピリットが消えたから、日本は経済が停滞したのである。(武者陵司氏より)
# ムカイダイス女史(ウィグルから日本へ亡命)の言:ウイグル人にとって「新疆ウイグル自治区」はウイグル人が平和の為に戦争を放棄した結果、中国共産党に騙された結果、母なる祖国の為に犠牲を払うことを怠った結果 なのである、と。
# 世界はいまや強い日本を望んでいる。(ケント・ギルバート氏より)
# 言葉の戦争において日本は内外で敵対勢力に負けている、この方面での対応が喫緊の問題である等々。
これから日本は老人社会になり、人口減少になるのですが、それに備えること、そして、ムカイダイス女史の警告から学んで国防に力を入れることなどが重要です。
中国の「進撃」は今後どこまで続くか、ですが、「中国の若い世代は将来に夢を抱いていない(中略)中国人は自殺をしない民族であったが、いま若者の自殺が増えている」(p.209)とも書かれております。
いまの世界、どこの国も難題を抱えて生きています。要は国民一人一人が教養を身に付け自身の観点を創り上げそれを基盤に人生を生きることでしょう。著者には今後も日本の為に世界の最先端トピックスを提示し分析解析する大役を担って頂きたいと思います。
                   {アマゾン評価、メイカイ氏から} 
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月27日(木曜日)弐   通巻第6925号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~中国国防大学教科書『戦略学』の改訂版がでていた
  戦略立案からインテリジェンス重視、統一的組織行動の重要性
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 中国人民解放軍の戦略教科書ともいえる『戦略学』の改訂版が国防大学出版社から上梓されていることが分かった。
これは452ページの浩瀚で、2017年版の改訂版。

この『戦略学』の新味はないかと言えば、AI重視、統合幕僚的な命令系統の整合、無人機などの改良と拡充、要するに時代の変化に合わせて軍はいかなる対応をとるべきかが説かれている。

 「情報化」「知能化」「無人化」などのタームがならび、戦争の変化は時代の流れだとして、従来の兵器、システムなどの更新、改廃、組織の改編の必要性などを詳述している。
 習近平のドクトリンという性格はなく、戦争の方針、基本概念などが説明され、従来の陸海空にくわえての戦略ロケット軍、人民武装警察、予備役などの役割と戦時における統一行動の重視、そのための軍の組織改編とその成果なども書かれているという。

 戦略編では、概念、判断、決定、規制、実践、評価などの項目がならび、危機管理扁では、抑止力とその概念、実践、計画、制御、行動、海外での展開など。
 戦時扁では、戦争下の政治工作、とくに中国共産党が思想工作、組織活動などで、いかに戦意を鼓舞し、モラルを維持し、総合的戦略として整合させるかなど主に政治工作が説かれる。
 
 今後の重点としてはペンタゴンアドが解析しているようにAI、ロボット、ナノテクノロジー、バイオ、超音速、無人機ならびに無人システムなどを縷々説明している。    

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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~北一輝と並ぶ昭和維新のイデオローグ=大川周明が甦った
  イメージとはことなり、すこぶる科学的な歴史の考察に溢れる

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大川周明『日本二千六百年史』(毎日ワンズ)
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 思想家、大川周明とは何者だったのか? 
 東西の哲学書を渉猟、とりわけ仏教以前のバラモン教にまで遡及しつつ、『日本精神研究』で論壇へ登場。欧米列強に奪われたアジアの失楽に同情と悲しみを訴えた。
 かれは早くからイスラムへの理解もあった。
 大川は「昭和維新」のイデオローグと世間から解釈され、日本と西欧文明はかならず戦争になる宿命にあり、明治維新後の堕落は国体の本義にそぐわぬ変態社会となったと嘆く。
 人生の半ばで、北一輝「猶存社」への接近と別れがあった。血盟団事件、五一五事件に連座して禁固十五年の判決を受けた。
 大川の歴史観とは二千六百年連綿と続いた日本の皇室伝統の重視にあり、その基盤は「日本書紀」と「大日本史」である。
「古事記」を疎んじてはいないが、重視はせず、また慈円の「愚管抄」を筆法鋭く攻撃した。慈円は天皇伝統は百代で潰えるとするシナの易姓革命にのっとり、わが国と比較したのだが、それを批判したのである。
それゆえに明治のお雇い外国人だったチェンバレンが、天皇崇拝および日本崇拝というも言うべき「新宗教の発明」が「万世一系の天皇という神話だ」としたことも舌鋒鋭く、これを非難した。
 万世一系とは日本民族の永久の発展と繁栄を意味することであり、奈良の正倉院の御物は歴史の宝庫であり、この悠久の蓄積事業という現実をひとつ示すだけで反駁するに事足りるとした。
 日本史の歴史の変換とは「改造または革新」であり、これらの必要は「国民的生命の衰退・退廃から生まれる」と、まるで現代日本に当てはまることを昭和十年代に認識していたのである。したがって「国史の編修は、国民的自覚の所産である」とする。
 日本の建国の理想とは「あまつひつぎのみさかえ、あめつちとともにかぎりなけむ」だ。祖先は全身全霊を挙げて、この理想の確立に邁進したのだ、とする。
 とくに次の文節は重要である。
 「推古朝以来、随唐の文明は、江河を決する勢いを以てわが国に入り来り、天智朝に到りて、制度文物の模範を悉くシナに採り、日本は苑として(さなが
ら)小シナの観を呈するに到った。そしてこの小シナの熱心な歓迎者は、実に吾が天智天皇であった。それにもかかわらずこの英明なる天皇は、吾国を以て決してシナの精神的属国たらしめ給うことがなかった。天皇の御心の喪には、建国当初の雄大なる日本精神が、昔ながらの力強さを以て流れていた。そしてこの精神は、天皇をして百済に対する唐帝国の不義なる圧迫に平然たるを得ざらしめた。天皇は赫として憤りを発し給い、百済の乞いをいれて援兵を派し、刀折れや尽きるまで唐軍と戦わしめた」のである。

 かくいう本書は、大川の代表作のひとつで、往時、五十万部を売ったというから、現在に換算すれば500万部。通俗なベストセラーと比較するのは気が引けるが、『窓際のトッとチャン』なみである。
 大川は北一輝と並んで『危険な思想家』とされて官憲の監視の対象となった。つまり軍が大川らを敵視したのだ。北一輝は二二六事件を首謀した青年将校とは直接の関係もないのに思想的影響を与えたとして死刑になった。大川は東京裁判でA級戦犯となったが、東条の頭をぽかんと叩くなど奇行はげしく、精神病院に入れられて、その後はひっそりと隠棲し著作に没頭、晩年はコルランを翻訳した。
 こうした歴史的経過を後智慧で入力している現代人からみれば、さぞや重症の皇国史観の鼓吹者というイメージがあるだろう。
 その先入観念がつよいために大川本を手にしない読書人も多いだろう。
ところが通読してみると、意外なことに、かなり科学的であり、客観的な資料を夥しく用いて日本の神武天皇肇国いらいの歴史を総攬している。
 とはいえ、一番の力点は、日本精神の鼓舞にある。力みすぎた箇所が、当局の検閲に引っかかり削除を命じられ、ついには発禁処分となった。そのうえ戦後はGHQ指令により発禁とダブルパンチだった。

 大川周明思想の根幹は「天皇とは『天神にして皇帝』の意味である。吾らの祖先は、天神にして皇帝たる君主を奉じて、この日本国を建設した、而して吾国は文字通り神国であり、天皇は現神(あらひとかみ)であり、天皇の治世は神世であると信じていた。いわゆる『神ながらの道』とは、天皇が神のまにまに日本国家を治め給う道であり、同時に、日本国民が神のまにまに天皇に仕え奉る道のことである」。
 そして大川はこう書いた。
「日本に於ては、国祖に於て国家的生命の本源を認め、国祖の直系であり、かつ国祖の精神を如実に現在まで護持し給う天皇を、神として仰ぎ奉るのである。吾らは永遠無窮に一系連綿の天皇を奉じ、尽未来際この国土に拠り、祖先の志業を継承して歩々之を遂行し、吾が国体をしていやが上に光輝あるものたらしめねばならぬ」。

 大川周明は、日本の起源を記紀の神話に基軸を置かないが、「日本の天皇は、家族の父、部族の族長が共同生活体の自然の発達に伴いて国家の君主となり、以て今日に及べる」
 この箇所も官憲の忌避に触れ削除された。
江戸期の学問にしても国学より外来の儒学・蘭学が独自の発展を遂げたことを評価している。幕末の尊皇は褒めているが、攘夷には触れていない。
 その削除部分がすべて復元されて、80年ぶりに全容が分かった。そのため反響も大きく、版を重ねているようでもある。

 特色を挙げるとなると、真っ先に評価したいのは国際的同時性という世界の中の日本という視点で、歴史を大局的に見ていることだろう。
 秀吉の朝鮮戦争は巷間言われる侵略ではなく、切支丹伴天連との闘いであったこと、天草四郎の乱は、背景に宗教とは関係のない要素がたぶんにあること、足利尊氏も客観的に評価していること等だ。
 また源頼朝を英雄として捉え、江戸期における国学の興隆と本居宣長を評価するものの、讃辞は新井白石、荻生祖来、佐藤仁齋あたりに措く一方で蘭学者を高く評価している。
このあたり、皇国史観とはかなりの距離がある。
 さて評者(宮崎)、この本を学生時代に古書で読んだ記憶があるが、国家社会主義の思想書としてのワンノブゼムの感覚しかなかった。
 今回読み直して、すこぶる格調の高い日本史であることを確認したが、同時に、大川史学の限界と誤りがみえた。
 欠陥は下記のような問題である。
 縄文時代の考察が一行もない(当時、考古学は未発達で無理もないが)。
 蘇我氏は仏教を擁護し、物部氏、聖徳太子一門を滅ぼしたのは渡来人、帰化人と組んで「皇命に抗せんとせし者」であり、私的に軍備をととのえていたが、「そは帰化シナ人全部が蘇我氏の反逆の中堅となっていた」のであり、そのために「革新の必要にせまられていた」とし、大化の改新はこの流れが基調にあったとするやや独断的解釈は再考の必要があるだろう。
 そして「(大化の改新の)改革の方針を定めたのは、実に聖徳太子そのひとである」とするが、論理的飛躍であろう。今日の歴史学は板葺宮で蘇我馬子を斬った政変を「乙巳の変」とし、黒幕は中臣鎌足、実践は中大兄皇子、かれらは談山神社の境内にあつまり、南淵塾で密談を繰り返していた。乙巳の変から大宝律令まで、およそ半世紀の時間が必要で、この全体をもって大化の改新とするのが、客観的評価である。
 織田信長を異様に高く評価している(明治以来の維新=善という強迫観念からだろう)。

 間違いもある。
たとえば「有史以前の太古において日本国も闘争の舞台は北方の民・武.アイヌ族 vs 南方の民・文.日本民族」という南北二大勢力の図式化である。「日本は恐らくアイヌ民族の国土であった。日本国家の建設が始まる記述はここから始まる」など根本的な誤謬だが、これも考古学の発達前だから、情報不足であろう。
 足利尊氏の評価替えは注目しておきたい。
「暫く勤皇論を離れて、その人物についてのみ見れば、尊氏兄弟は実に武士の上に立ちえる主将の器であった。尊氏は当時の豪族が最も尊べる名族源氏の門葉であった。彼は弓馬の道に於て当時比類なき大将であった。彼は生死を賭する戦場に於ても、顔色を変えたることなきほど大胆であった」とした。
 復刻された大川の歴史論、現代人はどう読むだろうか?
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)昨日の生放送番組『宮崎正弘の生インタビュー』ゲスト・三浦小太郎氏。テーマは「ウイグルのジェノサイド、大川周明」。
 アーカイブでご覧になれます。一時間四分です。
https://www.youtube.com/watch?v=bbORslzTLuc


