ゼロから始めるモダンカリグラフィー速習講座1:準備編
短期間でモダンカリグラフィーを習得するにはどうしたらいいか?と聞かれた時に、こうすればいいよとサッと伝えるために記事をまとめてみることにした。
この記事は、カリグラフィー経験ゼロの状態から、脱初心者レベルくらいにまで、できるだけ効率よくサクッと駆け上がりたい人に向けたものになる。
ちなみに自分のレベルがどの程度かは、こちらの記事にあるとおりなので、過度な期待はしすぎないでいただきたい。(ちょっと弱気。)
まずはじめにすべきこと
最初にすべきは「目指す方向性」と「ゴール」の設定。
簡単でいいので、下の3つの質問に答えられればOK。
Q1. どんなタイプの文字を書けるようになりたいか?
Q2. どんな道具を使って書きたいか?
Q3. どのレベルまでできるようになりたいのか?
ちなみに自分はQ1を考えずにスタートしたせいで試行錯誤の迷宮に迷い込んでひどく苦労したので、3つすべて答えられることがとても重要。
順を追って説明しよう。
Q1. どういうタイプの文字を書けるようになりたいか?
カリグラフィーと言っても、非常に色々なバリエーションがある。
どんなタイプの文字が書きたいかの方向性を最初に決めておくと、使用する道具や練習する方法などが色々定まってくるのでやりやすい。
たとえば、単純にキレイなアルファベット(ベーシックなカリグラフィー)が書けるようになればいいのか?
それとも、ブラックレター、オールドゴシックと呼ばれる格調高い感じの飾り文字を書けるようになりたいのか?
はたまた、ふわっとくるんとした飾り文字のフローリッシュタイプのモダンカリグラフィーが書けるようになりたいのか?
他にも色々なタイプがあるので、おしゃれな手書きフォントを検索すれば自分の書きたいタイプの文字が見つかると思う。
まずは1つ選んでスタートして、そのタイプの文字が書けるようになったら、次に新しいタイプの文字を書けるように練習する方がいい。様々なタイプの文字を並走しながら練習するより、ひとつひとつ書けるようにしていく方が効率がいい。
Q2. どんな道具を使って書きたいか?
カリグラフィーを書くための道具も、鉛筆を始め、多種多様なカリグラフィー専用ペン、筆ペンなど様々あるが、書きたい文字のタイプによって使用できる道具が変わってくる。
ざっと簡単にまとめるとこんな感じだろう。
●ベーシックなカリグラフィー(アルファベット)
→どんなペンでも鉛筆でもOK
●ブラックレター・オールドゴシックタイプ
→カリグラフィー専用ペンが必要。筆ペンは難しいかも。
●モダンカリグラフィー・フローリッシュタイプ
→専用ペンでも、筆ペンでも書ける。鉛筆はやや難しい。
どのタイプも鉛筆でレタリングで描くことは可能だが、それは話がずれてしまうのでここでは割愛。
もちろん、Q1の書きたいタイプの文字より先にここから決めるのもあり。自分の場合、「筆ペンで書ける文字」という条件からスタートした。
Q3. どのレベルまでできるようになりたいのか?
なんとなくでだらだら続けるよりは、マイルストーンとしての小さな直近のゴールを定めておく方が効率がいいし、メリハリもつく。
進む方向(どんなタイプの文字を、どんな道具で書くか)が定まっても、どこまで進むかを決めておかないと、ゴールの無いマラソンのようで苦しくなる。少なくとも給水地点は必要。
趣味程度に楽しんで描けるようになりたいといった近くのゴールもありだし、プロとして作品を依頼されるレベルになりたい、カリグラフィーを教える講師になりたいなどの少し遠いゴールでもいい。
念頭に置くべきは、ゴールまでの距離に応じて、スキル習得するまでに投資すべき時間も変わってくること。当然、遠いゴールであるほど必要な時間は増える。
ちなみに自分は「アーティスティックな飾り文字で、Thank youとHappy birthdayの2つを書けるレベル」を直近のゴールにした。
手書きメッセージを書く時に添える一言を、筆ペンでかっこよく書けたら嬉しいという理由からカリグラフィーをやろうと思ったので、いざって時に書くであろう2つの英単語がかければいいという超小さなところからスタートしている。そのため練習に投資する時間も短く12時間と最初から決めておいた。
Q1からQ3までをざっくり答えられたら
・どんなタイプの文字を
・どんな道具を使って
・どれくらいの時間をかけて
・どのレベルまで練習するのか
という方向性とゴールが定まったと思う。
この「方向性」に沿ったやり方のチュートリアル記事、練習教本などを使い、「ゴール」を目指して練習すれば、効率よくカリグラフィーはうまくなる。
自分の場合、
・フローリッシュタイプの文字を
・筆ペンを使って
・12時間で
・Thank youとHappy birthdayを描けるようになる
という方向性とゴールだったのだが、最初に「フローリッシュタイプ」という方向を定めなかったせいで、どんな文字を練習すればいいかがわからなくて激しく迷子になった。
ちなみに、使う筆ペンはぺんてるの筆文字サインペン細字。
冠婚葬祭などの袋に名前を書くときの普通の筆ペンなのだが、これが十分すぎる力を発揮してくれるので1本くらい家に置いておくと何かと便利だと思う。
次回は、やっと筆を持って実践練習をする時のステップとコツに入る。
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