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箱根駅伝2025 國學院大學 区間予想

出雲駅伝、全日本大学駅伝と大学駅伝を2冠している國學院大學
最後の箱根駅伝は大きな試練が訪れそうだ。

そんな國學院大學の区間予想と戦略図を考える。


昨年の箱根駅伝

区間配置

1区伊地知 賢造  4年 1:02:35  区間17位   17位通過
2区平林 清澄  3年 1:06:26 区間3位   9位通過
3区青木 瑠郁  2年 1:01:56 区間4位   6位通過
4区辻原 輝史  1年 1:01:59  区間4位   5位通過
5区上原 琉翔  2年 1:14:11  区間17位 6位通過
6区後村 光星  1年 59:37     区間10位 6位通過
7区田中 愛睦  1年 1:03:29  区間7位   6位通過
8区鎌田 匠馬  2年 1:04:58  区間6位   5位通過
9区吉田 蔵之介 1年 1:10:01  区間7位   5位通過
10区高山 豪起   2年 1:10:15  区間10位 5位

当初の戦略(予測)

1区に伊地知はかなり驚いた戦略だった。もしかすると調子がそこまでよくなかったのかもしれないが、調子悪いとしたら前半からあそこまで飛ばさず集団で勝負所を見極めそうにも思えたので、やはり1区でできるだけ先頭争いをしてほしいという思いがあったのではないだろうか。
力のある青木が1区での実績がないこともあり配置できなかったと予測する。
2区にはエースの平林、全日本大学駅伝の7区で区間賞を取っていることから駒澤エースの鈴木芽吹が見える位置で勝負させたかったことが考えられる。

3区4区は売り出し中の青木と辻原、5区上原は予想外だった。
登りに強い高山あたりを置くかと思ったが上原が配置された。

実際の結果と反省点

1区で前に出たかった國學院は伊地知を配置しまさかの惨敗。
2区平林3区青木4区辻原でなんとか追い上げを見せたが限界があった。
そして5区上原6区後村と山区間で区間2桁と惨敗した。
國學院は浦野の5区依頼5区の苦手意識はありそうだ。
7~9区は我慢の区間1桁、主力の高山も区間10位と振るわなかった。

5区上原が適性を見たうえでの配置だったのか、伊地知、高山が登れなそうだったから上原にしたのかは定かではないが3強の青山学院に若林、駒澤に山川がいる以上この山区間が勝負の分け目になることは間違いない。

出雲駅伝の区間と勝負ポイント

出雲駅伝2024年結果
1区青木 瑠郁 3年 23’48 区間3位 3位通過
2区山本 歩夢 4年 16’27 区間5位 5位通過
3区辻原 輝  2年 24’12 区間4位 3位通過
4区野中 恒亨 2年 17’42 区間1位 3位通過
5区上原 琉翔 3年 18’12 区間1位 1位通過
6区平林 清澄 4年 29’03 区間1位 優勝

大会前の区間予想では辻原3区は誰も予想していなかったと思うが、前田監督が自信もって3区に辻原を置いた。
4区野中、5区上原の後ろからの追い上げ、6区平林の駒澤の篠原に勝つというところが目に行きがちだが私の中でのMVPは辻原だった。
國學院としては駒澤青学に比べてエースがいないと思われていた中で、1区に青木を置くことができるだけの辻原がこの1年で成長したということだ。

そして5区に上原だ。上原は昨年1区を走るチームの主力だがその選手を5区におけるのは昨年までの駒澤が5区に安原を置くことができていたように強いチームの証拠である。

全日本大学駅伝の区間と勝負ポイント

全日本大学駅伝2024年結果
1区嘉数 純平 3年 28:20 区間2位 2位通過
2区青木 瑠郁 3年 31:59 区間7位 6位通過
3区辻原 輝  3年 3:59   区間3位 3位通過
4区高山 豪起 3年 33:55 区間4位 3位通過
5区野中 恒亨 2年 35:35 区間1位 2位通過
6区山本 歩夢 4年 36:47 区間1位区間新 2位通過
7区平林 清澄 4年 50:07 区間2位 2位通過
8区上原 琉翔 3年 59:14 区間9位 優勝

戦略としては4区終了時点で青学、駒澤と1分以内で良いと考えていたはず。
それだけ國學院の5,6区は強力だった。
7区スタート時点で青学と30秒以内、駒澤とは30秒以上の差を欲しかったであろう。

結果として、4区終了時点で1分半開いていたが、5,6区でほぼ0にした。
計算外だったのは7区平林が青学太田を抜くことができなかった。
むしろ4秒差でスタートしたことから後ろについて上原が塩出にプレッシャーを与えながら9キロ過ぎに出て優勝した。

勝負ポイントはやはり5,6区のつなぎ区間で1分半を0にしたことだろう。
青木の2区は苦しい走りになったが、やはり出雲同様3区に辻原を配置できたことが6区に山本を配置できたことに繋がるだろう。
山本と言えば1,2年生のときは主力として主要区間に配置されていたが3年生時には調子を落としてしまったが元は國學院の主力ランナー。
その山本が6区に配置され力通りの走りをした。
MVPに山本が選ばれたが私も選ぶなら山本だろう。