  (未来ネット、旧「林原チャンネル」)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月27日(木曜日)    通巻第6924号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~香港脱出は7月31日までに急げ、公務員8500人が離職
   強権発動の香港市民移動禁止「香港移民法」が8月1日施行
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 香港立法府は、国会にあたる。
いまや民主派の議員は排斥されて、中国共産党の傀儡と成り下がった。林鄭月蛾・行政長官は習近平のあやつり人形だ。そのうえ「香港移民法」を可決した。
この法律は、要するに香港からの出国、香港への入国を制限し、いつでも移動する人間を拘束できるという悪法。8月1日から施行される。

 英国はBNO(海外市民パスポート)を発行し、事実上の香港市民の英国移住を容認しているが、多くは英国移住を躊躇う。
理由は英国での居住、とくに就労と住宅の確保が難しいからである。これまで香港からの移住先はカナダ、豪だった。近年、ここにNZとシンガポールが加わってきた。とりわけシンガポールのように専制政治の場所であっても、香港人からみれば東京より移住先に良いと選ばれるのは、金融都市機能を備えており、香港の國際金融の関係者は、東京市場の特性を勘案して、日本を避ける傾向がある。

 そこそこの金持ちはすでに海外へ移住しており、残りは所得不足で、香港を離れられない人たちである。筆者は半世紀前から香港には渡航を繰り返し、知り合いも多かった。貿易会社を経営していた頃、数十人の香港人と付き合ったが、いま、誰一人として香港にはいない。殆どがカナダへ移住した。

 さて新しい動きである。
2020年4月から2021年3月までの一年間で、香港の公務員のうち8500名が離職したことが分かった。「香港政府に忠誠を誓う」という誓約書を強要され、「言論の自由がなくなる」として署名を拒否した香港人が目立つという。

公務員は退職金が保障されており、それらを受け取り次第、諸外国での不動産購入と香港の物件売却を急ぎ、多くが移住の準備を始めたと推測されている。
「香港移民法」は8月1日から施行される。
 合い言葉は「海外脱出を急ごう」となった。
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■ 編集部からお知らせ
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   お知らせ
 来週(5月31日から6月4日まで)。宮崎正弘の連載「中国暴発」が『夕刊フジ』で開始されます。
 ご期待下さい
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)宮崎先生と宮脇淳子先生との異色対談『中国はなかった』を『WILL』七月号で拝読し、何カ所も膝を打ちました。そして二年ほど前に、お二人の出された『本当は異民族がつくった! 虚構国家中国の真実』(ビジネス社)を本棚から取り出して、読み直しているところです。


 二千年変わらない中国の歴史捏造と漢字支配の弱点をあばいた本ですが、まことに中国人というのは、平気でウソをつく面の皮の厚い人だけが成功するのですね。
 (HD生、千葉)

   ♪
(読者の声2)カマラ・ハリス米副大統領が文在寅韓国大統領との握手の後に、明らかに手を洋服で拭いている動画が世界中に拡散。そもそもこの時期、握手すべきではない。それとも彼女はニンニク臭が嫌いなのか。
https://youtu.be/_-in9dBUaAY


(名無しの権兵衛)

  ♪
(読者の声3)米国の我が国への渡航禁止は、いつもの孤立主義と米国ワクチン販売営業とのアメリカン安酒カクテルなのでしょうか。
日本国営放送も今朝は在日米国大使が在日台湾大使館を訪問したことを報道。我が国は東京五輪を好餌として国民分断そして国際孤立に陥れんとする企みに立ち向かう季節が訪れた様子です。
我が国マスコミが看過する先の一つ、香港の民主運動家である周庭女史に関する報道も6月釈放見通しを控えて不活発であり、
https://m.facebook.com/agneschowting/?locale2=ja_JP
でも銅鑼灣和?宵にて周庭女史のポップアップが華々しく飾られ支援を求める様子が紹介されていますが国際世論を喚起する熱量を再興させたくない支那としては、是非とも東京五輪は失敗に終わってもらい追討したくてたまらないでしょう。
我が国マスコミが及ばない更に一つの先であるトルコは、エルドアン大統領とポーランドのドゥダ大統領が共同記者発表、トルコ開発の軍事無人航空機の輸出等安全保障関係強化を合意したようです。
最近のイスラエルの紛争でもハマスは様々な無人機を投じた様子。我が国も半導体問題を解消して軍事優勢のための無人機開発を進める季節ながら、やはり東京五輪共々かかる気運は雲散霧消して欲しくてたまらない勢力の攻勢、増すことはあっても退潮の兆し一向に観られませぬ。
  (熊本護国生)

  ♪
(読者の声4)宮崎先生の新刊『WORLD REEST 2021(ビジネス社)』を読み終えました。
 大胆な予測が並びますが、仰言るようにイーロン・マスクが高転びに転ぶというのは、はやくもあたりですね。ゾンビ中国がなぜ、まだ生きながらえているか不思議に思っていたのですが、ウォール街のファンドが中国株を買っていること、目から鱗が落ちました。やっぱりバイデンのアメリカは中国と裏でずぶずぶ関係なんですね。御著者を読んで納得がいきました。
  (TY生、茨木)

   ♪
(読者の声5)通巻第6923号、読者の声(1)にて、「五輪は中止?」の投稿がありましたが、開会まで2ヶ月を切ってしまった現在、もはや Point of No Return を超えてしまったと感じます。 
小生少し心配しますのは、かかる不人気、不支持の五輪開会式に、天皇皇后両陛下は、ご臨席されるのでしょうか? 五輪は強行しても、開会式はやるべきでないと思います。 
(KI生、尼崎市)

  ♪
(読者の声6)アメリカの国勢調査局の報告(NHKから)では、2014年に白人62.2%。ヒスパニック17.4%、黒人12.4%。アジア5.2%。その他2.9%。
 それが、2060年には、白人43.6%、ヒスパニック28.6%、黒人13.0%、アジア9.1%、その他5.7%になると予測している。
 意外なのは、20年ほど前までは、一千年後のアメリカは黒人国になっており、アメリカインディアンのように、白人は歴史教科書から消えるだろうと言われていた。
 それが、黒人はほとんど停滞。
 父がスペイン人、母が現住民が始祖の、ヒスパニックが人口増加している。宮崎先生に、その理由をお聞きしたいものです。
   (斎藤周吾)
 
   ♪
(読者の声7)自衛隊による接種第1回目 モデルナ
 素人的な区のアレンジした接種会場より国軍がコントロールした接種のほうがよほど信頼できる。要するに日本の首相以下政府、議会、官僚、財界、マスコミなど一切信用できない。
まるで衆愚政治であり銭儲けなら会社を支那に売ることは平気。僕は日本人として一切信用しない。アホみたいにアメリカ人をスタッフに選んだガースー!
一体、日本は誰の国だ?
僕が唯一信頼する日本の組織は国軍たる自衛隊だけだ。<信なくば立たず> なさけないことに自衛隊しかまともに信頼できる組織は日本にひとつとしてない。
見事な自衛隊の人流裁き、色分けする行列。そして見事なまでにベルトコンベアーの如く各々の関所を通り医者の問診。注射。2回目の予約など 結局全て終わって中で約30分。
自衛隊の皆さんに<ご苦労様><あのパソコンダウンは暑さのためであって自衛隊さんのせいではない。でもあの事故でも僕は予定より早く入場できた。
ほんとうに自衛隊こそ最高の組織で感謝感激だ。
   (AO生、世田谷)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月26日(水曜日)    通巻第6923号
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 ワクチンで台湾を揺さぶり始めた中国
  国民党は「中国製ワクチンを受け入れろ」、庶民は「とんでもない」
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 「武漢肺炎」と台湾の自由時報などのメディアは明記している。日本は「新型コロナ・ウイルス」という曖昧な語彙で大手メディアは統一しているが、台湾は断固として「武漢肺炎」という表記を維持している。

 防疫に優等生といわれた台湾で急拡大したのは中華航空の国際線パイロットが感染して持ち込んだからとされ、5月15日からは警戒レベルを「レベル3」に挙げた。
 「この措置を6月14日まで延長する」と保険部は記者会見した。

 台湾の武漢コロナ感染者は5000名に迫り、死者は少数に留まっているが、ワクチン不足が問題となって、台湾のメディアは連日大きく報道している。
 台湾は2300万国民、確保されたワクチンは現時点で70万本、6月末までに200万本が調達されるという。

 野党国民党は蔡英文攻撃に、これを利用し始めた。
 「中国製ワクチンを受け入れよ」「われわれはワクチンが必要だ」と言い出したのだ。
 蔡英文の支持率も急に下がっているタイミングに便乗した形である

 呼応して中国は「台湾にワクチンを提供する用意がある。医療チームも派遣することを検討する」とインドに続いて、ワクチン外交で台湾を揺さぶる戦術にでた。
 台湾の反応は「中国製ワクチンは効かない」という声が代弁するが、大手メディアは中国資金が入った親中派が多いため、国民の拒絶感情はなかなか表沙汰になりにくいようである。
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黒人の白人差別が激化
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 バイデンの就任以来、アメリカの人種差別が激しくなった。人種差別は人種の平等を目指すはずなのにバイベン政権では黒人を優先して白人やアジア人を差別し蔑視する傾向が顕著になり、人種差別をなくすのが目的だったのにBLM とANTIFAは反共和党のサヨク政治団体と化し、さらに黒人が白人を差別するようになったのである。
バイデン政権が黒人運動の暴発を許しているためアメリカの伝統的一般家庭の存在を脅かすまでとなり、白人やアジア人、ラテンアメリカ人などが差別される社会になった。
 BLMが暴動、放火、掠奪を繰り返しても民主党政権はすべてを不問にしたため、黒人団体が政治力を発揮しはじめ、二週間前には遂にBLMの「7箇条の要求」なるものを発表した。
その主張とは、トランプを有罪にせよ、トランプを永久に政治から追放せよ、トランプを支持した共和党議員を全員免職にせよなどの呆れた主張だった。バイデンはこんなBLMの暴言を放任している。
最近のバイデンは自分が大統領であるような態度を取っているがが、逆に彼がハリスやサンダースなどの極左翼にコントロールされた案山子であることが明らかになっている。
 先週21日にシカゴのLori Lightfoot市長が執政2年目を祝う記者会見について、新聞記者からインタビューを受けることについて「記者会見の優先順序を皮膚の色で設定し、白人記者を後回しにする」と発表した。
明らかな白人差別である。

 市長の白人差別発言のあと、シカゴトリビューンのラテン系新聞記者のGregory Pratt氏が会見許可を取得した後で市長の白人差別の発言について再考を求めたところ、市長のプレスオフイスは差別発言の撤回を拒絶した。
それを聞いたPratt記者は、自分が有色人種だから市長との会見許可を貰った、しかし自分は市長が人種差別発言を撤回しないことに抗議して会見を拒否すると発表した。
このニュースが出た後、ハワイのTulsi Gobbard国会議員(共和党)はLightfoot市長の発言は明らかな白人差別のレイシズムであるとして市長の辞職を要求した。
その他の共和党議員や共和党系の新聞社もLightfoot市長の人種差別発言を激しく批判した。
するとLightfoot 市長はこれに対し「これまで新聞記者は圧倒的に白人と男性が多い。私は黒人記者が少ない不平等を是正するのだ」と弁解した。
民主平等(Equality)とは人間の能力、価値、機会、行動、思想、発言などの平等である。それなのにLIghtfoot市長は「黒白記者の数の平等」を主張し、白人が多すぎるから黒人を優先するとしたのである。こんな言いがかりが通るなら政府や国会、軍隊など全ての公共場所で黒白、男女、LGBT、年齢差などで数が同等でなければならないと言った、とんでもない事になる。

 バイデン政権は黒人グループのさまざまな不合理に反対できないばかりか自分から黒人の白人差別を容認する政策を推進している。
アメリカではこの一ヶ月の間に20州の共和党州の法務長官が、バイデン政権の教育部が推進する「小学校の教育カリキュラムにCRT(Critical RaceTheory、人種差別論)を入れる政策」に反対する抗議文書に署名した。このCRTと呼ぶ人種差別論は、アメリカだけでなく南アフリカやその他の国でも論着されていた白人優越の人種差別論で、その根本は世界の白人人種が有色人種を
差別し酷使してきた歴史の陳述である。教育部はのCRTを元にしたアメリカの歴史を全国の小学生に教え、アメリカは開国以来黒人奴隷を使って発展してきたといいった「白人の原罪」を小学生に教えこもうとしているのである。
興味あることにCRTを小学生に教えようとする教育部のカリキュラムに反対しているのは白人だけでなく、黒人も反対しているのだ。
白人の反対理由は、「白人の罪悪感」を小学生に教えようとする黒人の陰謀に反対し、黒人の反対理由は人種の差別意識がない子供たちにわざわざ学校で差別意識を教え込む愚劣さに反対している。
 
 サヨク政治家はCRTとはアメリカの白人と奴隷の歴史的立場から人種差別を分析し解釈すると説明しているが、煎じ詰めれば「白人の原罪」を子供に教える黒人運動団体のBLM主張に他ならない。
それを容認するバイデン政権の目的とは、黒人が一人でも多く民主党に加入するよう黒人優先を推進し、共和党を白人優越主義者でレイシストと断罪して将来の選挙に勝つという戦略である。
サヨク参謀が推進する間違った「白人の原罪」政策の結果、アメリカは人種差別を無くすことではなく黒人の白人差別を容認する政府となった。
バイデンはサヨク参謀の案山子にすぎない。テレプロンプターで「大統領の意見」を読むことしかできない。
                  (アンディ・チャン氏は在米評論家)

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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)アメリカは日本への渡航中止勧告をだしました。これで東京五輪は絶望的になったのでは?
  (JJセブン)

(宮崎正弘のコメント)しかし、一方でブリンケン国務長官はイスラエルへ飛び、バイデン大統領は「ひきこもり」をやめて、初外遊はジュネーブ。6月16日にプーチン大統領とそこで会うことになりました。
 東京五輪開催かどうか、決断のタイムリミットはいよいよ迫りましたが、永田町には緊迫感が欠如しています。

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(読者の声2)本日(26日)、未来ネット午後四時からの生番組のお知らせです。
好評の「宮崎正弘の生インタビュー」第九回。今回のゲストは評論家の三浦小太郎氏です。テーマは「ジェノサイド、アジア主義、そして大川周明」の予定。
 https://www.youtube.com/watch?v=bbORslzTLuc

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(読者の声3)台湾との友好行事が次の記事のとおり開催されるようですので、謹んで紹介申し上げます。
https://taiwanfes.org
台湾フェスティバルTOKYO、6月17日~20日に上野公園で開催 ビアガーデン、フルーツフェアなど2021年5月24日
一般社団法人台湾を愛する会は、6月17日から20日まで、上野恩賜公園で「台湾フェスティバルTOKYO2021」を開催する。
今回が7回目の開催で、今年は台湾ビアガーデンや日本出荷第一便のマンゴー、産直即売のライチなどを取り扱う台湾フルーツフェアなどを実施する。
このほか、杏仁ミルク、カラスミソーセージ、筒蒸しおこわ、豆?ステーキなど、話題のグルメも提供する。入場料は500円で、事前予約の場合は台湾「GIANT製」シティバイクTENや厳選土産などが当たる抽選に参加できる。
また入場者には台湾製マスク1枚をプレゼントする。
   (熊本護国生)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月25日(火曜日)弐   通巻第6922号
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ビットコイン市場から5000億ドルが蒸発した
  中国、規制強化、取引停止措置はデジタル人民元最大の障害となるからだ
*************************************

 五月第三週(5月17日~22日)、ビットコインは4万4000ドル台から3・2ドル台へ30%の暴落を示した。5月24日の終値は39967ドルだった。
 テスラがビットコインでの支払いを拒否するとしたことが切っ掛けになり、世界の暗号通貨市場から5000億ドルが蒸発した。
 イーロン・マスク(テスラCEO)への批判が巻き起こった。

 中国人民銀行は取引停止を発令し、また「米国FRBが同様の措置に出るかも知れない」(FT,5月24日)。中国の国家発展改編委員会が命じた取引所の閉鎖は「電力消費が甚だしく、火力発電のフル稼働はカーボンゼロの目標達成を困難とする」等と理由を挙げたが、ホンネはデジタル人民元最大の障害となるからだ

 国務院は「個人と社会のリスクがある」とし、中国人の投機熱を冷まそうとしているが、世界のビットコインの70%が中国人。現在「65%となった」(サウスチャイナ・モーニングポスト)と砂漠に水を撒く効果しかなかった。

 同時に中国国家発展改編委員会は鉱物資源の価格高騰に関して調査を開始するとした
 中国のレアメタル市場は投機色が強まり、不法行為、偽情報、価格調整が顕著となっている。
とくに石炭、鉄鉱石、銅、アルミニウムがカルテルによる値上げに直面している。

 ビットコイン急落と反比例して、金(ゴールド)価格はじわり騰勢にある。また金回帰が目立つようになった。
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~一空挺隊員が30年にわたって勤務した自衛隊活動の国内外の記憶
拉致被害者奪還という最初の志をとげられなかった無念が行間に滲み出て

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飯塚泰樹『平成の自衛官を終えて  ーー任務、未だ完了せず』(幻冬舎)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 現場の体温を感得できる。著者の真摯な人柄が同時に伝わってくる。
 本書は「一空挺隊員が30年に亘って勤務し、国内外で活動した記憶」を書き留めたものだが、自衛隊に於ける様々な活動のプロセスがじかに伝わってくる。
 また外地での他国の軍人たちの交流を通じて、日本との国防認識の差、それこそ軍隊という存在に対しての国民の認識、その彼我の差が浮かび上がっている。
 そういう意味でも貴重な体験談である。
 随処に、沸き出ずる愛国の情念が点描され、とくに拉致被害者奪還という最初の志をとげられなかった無念が行間に滲み出ている。家族会の増元さんを講演に招こうとしたら、なぜか実現できなかった。
隊内の官僚主義の壁も伝わってくる。背広組の跋扈があるのだ。
 著者はふとした切っ掛けで自衛隊に応募し、それから「二等兵」として初歩からの訓練を受けながら、勉強を続けて米国へ留学か実現できた。米国での失敗談も面白い。
 その後、海外派遣で自衛隊は積極的に各地へ派遣されるが、イラク、ハイチ、ジブチの事情も、メディアでは伝えられなかったことが多く、なるほど現地ではこういうことだったか、と思った。
 ジブチといえば、海将退役の大塚海夫氏が、自衛隊出身初の大使でジブチへ赴任中だ。評者(宮崎)とは前からの知り合いなので、新任大使とは赴任の前々日にばったり靖国神社であって、武運長久を祈ったこともあった。
 とくに著者が派遣された台風被害のレイテのことにページをめくるのももどかしい思い読んだ。理由は数年前に高山正之氏らとツアーを組んで、フィリピンの戦跡跡を慰霊に廻ったことがあるからだ。
レイテの諸箇所、タクロバンでは弐泊した。激しい戦闘のあった各地に慰霊碑や石碑が残ってい、草を掻き分けて発見し、花を供え、焼香してきた。それ故、台風被害のレイテ派遣の模様を、わがことのように感じたのだった。

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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)ネットテレビ「WILLオンライン増刊号」です。
https://www.youtube.com/watch?v=bwrCaPBbapQ
 宮崎正弘さんが、「中国という国はなかった」「中華民族とはフィクションである」と解説(15分ほど)の番組です。
 併せて明日発売の「WILL」7月号で宮崎さんと宮脇淳子さんとの対談が掲載されております。
   (WILLオンライン)

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(読者の声2)26日(明日です)、午前11時から一時間番組「フロント・ジャパン」は、ホスト佐波優子さん、ゲスト宮崎正弘さんでお送りします。
テーマは「WORLD RESET 2021」の予定です。
  (日本文化チャンネル桜)

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(読者の声3)ブータン危難との貴メルマガ記事に接し日印合力して支那外征の要を痛感。
さて、さうなれば日本として憲法改正また軍法の如何を論ずるべきものと愚考致します。
仮に現代憲法でも終局裁判所を最高裁とすれば軍事に限定した法廷は可。されど、そのための法曹を養い確保するは資源に難あり。日本陸海軍にても軍外から任用した法官を当てていました。
軍政も同様に終局裁判所を裁判所とすれば、戦前の憲兵と同じ権限を自衛官が行使できますが、現状は少子化IT高度化の時節柄、新規行政組織構成資源が不足しておるように愚考致します。
もちろんサイバー攻撃など認知戦争分野の戦力高度化優先という文脈に基づきますと、かつての陸海軍に並ぶ大官衙を築くは国力として難しいように存じます。
したがって軍法軍政と憲法改正は別次元。そもそも戦場で裁判を行う訳ではありません。
現代憲法における警察官による不法者射殺事件裁判でも警察官が犯罪者とされた例はありません。自らの行いが適法か否か悩むことは、死命を制するだけの権限を与えられているからこそ当然であり、軍法会議とは何の関係もありません。
 聖上が憲法を規定しうる至高唯一の存在であり、これを担保するが軍隊であることは明確ながら、軍隊が法の外にあり終局裁判所の司法に服さない訳ではなく、仮にそのような法社会であれば、党の軍隊を保持して憲法に掣肘及ぼす輩現れるは必定。戦後の容共期にあって憲法に軍隊を制限した理由には、憲法に基づくと詐称する議会政権党による匪賊的軍事行政すなわち共産革命を許すまいとする高邁な意志が働いた一面もあったやに愚考致します。
 現代憲法改正の難事たる由縁は、如何に赤き魔手及ばざる仕組とするかにあり。国史としては聖上護持を唯一の任務とする武門あればこそ成し得ますが、徒に武門を建てるのみでは真逆の企みに荷担しないよう如何にすべきか、いま一度国史を仰ぎ再考が求められております。
 なお緊急事態の法外義挙において報われるは国運に寄与する犠牲のみであり、聖上が法を法たらしめる至高唯一の存在であることだけが報いを担保できるものです。
 幕末においても末尾ご案内申し上げますように、官軍方の義挙全てが法規のとおり裁かれたものではなく、しかしそれ故歴史に芳魂残りたる由縁こそ思い出されるべきと愚考致します。
神戸事件
https://shuchi.php.co.jp/rekishikaido/detail/4621?p=
堺事件
https://www.sankei.com/smp/west/news/140112/wst1401120079-s.html
  (熊本護国生)

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(読者の声4)貴誌に書評のあった仲村覚氏の沖縄本に関して、ちょっと思い出したことがあります。
 2年ほど前、那覇の県立博物館に行った時、学芸員から沖縄の縄文遺跡から北海道の昆布が見つかったと伺った。
縄文時代から北海道と沖縄の交流があったとのことです。
(MT生)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月25日(火曜日) 通巻第6921号 <前日発行> 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~南シナ海の人口島の二の舞、中国が侵略して「わが国だ」と開き直り
  ブータン国境に中国は町を建設し、数百が暮らしているゾ
*************************************まずはブータンの地図をご覧頂きたい。

 北西部と北部の二ケ所、それも山岳地帯のかなり広範囲がブータンの実効支配及ばず、中国が侵略している土地である。
 『ジャーナル・オブ・フォーリン・ポリシー』によれば、ギャラプハグという場所に、中国は「町」を造成し、すでに数百人が住んでいるという。小さな発電施設、二つのビルと通信施設、倉庫とおぼしき建物があり、軍、警察、土木関係者らが滞在しているという。
https://thecjfp.com/category/regions/south-asia/