箱根駅伝の区間予想・戦略図

出雲駅伝・全日本大学駅伝の結果を通して考察

やはり出雲全日本を見てもエース力は國學院は平林という大砲一人で青学や駒澤のエースの枚数に比べたら少ない。

青木、辻原そして復活した山本はいるがまだ順エースレベルだろう。
エース区間はこの3名で何とかしのぎ
一番の強みはやはり中間層だろう。
つなぎ区間でどれだけ追い上げられるかということになる。
箱根駅伝は往路は主力を並べるのが王道だ。
やはり復路区間でどれだけ追い上げることができるかどうかだ。

しかし、箱根は先頭にいるとそのまま差を広げるのがよくある特に青山学院は先頭に立つと歯が立たない。
やはり往路が終わる時点で少なくても先頭が見える位置で終えたい。

箱根駅伝区間予想パート1

パート1は攻めよりは王道の守りの区間配置を考えた。

1区 嘉数 純平 
2区 平林 清澄 
3区 青木 瑠郁
4区 辻原 輝 
5区 上原 琉翔 
6区 後村 光星 
7区 野中 恒亨 
8区 鎌田 匠馬 
9区 山本 歩夢 
10区 高山 豪起  

戦略として、まず大前提、1区がスローになることを想定している。
嘉数であれば先頭争いができ、スパート勝負もできることを踏んでいる。
2区平林に先頭付近でタスキをつなぐことができれば非常に面白い展開になりそうだ。

平林は2区を走るとなると3年連続になるが過去2年間は後ろからのスタートとなり走りにくい位置でもらっている。
ぜひ先頭付近でタスキをつなぎ先頭争いをしてほしい。

3区青木、4区辻原は昨年同様かつ昨年より力をつけている2人だ。
2区平林が先頭でタスキをつなぐことも想定できる。
青学は2区3区4区にエースの鶴川太田黒田をどう並べるかで悩んでそうだが
エース2枚が3区4区に来ると予想できる。
そうすると青木辻原がどれだけ粘れるかがカギと握る。
5区に若林、駒澤であれば山川がいる以上4区終了時点で30秒以内でタスキをつなぎたいところだ。

5区は上原にしたが正直不安。8区に起用している鎌田や高山なども候補である。全日本の8区の登り区間での走りを見ていてかなり足取り軽く走っていたのを見ると山登りの練習してきたのかなと思えた。
全日本後のインタビューでも5区でリベンジしたいと言っているほどおそらく5区挑戦を視野に練習をしてきていると予想できる。
5区終了時点で先頭と2分以内可能なら1分30秒以内でまとめたい。

6区後村は前回区間10位と苦しんだが今年はスピードもつけ何か期待が持てるところもある。
7区野中ここが勝負ポイントだ。
7区野中で可能なら1分以内、先頭が見える位置までもっていきたい。
先頭が見えるかどうかは大きく違う。

8区は鎌田。前回大会も走りまずまずの走りをしている。
ここでは逃げられず走りたい。1分30秒以内でつなぎたい。

9区山本ここもポイント区間だ。
主力をここに置きどれだけい
追い上げられるか。全日本のような走りを期待したい。
1分縮めてくれるとかなり助かる。
30秒~40秒以内でつなぐと勝負できる。
10区高山。高山も普通に主力級の選手なので10区に置かれると結構厄介な選手である。30秒ほどであれば逆転もあり得る。

こう見ると、割と後半勝負にかけすぎているようにも見える。
勝負ポイントは2区の平林かもしれない。
他大学のエースと同等の走りではエースの数、山区間の強さから青学、駒澤に置いてかれる可能性は高そうだ。
平林がいかに2区終わりに前に出られるか、その流れに乗って3区4区を乗り切りたい。



箱根駅伝区間予想パート2

1区 青木 瑠郁 
2区 辻原 輝 
3区 山本 歩夢
4区 野中 恒亨
5区 平林 清澄
6区 後村 光星 
7区 嘉数 純平 
8区 鎌田 匠馬 
9区 上原 琉翔 
10区 高山 豪起  

戦略としては前半から攻めのオーダーである。
5区平林に30秒以内でタスキをつなぎ
往路優勝を狙う作戦である。

2区辻原は結構荷が重い仕事になりそうだ。
1区に青木を置き、青学駒澤を20秒離してタスキをつなぎたい。

3区山本にわたるころには40秒以内でつなぎ
4区の中にわたるころには1分20秒以内でつなぎたい。

平林が往路優勝のゴールテープを切りそこからは逃げる戦いになるが
8区までに逆転されている可能性は十分に考えられる。
9区上原にわたる際に1分30秒以内であれば、パート1同様逆転を狙うことができると考える。

この作戦のポイントはやはり1区青木と2区辻原である。
青木がどれだけ青学と駒澤との差をつけられるか。
辻原がどれだけ粘ることができるかだ。


まとめ

國學院の強みは何度も言うが中間層の強さである。
復路でも十分逆転できるだけの力がある。
しかし、箱根特有の先頭にいると力がいつも以上に発揮する現象がどうしても発生する。
そのためにも1分以内の差で先頭が見える位置でタスキをつなぎたいのが本音である。
國學院の弱みになるのがエースの枚数と山区間である。

平林と同等のエースをもう2枚せめて1枚そろえたいところだが現時点ではいない。
青木、辻原がどれだけ箱根までに力をつけて、各大学のエースと戦えるかがカギになりそうだ。
そしてなんといっても山区間。
上原なのか高山か鎌田か、それとも平林なのか
いずれにせよ不安だらけである。

山区間の懸念を払しょくして始めて優勝が狙える。

國學院の3冠はそう簡単ではなそうだ。
前田監督がどのような戦略を立ててくるのか非常に楽しみである。

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