 この情勢を危惧するブータンはもちろんだが、インドが対応を迫られる。ブータンはインドの保護国と言って良く、国家安全保障をインドに委ねているからだ。
 中国とブータンの国境は470キロに及び、ブータンだけでは警備も不可能な上、近年は、中国の商売人が冬虫夏草を盗みに入り込む事件が絶えない。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)古代よりの歴史を国体として奉ずる国民は、その政にてしばしば強靭なる復原力のある貴メルマガのエチオピア支那離間記事より感得致しました。
エチオピアは古代キリスト教(オルトドクス。オーソドックスの意か)を奉じ、またキルギスはマナスという世界最長口承史伝を大統領就任式では誓約対象としています。
我が国も憲法改正は即ち古事記はじめ日本古代史より歩み出すべきながら、これに関して不思議な方面から漂う薫香ご紹介。
朝日新聞には潔よき隠遁願うのみ、同出版の文学賞いよいよ終焉を迎えましたが、その受賞者たる森山光太郎氏、卑弥呼と呼ばれた少女という作品にて、卑弥呼論争に終止符を施しつつあります。

同氏作品が自社商品ながら朝日各社が喧伝に注力せず等閑視である由縁ですが、魏の力を頼む卑弥呼連合と、実在を前提として描かれます。
神武軍との争いを描いております。同氏は恐らく末尾記事のように、メルマガ主筆の古代史一人一党主義に甘えた論子が通読を怠る事績にも通じておられる様子。多くの遺跡が神武方或いはこれに関わった方が主であります。
一方、支那様式採用と共同統治の痕跡残るは卑弥呼方とする史的地平線から確かに論じて下さる方面から発展していくことでしょう。
国民分断の火種探したる思想論争から脱却した確かな古代史研究こそ令和御代に栄あれ、と願うばかりです。

以下は佐賀新聞の報道から。
https://www.saga-s.co.jp/articles/amp/496714
 「九州?近畿?最大の謎に挑む シンポジウム「邪馬台国の今」
 高島忠平氏 三角縁獣神鏡は中国未出土/七田忠昭氏 吉野ケ里は壮大な空間意識/藤田三郎氏 都を作る地盤、大和にあった
(3/6佐賀新聞)邪馬台国論争が残る「吉野ケ里遺跡」と「唐古・鍵遺跡」の両面から議論を交わした記念シンポジウム=佐賀県立美術館ホール
邪馬台国はどこにあったのか-。古代史最大の謎に迫るシンポジウム「邪馬台国の今」が2月、佐賀市の県立美術館で開かれた。九州説と近畿説それぞれの立場から、「吉野ケ里遺跡」と奈良県の「唐古・鍵遺跡」の発掘を手がけた専門家が、最新研究を踏まえて邪馬台国論争を解く鍵を探った。
【パネリスト】藤田三郎氏(奈良県田原本町埋蔵文化財センター長)
七田忠昭氏(佐賀城本丸歴史館館長)
高島忠平氏(佐賀県芸術文化協会理事長)
【コーディネーター】内田信子氏(学校法人旭学園理事長)

内田 吉野ケ里フィーバーから30年。当時、私はサガテレビの記者だったが、魏志倭人伝、邪馬台国、卑弥呼という三つのキーワードのパワーはすさまじかった。当時の思い出を。
高島 これでやっと近畿説と対等に戦えると感じた。魏志倭人伝の記述と極めて符合する遺構のまとまりで、(弥生時代研究の権威)佐原真さんに裏付ける発言をしてもらって一挙に盛り上がった。
七田 新聞社の記者たちが邪馬台国と結びつけ、何とか遺跡を残そうという気持ちがうれしかった。これで遺跡が残るなと感じた。
藤田 巨大な遺跡を保存するのは難しいと実感していたので、吉野ケ里はすごいインパクトだった。遺跡全体を保存する道が開かれた、最初のケース。きっちり前向きな波に乗せていく力が重要だと思った。

内田 現在の邪馬台国論争を整理してほしい。
高島 今日の邪馬台国論争には三つある。「九州説」、「近畿(畿内)説」、そして九州説から出てきた「東遷説」だ。日本の考古学は近畿説が主流であり、九州説は傍系的と位置づけられている。
(近畿説の裏付けとされる)三角縁神獣鏡は、卑弥呼が使者を送った巍の年号が銘に刻んであった。だが、三角縁神獣鏡は中国では1枚も出土していない。
 また、弥生時代には各地に独自の政治勢力、王権が成立していた。そこで、出雲や筑紫などの勢力が倭国を作り、奈良に都を置いたという考え方が出てきた。
 一方の九州説。まず、環壕集落に中国の影響が色濃い。戦略物資である鉄を輸入・流通させるシステムは九州・山陰が主体で、そこに近畿は組み込まれていない。さらに、九州は圧倒的に国際性が高い。

内田 唐古・鍵遺跡や吉野ケ里遺跡から出土した建物について聞きたい。
藤田 なぜ弥生時代に、大きな柱、それもケヤキにこだわる必要があったのか。それは、王権のルーツになるような神聖な柱だったからだろう。いろんな集落に大型建物があるわけではなく、象徴的に建てられたと考えられる。
七田 吉野ケ里の北墳丘墓と祭壇は、ほぼ南北の線で結ばれている。南北線に沿って都城が作られた、長安の考え方が入ってきたのではないか。
 その南北線の延長線上に普賢岳がある。普賢岳は火の山、火の鳥。つまり南に朱雀という、壮大な空間意識の元に作られている。

内田 邪馬台国はどこにあったのか。何が出てくれば決着するのか。
藤田 まずは卑弥呼がもらった金印だろう。
なぜ畿内が重要かというと、その次の時代を考えないといけないからだ。大和政権がどうやって成立していったかが、邪馬台国を解く鍵だ。
広大な奈良盆地の生産力がポイントになる。巨大な環濠集落を作るだけの土木技術、労働力の投下、これが次の政権、都を作る力になっていく。それを支える地盤が、大和には充分あった。邪馬台国は奈良盆地の「南和」地域だろう。纏向遺跡も含めた10キロ四方くらいの範囲と考えている。
 七田 やはり金印。さらに銀印も10個もらっている。私は邪馬台国を大きく見るか、小さく見るかだと思う。実は巨大な国ではない。農業生産に適した、鉄も入る、中国の文物も入るという国だっただろう。
 高島 もうひとつの鍵は「封泥」だ。贈り物は必ず授けた者の前で開かれた。封泥という特殊な粘土で封じられており、そこに皇帝爾印と印刻がある。封泥のかけらが出てくれば、そこが卑弥呼がいた場所と特定できる。吉野ケ里発掘調査があらためて始まるので、この封泥か金印が出てくるのではないかと期待している。

=基調講演要旨= 
■唐古・鍵遺跡と邪馬台国 ──王権シンボル、巨大ケヤキ
奈良県田原本町埋蔵文化財センター長 藤田三郎氏

奈良盆地には弥生時代の遺跡が600ほど存在する。この中で拠点となる遺跡は11カ所。その一つが、唐古・鍵遺跡だ。周辺を束ねる遺跡であり、半径2キロの範囲を含めて唐古・鍵遺跡群と呼んでいい。直径400メートルを囲む多重環濠集落で、環濠はいったん埋められたものの、再掘削して弥生時代中期から古墳時代にかけて維持された。
 環濠の目的は防御だが、洪水対策でもある。水を集落の外に流し、平和時は運河として機能した。環濠からは直径60センチの巨大なケヤキが見つかっているが、貯木した大型建物の柱材だったと考えている。実際、大型建物が2棟見つかった。ケヤキの柱の1本は直径83センチと日本最大級だ。
 古墳時代に入ると、ケヤキは王権のシンボルになる。その王権のルーツとして、ケヤキを使った建物の意味は非常に重要だ。
 唐古で1番有名なのは、「楼閣」が描かれた土器だろう。かけらを合わせると、2棟の楼閣と、1棟の大型建物が描かれていたと考えられる。
中国・漢代の「画像石」には、ふたつの楼閣を一対にした建物が描かれる。つまり、この時代に中国的な物が存在していたわけだ。
つぼなどに龍の文様や意匠も見られる。龍の意匠は西日本各地から出ており、大陸から西日本を通って大和に至るルートが確保されていたのが分かる。
唐古からは、中が空洞の奇岩「褐鉄鉱」に収めた翡翠勾玉も見つかった。褐鉄鉱の中の粘土を取り出し、二つの勾玉を入れていた。これは弥生時代でも最大級の翡翠勾玉で、生命の象徴とされる翡翠勾玉をここに入れる行為は、かなり重要な遺物であると示す。
唐古から4キロの位置には、纏向遺跡がある。時代が進んで中心が移り、唐古は補佐へと変わる。纏向遺跡は計画的に出現し大和王権が誕生していく場所になったと読み取れる。

■吉野ケ里遺跡と邪馬台国 
色濃い中国の影響  県立佐賀城本丸歴史館長 七田忠昭氏
 倭人伝は「南、邪馬台国に至る、女王の都するところ」と記し、長官の「伊支馬(いきま)」と、3人の次官がいたとある。つまり、長官がいる宮殿と、日本全体を収める倭国の女王卑弥呼の宮殿、その二つが近くにあったと推定できる。現代に置き換えれば、同じ東京都に政府と、都庁があるようなイメージだ。
 卑弥呼の宮殿は、宮室や物見やぐら、城柵が設けられ、武器を持った兵士によって守られていた。倭人伝に書かれたものが、吉野ケ里にはそろっている。
 吉野ケ里の祭祀空間である「北内郭」を真ん中で割ると、夏至の日の出と冬至の日没を結んだラインと重なる。上から見ると、日本には例がないような幾何学的な、丸と四角の合体形だ。道教の基本理念「天円地方」の影響と考えられる。
 九州北部の環壕集落では城柵の一部が外側に飛び出す形式が見つかるが、その内側に物見櫓が立っていたのは吉野ケ里だけだ。
 倭の使者たちは中国の都市を見て驚き、自分たちの集落にも取り入れようと思ったはずだ。吉野ケ里の南内郭の正門の両脇には、二つのやぐらが立つ。これは、中国の門「双?(そうけつ)」を見た人しか作れない。食い違い門も、環壕を盛り上げて、中国に似た雰囲気を作り上げている。
 防御を第一義にしたわけではなく、自分たちの力を示す意味があったと思う。外環壕の出入り口の突出した形や、食い違いの鍵型も中国で見られる特徴だ。
 また中国の宮城の配置は皇帝が東にいて、臣下が西に位置する。これが紀元後は、北に皇帝、南に臣下へ変わる。ところが、奈良の纏向遺跡は東西が軸だ。
 卑弥呼は、倭国が乱れた時代の女王。吉野ケ里周辺から首長墓が確認されないのは、首長から互選された有力者が任期中に吉野ケ里遺跡で政(まつりごと)を指揮し、亡くなると出身集落の墓地に戻って埋葬されたからだろう」(引用止め)。
    (熊本護国生)


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(読者の声2)宮崎さんの新刊『WORLD RESET 2021』(ビジネス社)を早速読了いたしました。都内の書店では土曜日から販売していました。
 内容は多岐にわたっておりますから読み解くのに時間がかかりましたが、ムカイダイス女史の警告を受けて国防に力を入れること。ケント・ギルバート氏の提言のように日本を立て直すこと。
日本はコロナ禍を奇貨として30年の経済停滞を根幹から建て直し、国防を充実させて実際の戦争、ハイブリッド戦争に備える、教育と基礎研究にカネをかける、ことが大事と考えました。  
  (AO生、伊豆の国市)

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(読者の声3)貴著新刊『WORLD RESET 2021--大暴落に向かう世界』(ビジネス社)を大変興味深く拝読しました。
 コソボが、エルサレムに大使館を設置したとの情報は知りませんでした。あのコソボがという気がしますが、ハシム・サチ大領領が有罪を認め収監されたことも初めて知りました。
ハシムを日本政府は訪日招待し、犯罪者と協力関係を結んだのが十数年近く前のことだった。ハシムの素性はわかっていたはずなのに、わが外務省も困ったものです。
   (MM生、品川)

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(読者の声4)虎ノ門ニュース2021.5.24で、竹田恒泰氏は、戦後の承久の乱というのはおかしい。戦前の承久の変と再考すべきだという。
 拙項を見る読者は、乱と変の違いくらいは熟知しているので、説明はしません。竹田氏は明治天皇五世孫であるから、御説ごもっともである。
 氏の説明では、『増鏡』を引用し、承久の変で、総大将の北条泰時が父である北条義時の命で、もし上皇が、矢弾の飛び交う先陣に現れれば直ちに降伏。そうでなければ攻めよとある。上皇方も、鎌倉幕府攻撃を大義名分とせず、北条支配に矛先を向けている。
トランプ元大統領が、中国に敵対するのではなく、共産党の習近平周辺に矛先を向けたのと同じであろう。
 やはり上皇自身は、旗色が悪くなった時、助かると思うと、主戦論者を閉め出し、御所に閉じ籠もった。兵法で言えば、鎌倉方は敵に逃げ道を与えて、巧遅をせず拙速に勝とうとする、欠囲の攻城である。
   (斎藤周吾)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月24日(月曜日)    通巻第6920号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~中国が建てて寄付したAU本部からデータが北京に流れていた
  アフリカの大統領官邸、国会、外務省、警察本部ビルを中国が建てる理由は?
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 パプア・ニューギニアの国際会議場は中国が建設して寄付した。APEC国際会議のホスト国になっても、ポート・モレスビーにはろくな会議場がなかったからだ。いざ会議となると習近平のお泊まりになった超一流ホテルは、中国が会期中、全館を借り切り、玄関には朱色の中華門を建てた。

 フィジーの首都はスパ。大統領官邸の修復工事を中国が寄付した。大学のキャンパスに孔子学院を開校した。パプアもフィジーも台湾と断交した。

 アフリカ諸国において中国の「活躍」はもっと凄いことになっている。
 「マスク外交」「ワクチン外交」そして「政府ビル寄付外交」である。
 モザンビーク、シエラ・レオネ、ウガンダ、ケニアの外務省本部ビルは中国が建てた。多くが寄付、もしくは無利息融資である。
 大統領官邸、警察本部、外務省ビルが中国の寄付対象。ほかに国際会議場などは、国際会議に併せ、中国礼賛の国際会議となりそうなら寄付する。

 2021年、エチオピアの首都アジスアベバにはAU連合本部の立派なビルが建って、中国の寄付だった。合計二億ドルだったという。後日、FTや『ル・モンド』の報道によれば、データが「技術的なミス」で中国に漏れていたことが分かった。

 2021年5月13日、王毅外相はアフリカ諸国訪問の旅でコンゴ民主共和国にも外務省ビル建設を約束した。
5月22日、突然、この国の火山が噴火した。ニーラゴンゴ火山噴火で、溶岩はゴマ空港近くにまで達した。東北部イヴ州に位置する。

中国の今後への異常な肩入れはモブツ独裁時代からで、大統領宮殿、モブツ庭園のほか、国立競技場、便ゲラ鉄道を建設支援した。理由は、コンゴがレアメタルの宝庫であり、とりわけコバルト鉱床は世界一である。


 ▲独裁国家は中国と馬が合う

 ムガベ独裁だったジンバブエの国会議場は6階建て、中国が1・4億ドルを投じた。ジンバブエの法定通貨は人民元である。
ザンビアの首都ルサカにも国際会議場を建てた。
 エチオピアには「アフリカ疫病対策センター」(CDC)を中国が8000万ドルを投じて建築される。昨師走に起工式を行った。仏紙『ル・モンド』は、「ゲノムのデータが中国に筒抜けになるだろう」と書いた。 

 欧米は、これらの中国の寄付外交には特色があり、第一に支配階級への賄賂、また中国側へのキックバックが常識。第二に外務省などを狙うのはデータ盗取が目的であることだと分析している。

 ところで、中国にのめり込んだかに見えたエチオピアは5G通信網の契約をボーダフォンを基軸とする日英コンソシラムと決め、中国のファーウェイ、ZTEを排斥した(ウォールストリートジャーナル、5月22日)。日本は住友商事が投資会社の三割出資して加わる。エチオピアは人口1億強。電話普及率はまだ四割、商機ありと睨んだのだろう。
 しかし、中国を袖にしたエチオピア、なかなかやりますね! 
   
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号に書評のあった仲村覚『狙われた沖縄 ──真実の沖縄史が日本を救う』(ハート出版)には、沖縄の言葉が日本語だという証拠がいくつもあるということですが、この本には「那覇」の意味はでているのでしょうか?
 「那覇」というのは「きのこ」の意味があると聞いています。船乗りが那覇の入江にあるキノコのような岩を目印にしていたというのです。
 実は私は九州福岡の農村の出身ですが、父の世代の人たちが、シイタケのことを「ナバ」と呼んでいました。つまり「那覇」と同じなのです。
 海から遠い九州農村の言葉と、海に囲まれた沖縄の言葉がつながっている。素晴らしいことですね。沖縄は日本なのです!
   (田中秀雄)

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(読者の声2)武漢ウィルス対策の稚拙に、「日本の政治家は馬鹿か」という声があります。しかし、政治家の優劣をとやかく言う前に、正確な総合的な情報収集が行われていたのかが、問題です。
 現在の日本の政治制度の前に、官公庁の組織のズサンさがあると思います。GHQが真っ先に解体したのは、「内務省」でした。
そう、「内務省」を創設してあらゆる情報の収集と分析して、最善の政策、下策の政策を政府に提案すれば、内閣は正確的確に行動が取れたと思います。今からでも遅くないので将来のためにも、早急に「内務省」を創設すべきです。
(林文隆)

(宮崎正弘のコメント)創設というより「再生」ですね。アメリカでいうNSAでしょうか。内務省の復活は高山正之氏がとくに声高に主張されています。初代内務卿は大久保利通でした。

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(読者の声3)三島研究会の今後の公開講座の予定です。
(1) 神立尚樹さんと迎えて
日時 5月27日(木)18時~
会場 アルカディア市ヶ谷
講師 神立尚紀(こうだちなおき)氏
演題 私の会った零戦パイロット達の素顔
参加費 一般2千円、会員1千円
講師略歴 昭和38年生。カメラマンとして報道に従事する一方戦史取材に尽力。

(2)関健氏をむかえて、
日時 6月25日(金)18時~
会場 アルカディア市ヶ谷
講師 関健(せきけん)氏
演題 自刃の思想
講師略歴 昭和23年生。松本市で病院長を務める一方三島由紀夫研究に尽力。学生時代は創設されたばかりの三島由紀夫研究会の初代事務局長を務めた。著者多数。
 没後51年・憂国忌は11月25日です。皆様のご健勝とご協力を宜しくお願い致します。
    (三島由紀夫研究会事務局)

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(読者の声4)台湾の感染拡大は茶芸館という風俗喫茶にあるとの推論がwedge誌にあり、仙人よろしく隠遁方とはいかない人士は社会迷惑料としてワクチン接種が必要であることは明白。
 保守自称者にも社会分断により勢いを得ようとする輩あり、山本某れいわ党政権や上野某真正左翼学者女史に国家改造を夢想しながら現職国会議員の努力は看過したり、日本海軍敗戦責任論を鼓吹する方々が、末尾のとおり真っ当な政策を掲げる選良の足引く如く、またぞろワクチンで分断を図る様は何とも滑稽。
 武漢熱感染の初期なら、政府が備蓄するアビガンを毎日18錠服用すれば効果ありますが、アビガンによる治療を試みる医師かなり少ないとの報道もあり、ワクチン非接種者によるアビガン普及を願って止みません。
 以下、自民党の護る会衆参両院議員66名が総理に提示。なお同会は二階幹事長に対しても重要政策について野党と妥協せぬよう申し入れている。
一、 日の丸半導体の再興を積極果敢に進め、世界経済の先行きの主導権を日本が確保する。
二、国民はLINE問題での教訓を汲み、通信アプリやITプラットフォーム ( 動作環境 ) において信頼できる国産ITインフラストラクチャ ( 社会基盤 ) の登場を望んでおり、官民連携によりこれを育成する。
 三、データセンター ( IT機器を収容し運営する施設 ) の国内化を戦略的に推進する。そのためには電力についてCo2削減と両立する供給安定、コスト削減が不可欠であり、一定程度の原子力発電の再稼働、さらに高度化が不可欠である。
 四、サプライチェーン ( 原材料調達から製造、販売までの包括的な供給網 ) の国内化と多角化を進め、中国依存からの脱却を図る。政府の調達改革を含め、サプライチェーンを二度と海外依存にしない万全の対策をとる。自治体にも積極的に呼び掛ける。
 五、インバウンド ( 外国人の訪日旅行 ) 頼みの経済構造は不正常な投機も招いている現実を直視し、依存を脱し、観光業においても内需重視に転換する。
 六、国産ワクチンの開発製造体制を確立する。感染症は今後も発生が懸念され、ワクチンは国民の生命に直結する戦略物資であって、ワクチンの外国依存は国民の生命を外国に依存することに等しい。ワクチンを新たに国家安全保障のフロジェクトとして位置づけ、研究開発および製造の体制を確立するとともに、平時においても生産設備が維持できるよう国の責任においてワクチンを買い上げる制度を構築する。
 七、機微技術や個人情報等を有する国内企業や大学、研究機関について、研究資金の提供から被買収に至るまで外国からの影響を排除できるよう、すでに一定の効果を発揮している改正外為法に加え、さらに効果的な投資ルールを確立する。
また、日本版CIFIUS ( 対日投資委員会 ) といった審査機関を創没し、規制の実効性を確保する。
 八、官民の人事交流を進めるため、セキュリティ・クリアランス ( 秘密に関わる従事者の適格性確認 ) と秘密保持義務を強化する。
 九、経済安全保障の専門部署を充実強化し、国家安全保障局経済班、内閣情報調査局、公安調査庁等の連携強化による ( 1 ) 情報の収集と分析 ( 2 ) 情報保全 ( 3 ) 情報戦略の立案─について能力向上を図る。
 十、国家安全保障戦略 ( NSS ) の見直しにおいて、経済安全保障を確実に組み込む。
 十一、中小企業が中国資本に買収され、技術力の流出を招いたあとに企業が潰される現状を規制する。
 十二、研究者・技術者の引き抜きによる技術流出を総合的に防止する観点から、機微技術や戦略物資の研究開発あるいは製造に携わる研究者、技術者の現況把握をOBを含め新たに行う。さらに、わが国における研究者、技術者の処遇改善、活躍の場の確保に努める。
 十三、JAXAへの中国軍によるサイバー攻撃が警察当局によって確認され、あるいは米国の石油パイプラインへのサイバー攻撃も起きている。先進技術を持つ機関、防衛産業、企業、及び重要インフラが攻撃に晒されないよう、政府の機能を包括的に統合し、また官民が連携することによる総合サイバー防御体制の樹立と高度化を急ぐ。
 十四、孔子学院に対し政府が正確な実態把握を行い、大学の自治を確保しつつ注視を強める。
 十五、ジェノサイドの証言が相次ぐウイグルにおける強制労働の結果を、日本が利用しない体制を整え、国内生産への切り替えを進める
 十六、自由主義社会の連携によって経済力、技術力を高め、中国を筆頭に安全保障上の懸念がある国への機微技術、戦略物資の流出を防ぐための仕組みが必要となっている。まず、最優先の課題として、対中国版「ココム」 ( 輸出統制委員会 ) の創設を検討する。
 十七、日本学術会議が国内の防衛技術研究を禁じる一方で、中国との防衛技術の共同研究を推進してきた事実が存在し、それらを積極的に自己改革する案も出ない現状に鑑み、日本学術会議への政府の関与を停止し、別途、科学技術安全保障会議 ( 仮称 ) の創設を検討する。
   (熊本護国生)

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(読者の声5)未来ネットから生番組「宮崎正弘の生インタビュー」のお知らせです。
次回のテーマは「ウィグルのジェノサイド、大川周明の予見」として、評論家の三浦小太郎氏をむかえての生番組です。

5月26日 午後四時=五時
番組名   「宮崎正弘の生インタビュー」
ゲスト   評論家、三浦小太郎氏
 後日、ユーチューブでも配信されます。また6月15日の放送予定番組では、評論家の門田隆将氏を予定しております。
   (「未来ネット」、旧「林原チャンネル」)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月24日(月曜日)      号外
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明日発売です!
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宮崎正弘の新刊 『WORLD RESET 2021』(ビジネス社)
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 ▲EVは鼠の集団自殺に酷似していないか
 ▲テスラのイーロン・マスクは「高転びに転ぶ」 
 ▲バイデンはアメリカを団結から分裂へ導いている
 ▲バイデンの愚策でガソリンが急騰している
 ▲コロナが終わると、新世界秩序と新産業が出現する
 ▲バイデンは拝金主義者ゆえ中国大好き
 ▲中国の経済破綻はマグニチュード13くらい、史上空前の激震となる
 ▲2050脱炭素は実現不可能
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『WORLD RESET 2021』(ビジネス社)
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  ──再編される世界地図、大暴落が近いのではないか。
  ──大分裂するアメリカ、大停滞する中国。この危機が日本
https://www.amazon.co.jp/dp/4828422838/

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 ▲百年経っても中国は日本に追いつけない

 世界大混乱は中国が元凶のコロナ禍によってもたらされた。
 基本的に「百年経っても西側を超えられない。それなら土壌を変えよう」とする中国の覇権をめざす野望から空前絶後、超弩級の激変が始まった。「基本のルールは中国が決める」、「世界新秩序は中国が策定する」、「ゲーム・チェンジャーは俺様だ」という傲慢な思い上がりが中国共産党にある。あの幹部連中の風情と言葉遣いから明瞭に察知できることだ。
 米中外務トップ会談(アラスカ州、3月18ー19日)で楊潔チ国務委員(前外相)が言い放ったように「客を招いての態度が非礼だ。アメリカは中国の内政に干渉するな」とした傲岸不遜に如実にあらわれている。
 経済政策に関して中国の統治者は何も知らないし、知っていることは全部間違っている。
 中国が国を挙げて取り組んでいる半導体プロジェクト一つをとっても、じつは台湾との技術格差に五年以上の開きがある事実は関係者の間で常識である。

 ▲グローバリズムよ、さようなら
 
 武漢コロナの大感染で、世界が熱病のように取り憑かれていたグローバリズムはあっけなく消え、各国は国境を閉じた。「グローバリズムよ、さようなら」となった。
つぎは「EVよ、さようなら」だろう。
 げんに中国は軍と公務員のテスラEV使用に規制をかけた。2021年3月18日に、中国国家市場管理総局は、テスラの軍ならびに国家公務員、国有企業従業員の使用を禁止すると通達した。おりしも米中対話決裂、米国との政治衝突で、米国への報復措置かと想われがちだろうが、表向きの理由はバッテリーの火災事故だった。昨年、中国で14万台を販売したテスラのモデル3のバッテリーが出火し、車体が燃える事故が起きた。
 中国とは蜜月関係、上海浦東地区に巨大な敷地を提供されたテスラは、ハイテク・ロボットを導入した最新鋭工場を建て、中国の国策でもあるEV自動車の先頭を走ってきたが、出火事故がもたらした悪影響は底知れない近未来の挫折を予感させる。
  メディアの伝えない情報満載の新刊!
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月23日(日曜日)     通巻第6919号   
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  ((日曜版 読書特集))
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仲村覚『狙われた沖縄 ──真実の沖縄史が日本を救う』(ハート出版)
馬渕睦夫 x 岡部伸『新・日英同盟と脱中国』(ワニブックス) 
樋泉克夫のコラム 【知道中国 2235回】 ほか。    
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 国連の場を悪用し、アイヌと政治的結託、日本を分断する大陰謀
  沖縄は日本であり、沖縄県人は日本人である

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仲村覚『狙われた沖縄 ──真実の沖縄史が日本を救う』(ハート出版)
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 沖縄で世紀の陰謀が進んでいる。本土と沖縄の分断工作である。
 国連を利用し、アイヌと政治的連帯をなして、日本を分断する大陰謀が秘密裏ではなく、白昼堂々と、沖縄で展開されている。
その背後に謀(はかりごと)にかけて天才的な、「某国」がある。
 国連で「先住民族勧告」がなされ、首里城は焼け落ちたあと、危険がいっぱいの所有権移転論がある。
そして尖閣諸島に近い沖縄は、某国の前線基地として狡猾に活用されている。
 故郷沖縄を誰よりも心配し、将来を懸念している著者が歴史の解明から、左翼の展開する奇妙な陰謀の全貌を抉り出した苦心の作品である。
 方言、神社、DNAから沖縄県人は100%日本人である。ゆえに沖縄の危機は日本の危機である、と主唱されている。
 さて評者(宮崎)が仲村氏の論考の中で、とくに注目したのは沖縄語は外国語ではなく、「日本語の方言」が言語学上ただしいのだ、とする定義である。
 沖縄語も薩摩語も、率直言って外国語のように聞こえる。だから民族が異なり、先祖は違うのだという主張があった。しかし、沖縄の方言を緻密に言語学的に分析すると、「日本語と同じ祖語から別れた日本語の方言であり、それも古事記や日本書紀以前の古代日本語がタイムカプセルのように眠っているのです」(60p)。
 例として仲村氏はいくつかを紹介しているが、たとえば蜻蛉である。
 沖縄で蜻蛉は「あーけーじゅー」と発音する。「じつはその語源は古事記にあります。古事記では本州のことを「秋津島」と称していますが、「あきづ」とは蜻蛉のことで、日本の島の形が蜻蛉に似ているから「あきづしま」と称した」
 ちなみに東北地方では蜻蛉を「あげず」と呼び、沖縄の方言と似ている。
 すなわち「日本の両端の東北と沖縄に発音がすこし変わりながらも方言として残っており、現在の標準語のほうが、「とんぼ」という新しい単語に変化したのです。つまり、変わっているのは沖縄の方言ではなく、標準語の方なのです」
 ウルトラセブンの「チビル星人」の「ちびる」は沖縄語で「頭」のことだ。
古事記にも、「頭」と書いて「つぶり」と読み、古代日本語が沖縄の方言に生きていることが分かる。南風(はえ)も東風(こち)も古事記で使われている。
 著者は、この語彙をさらに追求し、九州各地の方言、奄美大島の方言などと比較して類似点を列挙している。
 近代で沖縄方言を学問的に研究し、集大成した人物が居る。しかも外国人である。
パジル・ホール・チェンバレンだ。お雇い外国人として東大で英語を教える傍らチャンバレンは古事記を英訳し、俳句を英訳した最初の外国人であり、また国歌「君が代」を英訳した。小泉八雲との親交でもしられる。
 そのチャンバレンが沖縄にやってきて「庶民の会話に耳を傾け、沖縄の方言の研究に着手しました。琉球の古語をまとめた『混効験集』を表し、辞書まで編纂した」
 このチャンバレンが「平安朝時代を中心とする日本の古語と比較し、両者はまぎれもなく、共通の祖語から別れてきた姉妹語であることを証明した」(70p)。
 沖縄には数こそ少ないが由緒古き神社が存在している事実も、日本と同根である。
 波上宮は、鵜戸神社(ウガヤフキアエズを祀る)のような洞窟を抜け、花屈神社(イザナミを祀る)のような巨岩を祀るため拝殿しかないというスタイルで、日本の古社と共通する。
 もう一つ、本書では触れていないが、沖縄にも縄文遺跡がある。
 最大規模は中原遺蹟でうるま市にある。2500年前の縄文遺跡で竪穴式住居跡が多数、出土した。ほかに恩納村に沖泊遺蹟や荻堂貝塚、野国貝塚など。
 沖縄の再認識に大いに裨益する良書である。
         ○○○○○○○
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 英国がEU離脱後に、最初に外交目標とした「日英同盟」の再結成
中国外交の本質は騙すこと。すべて詐欺の手口とみるとよい。

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馬渕睦夫 x 岡部伸『新・日英同盟と脱中国』(ワニブックス)
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 ふたりの対談が面白いのは(面白いというのは失礼かも知れないが)、世界の政治、経済の裏情報に通暁しながらも、それらの情報はガセナタではなく、裏付けがあるからだ。それらの裏付けも、ちゃんとした証拠書類や、会合の議事録からあつめているので、世にはびこるワンパの陰謀論や珍奇な歴史解釈本とはまるでことなって、信憑性を付帯するのである。
 コロナ以前から国際政治は中国の台頭を契機に地殻変動の最中にある。
 なにしろ英国がEU離脱後に、最初に外交目標としたのが「日英同盟」再結成への動きだった。
 その具体的動きが日本へのファイブ・アイズへの誘いだった。
 過去の日露首脳会談において、じつは北方領土返還は合意寸前に漕ぎ着けていた。邪魔をしたのは日本外務省だった。
 中国の歴史的文化的特質とは騙すことにあり、外交はすべて詐欺の手口とみるとよい。だから日本は弱肉強食の世界の荒波のなかで、ひとりだけお花畑にいることは許されなくなった。早く覚醒せよ、と悲痛な訴えが分厚い本書の全体基調を貫いている。
 ディープ・ステーツの本当の狙いは何か?
 アメリカの民主党の大陰謀やユダヤ富豪のジョージ・ソロスの動きなど、メディアには報じられない舞台裏情報が満載、また現代史の秘話のなかでも、197pから展開されているチャーチルのヤルタ密約をめぐる鵺的な動きなど、このあたりは渡邊惣樹氏の『英国の闇 チャーチル』(ビジネス社)を傍らに置いて比較するとさらに面白くなる。

 嘗ての日英同盟への契機は、じつは日本人軍人のめざましい活躍と、その武士道に感服した英国人外交官の感動が導火線となった。その義和団の乱で大活躍した柴五郎の逸話も挿入されていて、話は近代史に及ぶ(ただし本書にある柴五郎籠城説だが、五郎は会津若松の籠城戦時は幼児で、参戦していない)。
 ならば、英国から提示された新・日英同盟を妨害しているのは誰か?
 永田町と霞ヶ関に救う親中派なのである。二人の議論はここで燃え上がる。

 馬渕 「日本ももっと本気で脱中国を進めないといけません。安倍政権時代には、アメリカからはっきり名指しで政権中枢の親中派、というか『媚中派』の
存在が批判されていましたからね。こんな有様では日本のファイブ・アイズ入りどころの話ではありません。明日にでも中国の漁船・漁民が尖閣諸島に上陸した場合、日本政府はどう対応するのか、そういうことがまさに問われている(中略)。中国を早く排除しないと日本はもう生存できないということですね。せっかくイギリスが日本に向いてくれているのに、中国との関係を切れない日本はやっぱりダメだということになりかねません」

 岡部 「対中国の問題で利害が(日英ともに)一致するからです。2020年7月にトマス・トゥーゲンハットという保守党議員が河野防衛大臣(当時)にオンライン会談で日本のファイブ・アイズ参加を呼びかけたのも、保守党でファーウェイ排除など反中政策を主張する『チャイナ・リサーチ・グループ(CRG)』のオンライン勉強会のことでした。日本のトニー・ブレア元首相も賛同しています」。(236-237p)。
 
 馬渕 「中国を普通の国家として考えてはいけません。中国を見ていく上で重要な視点は次の三つです。
 ●中国は共産党による一党独裁体制である
 ●中国は『超個人主義』である
 ●中国は『国』ではなく『市場』である
 (となると)予測できることは『共産党による一党独裁体制は、経済が衰退すれば崩壊する』ということです」(278p)

 岡部 「管政権中枢に巣くう親中派の存在は、海外から名指しで批判されるくらい危険で、座視できない『アキレス腱』になっています。(中略)経済的な結び付きを重視する『親中派』の台頭を許せば、日本の対中政策が弱腰となり、結果として対中強硬路線の米英からの信頼を失いかねません。それがファイブ・アイズ入りや新日英同盟の足かせになれば、日本の国益を棄損することになってしまいます」(280p)。
  情報の宝の山に頭がいっぱいになった。
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樋泉克夫のコラム 
@@@@@@@@   【知道中国 2235回】         
 ──英国殖民地だった頃・・・香港での日々(香港117)

    ▽
 半世紀が過ぎた今になって記憶の中の茘園での日々をしみじみと辿ってみるに、茘園という空間の「醍醐味」は創意工夫で超自己チュウであったように思えてくる。これを毛沢東風に言い換えるなら「自力更生」ではあるが、ゼッタイに「為人民服務」ではない。断固として「為自己服務」であり、そのための「自力更生」であった。

 こう考えてみると九龍城もそうだろうし、ましてや九龍城をガーッと拡げたような香港だって、そんな雰囲気の中で殖民地としての時を過ごしてきたとしか考えられない。
 秩序と無秩序、秩序の中の無秩序、無秩序の中の秩序、無秩序の中の無秩序・・・・そこに当時の香港社会の日常の裏側に潜む庶民の生存原理──支配されながら支配する──が秘められているようにも思える、とは大袈裟が過ぎるだろうか。

 京都帝国大学で「支那学」を修めた青木正児は、中国共産党が上海フランス租界で設立されたとされる1921年の翌年に当たる大正11年、江南の旅に向かった。長江下流域に広がる水郷の旅情を収めた『江南春』(平凡社 昭和47年)で、こう呟く。

 「上古北から南へ発展してきた漢族が、自衛のため自然の威力に対抗して持続して来た努力、即ち生の執着は現実的実効的の儒教思想となり、その抗すべからざるを知って服従した生の諦めは、虚無恬淡の老荘的思想となったのであろう。彼らの慾ぼけたかけ引き、ゆすり、それらはすべて『儒』禍である。諦めの良い恬淡さは『道』福である」。

 この青木の考えを敷衍してみると、
 黄河中流域の中原と呼ばれる黄土高原を民族の故郷と誇る漢族は、やがて東に向かい、南に進んで自らの生存空間を拡大してきた。先住異民族と闘い、過酷な自然の脅威にさらされながらも生き抜く。こういった日々の暮らしの中から身につけた一方の知恵の柱が、団結と秩序を固く重んじる儒教思想であり、団結と秩序が自らを守り相互扶助を導く。

だが獰猛無比な他民族、過酷な自然、有為転変の時代の激浪を前にしては、団結も秩序も粉々に砕け散る。人間なんて、どう足掻こうが所詮は無力。
そこで、もう一方の知恵の柱である老荘思想の出番となり諦めが説かれる。団結と秩序への盲従、つまり誰もが大勢に唯々諾々と迎合する姿が「儒」禍で、人の力ではどうにも動かしようのない自然や時の流れをそのまま受け入れることで自らを納得させる様が「道」福ではなかろうか。

青木の興味深い考えは続く。
「韮菜と蒜とは、利己主義にして楽天的な中国人の国民性を最もよく表わせる食物」であり、「己れこれを食えば香ばしくて旨くてたまらず、己れ食わずして人の食いたる側に居れば鼻もちならず。しかれども人の迷惑を気にしていてはこの美味は享楽し得られず。人より臭い息を吹きかけられても『没法子』(仕方がない)なり。
されば人も食い我も食えば『彼此彼此』(お互い様)何の事もなくて済む、これこれを利己的妥協主義とは謂うなり」。 

また中国芸術を指しても、「まさに韮のようなものだ。一たびその味わいを滄服したならば何とも云い知らぬ妙味を覚える」とも説いている。(なお、原文では滄は「さんずい」ではなく「にすい」)
 青木の考えを頭の片隅に茘園を振り返る。どの出し物も「香ばしくて旨くてたまらず」「何とも云い知らぬ妙味を覚える」。だが、客は身勝手千万で「鼻もちならず。しかれども人の迷惑を気にしていてはこの美味は享楽し得られず」。かくて誰もが我先に楽しみまくる。他人は関係ない。イケイケドンドンの一直線。これが「儒」禍。だがスッカラカンになったところで、とどのつまりは諦めれば済むだけのこと。これが「道」福となる。

 どうやら茘園は、「儒」禍と「道」福に包まれた利己的妥協主義のテーマパークだったのでは。ならば九龍城も、はたまた香港も・・・「儒」禍と「道」福の「無間道」。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)欧米のマスメディアなどで、「家族の大黒柱を担う働き盛りの若者は必然的に『人流』を増やし、その彼らが家庭にいる年配者などに伝染させてしまうので、若者にこそワクチン接種を優先すべきなので、私のような年配者は先を争ったり急いだりしません」といわれる人たちを散見します。
第一波の時、感染者数が国際比較ではすくなかった理由を麻生大臣は「日本人は民度が違う(高い)からね~」と自慢されました。
 私は日本人は『気配り・思いやり・絆・謙譲・自己犠牲心』などが強いと言われるからには、むしろ接種順を争うようなことにはならず、返って接種が遅れ、困ったことになるかも知れないと「心配」しました。
しかし日本の現状からそれは「杞憂」であることがすぐわかってきました。日本のマスコミの中では、冒頭の欧米報道のような意見は殆ど存在しないからです。
勿論、ご本人は御元気でもご家族のどなたかがご病気などの理由からご本人の早急な接種が絶対必要な人は沢山おられることも理解しなくてはいけません。
いずれにしてもこの「先を譲る」という「意見」を接種反対論と同一視せぬように注意したいと思います。
(SSA生)

  ♪
(読者の声2)貴誌前号にあった落合道夫 様のご意見。とても素直なご感想でまさに真正日本人だなという思いです。雰囲気に乗って、正義で、強く輝く「太陽」のようにみえます。
 私はワクチン「様子見派」ですが、これはあくまで個人的判断で、決して他の方にワクチン接種しないことをお勧めするものではありません。ご自分のご判断が大事です。
 私の意見としては、メディアや政府はワクチンの副反応(副作用)について楽観的すぎるという気がしています。そして、国民には反対尋問の権利があると思います。
 経済学や証券工学の仮定とは異なって、危険なモノを他人に勧めて自分だけは受けないような、「ケチな人間」は日本にはほぼいないんじゃないでしょうか?
 そうでもない?
(ご参考)
https://www.bitchute.com/video/FhJ41k1PNjyP/?fbclid=IwAR2ANkVnrvugf-bdOTl6FSiHAW5eCIKADRZZlfRo5esuZYY8luFBTugwN5o
https://youtu.be/sJcLiAWuxuI
https://www.youtube.com/watch?v=h1bAF2_a_-k&t=1s
https://rumble.com/vglqkt-27888077.html?fbclid=IwAR3jgV6AuS3exFjqtYYngCL8FwGbABBnrbbTP_MkdnGoV1aI6v7qRxWdo6Q
   (Z生、逗子)

   ♪
(読者の声3)ワクチンも先生と同様、しばらく接種するつもりはありません。少なくともファイザーなどの副作用死亡への免責条項が外れるまでは打たないというのが合理的な判断ではないでしょうか。
現在のワクチンはFDAの正式承認のない暫定ワクチンです。これは従来型のワクチンとは違うのでワクチンと呼んで良いのかさえ疑念が湧く代物です。
  (SW生)

   ♪
(読者の声4)コロナワクチンについて貴誌6918号の(読者の声1)として取り上げて頂き、恐縮です。肝心の纏め表が付いてなかったので、簡潔にテキストにして再送させて頂きます。
(インフル年度)  (接種者数)   (死亡者数)
H21 2283万人  133人
H22~R1平均  5166万人 7人
R2コロナ 382万人 39人

 厚労省は5月12日の厚生科学審議会の資料において、H21年度と今回の?R2年度を比較しています。H21年度は新型インフルエンザに対する初めてのワクチンを接種した年度です。厚労省の資料から纏めました。数字からどういう事が言えるのか? 今後よく注視してゆく必要があると思います。

 次にファイザーワクチンの有効率95%の意味
(接種者数)  (発症者数)  (割合)
偽ワクチン    21750人 168人 0.8%
真ワクチン   21750人    8人 0.04%

 ワクチンを打たなければ168人が発症したのにワクチンを打てばたったの8人しか発症せず、95%の効果があったと言える。これは事実。そして偽ワクチンを打った21750人中99.2%の21582人はそもそも発症していない。これも事実。
 同6918号の(読者の声2)にてワクチン反対論は不合理とのご意見がありましたが、決して不合理ではないと思います。
しかしながら、小生は上記事実にかかわらず、ワクチンで安心感を得て、自らの免疫力も高めるのだと言うのであれば、それはそれで大いに合理性はあると思います。
  (杉山信行)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月22日(土曜日)    通巻第6918号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~中国の「ワクチン外交」は「戦狼外交」をぼやかし、宣伝戦で米国をリード
  習近平、G20で「発展途上国に30億ドルを援助」と「虚砲」
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 21日に開催されたG20首脳会議(オンライン)で、習近平は号砲(虚砲)を放った。(議長国はイタリア、ドラギ首相)
「中国は『ワクチン・ナショナリズム』を否定し、向こう三年間に30億ドルをワクチン供与などで発展途上国に供与し、社会経済の再建に協力を惜しまない」とか。
 そしてパレスチナへ百万ドルを寄付すると付け加えた。

 現在、アフリカなど発展途上国はワクチンが不足し、ワクチン生産国へ援助を要求しているが、全生産の0・3%しか、行き渡っていないと観測されている。
 5月21日までの『武漢ウィルス』の感染者は世界全体で1億6500万人。死者は340万人に達している。

 五月にバイデン大統領は途上国向けのワクチンなどの支援に20億ドルを約束した。世界は『ワクチン外交』という、従来にないワクチン・ナショナリズムを目撃した。とくに中国がマスク外交の失敗から、戦狼外交に切り替え、このところはワクチン外交を併用している。他方で、米日印豪のクワッドを口汚く罵り、台湾を威嚇するという路線にも変更がない。

 米国は六月末までに8000万本のワクチンを生産するとしている。
これに挑戦するかのように中国は6億5100万本のワクチンを生産し、すでに世界に供給したとアナウンスしている。
そのうちの1830万本は、途上国への寄付だったとも言っている(WHOは中国に支配されており、この数字を検証できる手段はないのだが。。。)
     ◎☆◎◎み☆◎□☆や□◎◎☆ざ◎◎□☆き◎☆◎◎   
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~バイデン政権が中国と関係改善を図る裏の意図は何か
  中国の千人計画に無自覚的に協力した西側のお人好したち

   ♪
渡邊惣樹『アメリカ民主党の欺瞞 2020─2024』(PHP研究所)
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 アメリカの民主党は、いつからこれほどの腐敗と欺瞞にみちた、陰謀を愛してやまない愚劣な政党に堕落してしまったのか。穏健で、リベラルで、開明派が多かった党は、気がつけば暴力嗜好の、極左全体主義が大好きな、社会に適応出来ない墜ちこぼれが多数派を占める、救いのない政治組織と化けてしまったのか。
 フェミニズムが行き着いた先は、LGBTQだった。人種差別撤退運動が過激化した結果はカルチャー・キャンセルだった。歴史的な人物の銅像をあちこちに引き倒し、BLMの果てはアジア人虐待と治安悪化、アメリカの分裂だった。
 この劣悪な状況からアメリカを立て直そうとしたトランプの再選を、かれらは不正投票で退場させた。
 こうした本質を知らないで昔の郷愁で民主党に近付く日本人の代表格はメディアと外務省と、売名好きな政治家である。救いのない政党に救いを求めるのは、もっと救いがないことに、永田町の多くは気がつかないのかも知れないなぁ。
 バイデンは認知症が激しく、演説をまともに出来ないので、外交はブリンケンとサリバンに、国際舞台はハリス副大統領に任せ、リベラルメディアの社説を読んで政策をきめるようだ(21日の米韓首脳会談で記者会見に臨んだのはバイデンではなくハリスだったように)。
 さてアメリカ通の渡邊氏の新作から得られた情報は多いが、次の諸点が大いに参考となった。
 『千人計画』は欧米日から優れた学者、研究者をスカウトし、中国のハイテク活用に便利にこきつかう機関である。
 中国に利用されることに、このスカウトされた人たちには自覚がない。
 「敵の成果を盗むことは、自ら開発するより『経済的な』方法である。2008年から2016年までにリクルートされた科学者の総数は六万に上る。その
『成果』は、2019年の世界特許申請数に現れた。中国の申請数が、米国のそれを初めて上回った。中国政府は、科学者の特許申請および企業かを支援する見返りに、その使用権を獲得する。その中には軍事転用される技術も多い。中国は世界各地に六百カ所の採用拠点を構築した。米国に147,ドイツと豪州には各57,英国、カナダ、日本、仏蘭西には各およそ40の拠点が出来ている。中国政府と契約を結んだリクルート会社には採用一人あたり3万ドルが支払われるだけでなく、報奨金も用意された」(85p)
 ハーバード大学のリーバー教授が『中国の代理人』の筆頭だが、ほかにもカリフォルニア大学で、スパコン開発に携わった鄭松国が逮捕された。研究助成金430万ドルを得ながら大学に報告していなかった。
 李暁江はエモリー大学教授だった。中国から得た所得50万ドルを申告していなかった。
 ジェイムズ・ルイス(ウエストバージニア大学教授)は、大学から長期の有給休暇を貰っていながらも、中国社会科学院で指導し、年俸8・6万ドル、生活手当14万3000ドル、研究資金57万ドルを得ていた。
 バイデンは、こうした中国に甘い。鬱陶しくなるほど、その偽善と欺瞞は頂点に達していることが、本書を通じてのみこめる。
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~生と死は全体であり、切り離せないものである
  キリスト教のどこか偽善で欺瞞なのかを抉り出した無神論者の論理

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奥山篤信『さぁ、僕がキリスト教を教えましょう!』(春吉書房)
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 「神は死んだ」とニーチェは言った。著者の奥山氏は無神論の立場から、キリスト教をカルトと断じ、激しい語調で、この宗教の偽りを衝く。それも場当たりではなく、氏は定年後に上智大学神学科に入学して修士を取得後、わざわざパリのカトリック大学に留学し、徹底的に聖書を研究した。
 それまでに氏は東大に学び、三菱商事に勤務してニューヨークにも駐在したというエリートコースの人生を歩んだ。そうした履歴を勘案すれば、なにゆえにここまでの発言を展開するのかが、本書の爆発的パワーを秘める所以である。 
 しかし、いきなりキリスト教が、「奇蹟や預言者の存在を絶対的存在する超越だと考えているから救いようがない」。「旧約聖書の預言者はイカサマ・ペテン師にすぎない。だいたいそう言うように後付けでくみたてられている、つまり後出しジャンケンと言える」(55p)などと言われると、尻込みする読者もでてくるだろう。
 評者(宮崎)、半日かけて本書を読了し、しかも読みながら、しきりにニーチェを考えていた。ニーチェのキリスト否定の激しさ、あの哲学的衒学的語彙のなかに迸りでるキリスト教、とりわけ教会への痛罵、そのことを比較して読んだ。
 そして膝を打った箇所がある。
 かねてから評者は、聖書のなかで、唯一得心できるのは「山上の垂訓」と結論してきたが、奥山氏もこう言う。
 「聖書の山上の垂訓は、議論が闊達に融通無碍とすることの足かせとなる。一方でイエスの逆転の発想ともいえる山上の垂訓は、まさに旧約聖書が克服できなかった問題を、いはば理想の形でイエスが説いたものといえるだろう。当然人間である以上これを遵守できるものは絶対に不可能である」(68p)
 「この一神教たる排他主義は唯我独尊の同じ神を崇拝するもののみが救われるという、<救い>の特権性がある」(103p)
 それゆえに「ブランド主義の日本人よ! バチカンなどあるいはフランシスコ法王の発言などをありがたがるこの異常な国民性、失礼だと思わずに教科書までキリスタンの反乱など(天草四郎の乱)を賛歌するかのように書く我が日本人とは何なんだ!」
 「切支丹の偽装を見抜きいち早くこれらを追放した豊臣秀吉こそ日本の英雄であり、キリスト教によって偽善と欺瞞の魂まで陵辱されたアジアのキリスト教国家群を見よ! 日本は豊臣秀吉によって救われたのだ」(120p)
 
 そして奥山氏は福田恒存の箴言を引用する(164-165p)
 「現代のヒューマニズムにおいては、死は生の断絶、もしくは生の欠如を意味するにすぎない。いいかえれば、全体は生の側にのみあり、死とはかかわらない。が、古代の宗教的秘儀においては、生と死は全体を構成する二つの要素なのであった。人間が全体感を獲得するために、その過程として、死は不可欠のものだったのである(中略)。生の終わりに死を位置づけえぬいかなる思想も、人間に幸福をもたらすことはないだろう。死において生の完結を考えぬ思想は、所詮、浅薄な個人主義に終わるのだ」(福田『人間・この劇的なるもの』)
 結語として奥山氏はまとめた。
 「キリスト教のみならず宗教そのものが人間の救いなどに何の役にも立たず、むしろ宗教間の排外主義の存在の方が人間社会の和を破壊する強烈な障害だということが良く分かった」(197p)。
 解説をキリスト教徒で文藝評論家の富岡幸一郎氏が書いている。

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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌6917号のコメントにて、ワクチンは様子を見る旨ありましたが、大賛成です。
 メディアは陽性者を感染者と煽る割にはワクチンのリスクは煽っていません。自分で調べて纏めましたのでご参考に送付致します。
(ご参考)
リンク先
https://www.mhlw.go.jp/stf2/shingi2/2r9852000000n6tv-att/2r9852000000n7ig.pdf
リンク先
https://www.mhlw.go.jp/stf2/shingi2/2r9852000000n6tv-att/2r9852000000n7ig.pdf
リンク先
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000778304.pdf
  (杉山信行)

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(読者の声2)ワクチン接種問題の感想です。
1.接種の感想
 コロナワクチンの接種が始った。私も1回目を接種したが注射は簡単、副作用も当夜上腕部の接種したところに軽い鈍痛があった程度でまったく問題ない。今はなんだか元気だ。これは長期間のストレスから解放されたからかもしれない。ワクチンに力をもらった。半年もすれば日本人の元気は復活だ。
2.ワクチン反対の怪
 ところがワクチン接種に積極的に反対する人がいる。これはよく考えると疑問がある。というのは、接種しない人は周囲が接種した方が自分は感染しないで済み安全だから、ワクチ接種を周囲に勧めるのが筋ではないか。それなのにワクチンに反対するのは、自分が安全だから、即ちワクチンを打つからではないか。この不特定多数の他者を騙す狙いは不明だが、日本社会の混乱を狙っているのだろう。
 ということで、ワクチン反対論は、不合理なことに気付いて欲しい。
   (落合道夫)       👈 ⁉️🐧⁉️(嗤〜)
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月21日(金曜日)     号外
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~宮崎正弘の新刊 『WORLD RESET 2021』(ビジネス社)
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 ▲EVは鼠の集団自殺に酷似していないか
 ▲テスラのイーロン・マスクは「高転びに転ぶ」 
 ▲バイデンはアメリカを団結から分裂へ導いている
 ▲バイデンの愚策でガソリンが急騰している
 ▲コロナが終わると、新世界秩序と新産業が出現する
 ▲バイデンは拝金主義者ゆえ中国大好き
 ▲中国の経済破綻はマグニチュード13くらい、史上空前の激震となる
 ▲2050脱炭素は実現不可能
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  ──再編される世界地図、大暴落が近いのではないか。
  ──大分裂するアメリカ、大停滞する中国。この危機が日本
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 ▲百年経っても中国は日本に追いつけない

 世界大混乱は中国が元凶のコロナ禍によってもたらされた。
 基本的に「百年経っても西側を超えられない。それなら土壌を変えよう」とする中国の覇権をめざす野望から空前絶後、超弩級の激変が始まった。「基本のルールは中国が決める」、「世界新秩序は中国が策定する」、「ゲーム・チェンジャーは俺様だ」という傲慢な思い上がりが中国共産党にある。あの幹部連中の風情と言葉遣いから明瞭に察知できることだ。
 米中外務トップ会談(アラスカ州、3月18ー19日)で楊潔チ国務委員(前外相)が言い放ったように「客を招いての態度が非礼だ。アメリカは中国の内政に干渉するな」とした傲岸不遜に如実にあらわれている。
 経済政策に関して中国の統治者は何も知らないし、知っていることは全部間違っている。
 中国が国を挙げて取り組んでいる半導体プロジェクト一つをとっても、じつは台湾との技術格差に五年以上の開きがある事実は関係者の間で常識である。

 ▲グローバリズムよ、さようなら
 
 武漢コロナの大感染で、世界が熱病のように取り憑かれていたグローバリズムはあっけなく消え、各国は国境を閉じた。「グローバリズムよ、さようなら」となった。
つぎは「EVよ、さようなら」だろう。
 げんに中国は軍と公務員のテスラEV使用に規制をかけた。2021年3月18日に、中国国家市場管理総局は、テスラの軍ならびに国家公務員、国有企業従業員の使用を禁止すると通達した。おりしも米中対話決裂、米国との政治衝突で、米国への報復措置かと想われがちだろうが、表向きの理由はバッテリーの火災事故だった。昨年、中国で14万台を販売したテスラのモデル3のバッテリーが出火し、車体が燃える事故が起きた。
 中国とは蜜月関係、上海浦東地区に巨大な敷地を提供されたテスラは、ハイテク・ロボットを導入した最新鋭工場を建て、中国の国策でもあるEV自動車の先頭を走ってきたが、出火事故がもたらした悪影響は底知れない近未来の挫折を予感させる。
  
 メディアの伝えない情報満載



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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)5月21日(金曜日)    通巻第6917号   
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~第二十回中国共産党大会の人事予測がはやくも熱っぽく語られ始めた
  栗戦書、韓正は年齢制限で引退。ダークホースは誰か?
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 第十五回党大会(1997)では喬石と劉華清が引退し、政治局二十四名中の六名が退任したものの、比較的小幅に終わった人事刷新だった。喬石は、引退後も長老会議で重きをなした。劉華清は「中国海軍再建の父」として、いまも高く評価されている。
 
 第十八回党大会では政治局の五分の三が交替という大幅な人事が行われ、また第十九回で留任したのは習近平と李克強の二人だけだった。政治局常務委員には習派が四名、のこり三名という構成になった。

 2022年に開催予定の第二十回中国共産党大会では人事が最大の「議題」だ。
 「七上八下」(68歳以上は年齢制限)で、栗戦書、韓正は引退するから、ダークホースは誰か? というのが政治論議の筆頭にくる。
なにしろ中国は法治国家ではなく人治の国である。

 政治局常任委委員入りが確実視されるのは胡春華(政治局員。副総理)、陳敏爾(重慶市書記)の二人。加えて、李強(上海市書記)、李鴻忠(天津市書記)、李希(広東省書記)らである。この三人は次期副総理あたりを希望しているという。

また政治局入りが有力とされるのは蔡奇(北京特別市書記)のほか、軍人からは宇宙航空畑からら、ダークホースが昇格してくると噂される。
 ウイグル族弾圧の陳全国は健康問題があって、引退に追い込まれるだろうという観測も有力である。

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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号、ユニクロの米国税関差し止めの記事ですが、この会社は小泉首相が靖国神社参拝の折、「商売に差し支えるから参拝をやめろ」と言った人物がCEOです。
 ブーメランのように売国的発言が帰ってきたのでは?
   (TY生、中野区)

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(読者の声2)コロナ対策で、飲食店が大損害を蒙り、廃業に追い込まれたところが多発しています。午後八時までの営業とか、アルコール提供禁止とか、日本はワクチン対策で決定的に後れを取ったとか、マイナス議論ばかりですが、根本のところを考え直す必要があると思います。
 岩手県は昨年の夏まで感染ゼロでしたが、以後は「並」になってしまいました。
 ワクチンは副作用で死んだ人も多発、効果に疑義が呈されています。いったいどうなるのでしょうか?
  (DJ生、八戸)


(宮崎正弘のコメント)小生は医学的知識がないので、コメントのしようがありませんが、個人的にはワクチン接種は、もうすこし様子を見ようと考えています。
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